【浅煎り派?深煎り派?】同じ豆でも個性は激変!それぞれのメリット・デメリットまとめ

市販のコーヒー豆を選ぶ際、産地同様に浅煎り・深煎りのような焙煎度合いの話も避けて通れないもの。
しかし、普段コーヒーに馴染みがなかったり、今まさに興味を持ち始めたばかりの方は、お店に行っても焙煎度合いによる違いにあまりピンとこず〈なんか難しそうだな…〉と捉えてしまう方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、改めてコーヒーの焙煎度合いについて簡単に解説するマガジンになります。
ぜひ最後までご覧ください!
浅煎り・深煎りって何?コーヒー豆の焙煎度
そもそもコーヒー豆の焙煎度合いはどんな違いで区別されているのでしょうか?
簡単に言ってしまうと、『火の入り具合』によって焙煎度は変わってきます。
ステーキでいうミディアムレアは浅煎り、ミディアムは中煎り、ウェルダンは深煎りのように捉えていただくとわかりやすいかもしれません。
ただ、火の入り具合と一口に言っても、上手な火の入れ方なのか、そうではないのかで仕上がりの味は全く違います。
焙煎の質に目を向けると専門的で少し難しいので、今回浅煎りと深煎りの味わいについてご説明します。
焙煎士(ロースター)に関してご興味ありましたら、ぜひ下記のリンク内マガジンをご覧ください!
焙煎度の違いによる味の特徴
浅煎り|味わいの特徴
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酸味やフレーバーが明るく、全体的に軽い仕上がりのコーヒーです。
苦味が少なく、紅茶のように感じることもしばしば。
日本にあるいわゆる喫茶店のようなどっしりした印象の味ではないので、馴染みが少なく苦手意識がある方も多いと思います。
深煎り|味わいの特徴
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苦味や甘さがしっかり感じられる、どっしりした味わいが特徴です。
ナッツやチョコレート、黒糖、キャラメルなど、酸味をあまり感じないものでコーヒーの味わいを表現することが多くなります。
浅煎りと対して酸味をあまり感じないため、多くの方が想像するコーヒーの味といえば、日本ではまだまだ深煎り優位なのではないでしょうか。
浅煎りは、産地の個性がわかりやすい!苦味が少ないことも魅力
前述した通り、浅煎りは酸味がありさっぱりした味わいが特徴です。
一般的にコーヒー豆は火を入れれば入れるほど、つまり深煎りに近づくほど、豆本来の個性は少なくなっていきます。
火を入れることによって成分に変化が起き、フレーバーや酸の印象を決定つける成分が分裂していくからです。
そのため、浅煎りの方がよりコーヒー豆産地特有のテロワール(味わい)を楽しむことができます。
明るい酸味や爽やかなフレーバー、紅茶のような感覚でコーヒーを楽しみたい方には、浅煎りのコーヒー豆がおすすめです。

深煎りは、焙煎士の個性が出る!抽出の失敗が少ない安定性も魅力
こちらも前述の通り苦味と甘さのしっかりした味わいが特徴です。
浅煎りの場合はコーヒー豆の産地による個性がわかるとお伝えしましたが、深煎りは焙煎士(ロースター)の個性がわかるコーヒー豆と言えると思います。
コーヒー豆の焙煎は、豆に火を入れること。その工程によって仕上がる味が全く違うと導入部分でお伝えしました。
焙煎時間が長い深煎りであるほど、どの段階で火力を上げ、どんな味わいが形成されるフェーズを長く取るのかなど、ロースターごとの焙煎アプローチによって個性を生み出すことができます。
また、ご自宅での抽出も成分がお湯に溶け出しやすいメリットがあるので、失敗が少なく美味しいコーヒーが抽出しやすいです。

浅煎りのデメリット:抽出が難しく、コーヒーメーカーには不向き
浅煎り最大のデメリットは、抽出の難しさだと思います。
特にコーヒーメーカーなどで一度にたくさんのコーヒーを仕込む時や、抽出レシピを修正できない時はかなり味にバラつきが出やすく、毎回安定した味わいで美味しいコーヒーを飲むことが難しいです。
浅煎りのコーヒーを美味しく淹れるには
コーヒーマシンで使用する粉量や挽き目を調整できる場合、粉量を少し多めに粗く挽けように調整してみてください。
粉量のみ変更できる場合は、挽き目をそのままに少し量を減らしてみることがおすすめです。
この調整方法は、刺激的に感じる浅煎りの酸味を軽減するポイントになります。
その分少し濃度が薄く感じると思いますが、より浅煎りらしい爽やかさや軽い印象を楽しめるはず。
ハンドドリップなど、ご自身でレシピを丸ごと調整できる方は、下記のマガジンを参考にしてみてください!

深煎りのデメリット:スペシャルティコーヒーらしさを感じにくい
焙煎士の個性はわかりますが、豆本来の個性と言われると少しわかりにくいかもしれません。
産地ごとのテロワールを楽しむことが前提とされているスペシャルティコーヒーらしさは少なく、実際に深煎りを取り扱っているスペシャルティコーヒーのお店は少なめです。
実際のお客様でも、苦味をえぐく感じてしまうので苦手。とおっしゃる方もいらっしゃいました。
ただ、個人的に深煎りが苦手な方にこそ、スペシャルティコーヒーの深煎りを一度飲んでみてもらいたい思いはあります。
苦味ではなく、コーヒーの甘さをしっかり感じられる豆が多いからです。
深煎りのコーヒー豆の甘さを引き出すには
粉をいつもより少し細かい挽き目で用意し、量は1〜2g程度減らして抽出すると、深煎りのまろやかさと甘い香りを感じやすくなると思います。
お湯は最低でも4回にわけて、わけた内の真ん中部分(2投目〜最後の1投の前くらいまで)で注ぐ湯量を少し多めに設定することもおすすめです。
コーヒーの抽出はどのフェーズでどの味を取り出すのか、そのバランスで味が決まってきます。
ぜひ試してみてください。

豆の個性を楽しみながら、好みの味を探してみよう!
ここまで、浅煎りと深煎りの味わいの特徴・メリットとデメリットなどをお伝えしてきましたが、いかがでしたか?
コーヒーは本来好きな味で楽しむことが一番なので、あまり情報や知識だけに偏ってしまうのはよくないと思うのですが、実際にご自身でコーヒーを買う・プレゼントに選ぶ際には多少の知識も必要になります。
好みの味を見分ける情報として、今回のマガジンが役立つと嬉しいです。
より具体的なコーヒーの味わいなどで、細かく好みを分析してみたい方は、下記のマガジンもご覧ください!
WRITER
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Mayuka Jimbo
THE COFFEESHOPのMAGAZINEコンテンツ、オンライン担当。
スペシャルティコーヒーの知識だけでなく、レシピの改善や、抽出技術の向上にも日々取り組んでいる。
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