【コーヒーペアリング企画】梅雨・雨の日にコーヒーを飲みながら聴きたい音楽特集|コーヒー×ミュージック

2022.06.17


コーヒーペアリング企画とは、コーヒーとの相性を探る企画です。スイーツなど定番フードはもちろんのこと、サラダなど一見コーヒーにはあわなさそうなフード、またファッションなどのフード以外のものとの相性も考えていきます。

梅雨・雨の日にコーヒーを飲みながら聴きたい音楽特集

前回、『春にコーヒーを飲みながら聴きたい音楽特集』をお届けさせていただきましたが、今回はさらに季節が進んで『梅雨・雨の日にコーヒーを飲みながら聴きたい音楽特集』をお届け。ロースター萩原の独断と偏見、趣味趣向100%でご紹介していきます。

【コーヒーペアリング企画】春にコーヒーを飲みながら聴きたい音楽特集|コーヒー×ミュージック

▼American Football / American Football(LP1)(1999)

米・イリノイ州で結成されたAmerican Footballの1stアルバム。「エモ」と呼ばれるジャンルの記念碑的な作品で、数多くのバンドに影響を与えた1枚です。いろいろとウンチクを語りたくなるところですが、なにはなくともまずは1曲目『Never Meant』をぜひ聴いてください。僕はこの曲を聴くといつでも否応無しにグッときてしまいます。

優しいギターの旋律とリズム隊に癒されつつも、なぜか胸にくるものがある、まさしく「エモい」曲たち。梅雨の季節に差す晴れ間をイメージしてミックスした6月限定/June Mixを、ぜひ一緒に楽しんでいただきたいですね。2019年のフジロック・ホワイトステージの大トリ、記録的な豪雨の中で彼らのライブを観た夜は、一生忘れられないと思います。

▼Bibio / Ambivalence Avenue(2009)

英で活動するソロアーティスト・プロデューサーBibioの作品は、フォークトロニカ(フォーク+エレクトロニカ)と呼ばれることが多いサウンドです。素朴なアコースティック楽器と温かみのある電子音、そこに鳥の鳴き声や自然の音などがサンプリングされた楽曲は、どこか懐かしく、遠いヨーロッパの田舎の風景を思い起こさせます。

暖かい雨の降る休みの日の午後なんかに、北欧風の浅煎りのフルーティなコーヒーを飲みながら、いつか訪れてみたい遠くの国に思いを馳せるのもいいかもしれません。

▼Lydia Persaud / Moody31(2022)

2022年リリースの『Moody31』は、カナダのSSW・Lydia Persaudの2ndアルバム。70年代ソウル・フォークからの影響を大きく感じる楽曲と、みんな大好きダイアナ・ロスにも似たソウルフルな歌声で、個人的今年のベストヒットのひとつ。ずっと聴いていたくなるアルバムですね。

この作品はブラジル/セーハ・ダス・トレス・バハスを飲みながら聴きたい一枚。落ち着いた印象と果実味が同居したようなコーヒーで、70年代レジェンドたちのエッセンスを消化しつつ自分の音として2022年に発表する尊さ、みたいなところが、共通するイメージとしてある気がします。

▼The Album Leaf / Seal Beach(2003)

The Album LeafはJimmy Lavalle氏による、ポストロック・アンビエントを基調としたソロ・プロジェクト。今回ご紹介するのはもともと5曲入りEPとしてリリースされた1枚ですが、他の作品もどれも素晴らしいものばかり。『電子音楽』と聞くとダンスミュージックを思い浮かべる人も多いかもしれませんが、彼の楽曲はどこか有機的で温かみのある音像が特徴的です。

元々ドラマーだったJimmyらしく、グリッチ(短いノイズ音)や生ドラムを使ったリズムが心地よく、雨音との相性も抜群です。ここに合わせるコーヒーは、どこかやはり温かみを感じるような甘さのエチオピア/ベンサ・デベラ・ナチュラルなんていかがでしょうか。

▼Sunset Rollercoaster / Soft Storm(2020)

台湾の5人組バンド・Sunset Rollercoaster(落日飛車)の2020年リリースのアルバムは、タイトルからして『Soft Storm(柔らかな嵐)』ですから、まさしく雨の季節にふさわしい1枚です。冒頭1曲目なんて雨音のサンプリングから始まります。

その楽曲は日本のシティポップに影響を受けているらしく、実際に日本のバンドとの親交も深い彼ら。シンセサイザーの音色とマイルドな声質、そして台湾の言葉のイントネーションがとても柔らかく、どこか懐かしさを感じさせます。残念ながらTHE COFFEESHOPでは取り扱いがありませんが、ここはひとつ台湾産のコーヒーを一緒に味わいたいですね。

▼Moons / Thinking Out Loud(2018)

Moonsはブラジル・ミナスジェライス州(!)で活動するフォーク・バンド。ミナスジェライスといえば言わずもがな、高品質なスペシャルティコーヒーの超名産地ですね。近年、ブラジルからどんどん新しく素晴らしいアーティストが登場しているのですが、彼らは間違いなくその筆頭だと思います。9曲目『In a Silent Mood』の美しいメロディラインは、一度聴いたらやみつきです。

朴訥としたフォークミュージックながら洗練された印象があり、高い演奏力からくる落ち着きと安心感で、雨の日のBGMとしても最適。当然、同じくミナスジェライスから届いたブラジル/カクェンジ・ナチュラルを合わせるのが最高でしょう。

▼Noname / Telefone(2016)

米シカゴ出身の女性アーティスト・Nonameの生み出す楽曲は、基本的にはHip Hopに類するものだと思いますが、明らかにいわゆるラップ・ミュージックとは一線を画します。彼女のラップ(というよりポエトリーリーディングの方が近い?)にはHip Hopにありがちな”ワルの臭い”は全くなく、むしろどこかインテリジェンスを感じます。

彼女のラップ自体もさることながら、裏に流れるビートもソウルミュージックを基調にした暖かいサウンドで、実に聴き馴染みが良い楽曲。女性らしさと知的な印象という点では、同じく女性が手がける華やかなコーヒーであるコスタリカ/エルサル・ナンシーとの親和性を感じます。

▼Shuta Hasunuma & U-Zhaan / Good News(2022)

みなさんは『タブラ』という楽器をご存知でしょうか?インドの民族楽器であるタブラは、簡単にいうと音階のある太鼓のようなもの。深みのある独特な音色で、歴史ある楽器ながら現代の電子音楽との相性が最高に気持ち良い楽器なんです。このアルバムは現代音楽家・蓮沼執太と、インドの民族楽器タブラ奏者のU-Zhaanによる共作。雨音にも溶け込むような、理屈いらずの心地よさです。

インドといえば素晴らしいコーヒーの産地でもあります。これも残念ながら現在THE COFFEESHOPでの取り扱いはないのですが、機会があればぜひ飲んでみて欲しいコーヒーです。

▼プレイリストはこちら

今回セレクトした楽曲でプレイリストも作成しましたので、梅雨・雨の日のコーヒーのお供に、ぜひご活用ください!記事の都合上、文章にておすすめできなかった曲たちも入って、大ボリュームとなっております。笑

以上、梅雨・雨の日にコーヒーを飲みながら聴きたい音楽特集でした。この季節、連日雨が続くとなんとなく気分が上がらないものですが、雨の日ならではの楽しみ方を心得ておくのが大事。コーヒーや音楽はそのための大切な一つの手段だと思います。今回の記事が、すこしでも雨の日に気分が上がるきっかけになってくれたら幸いです。

コーヒー×ミュージックのペアリング企画、次回は真夏の暑い季節にアイスコーヒーと一緒に楽しみたい音楽特集を予定しています。次回もどうぞお楽しみに!

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