【コーヒーペアリング企画】春にコーヒーを飲みながら聴きたい音楽特集|コーヒー×ミュージック
コーヒーペアリング企画とは、コーヒーとの相性を探る企画です。スイーツなど定番フードはもちろんのこと、サラダなど一見コーヒーにはあわなさそうなフード、またファッションなどのフード以外のものとの相性も考えていきます。
春にコーヒーを飲みながら聴きたい音楽特集
今回はちょっと趣向を変えて、春にコーヒーを飲みながら聴きたい音楽を、ロースター萩原の独断と偏見、趣味趣向100%でご紹介していきます。
▼James Iha / Let It Come Down(1998)
米・シカゴ出身のギタリスト・プロデューサーのJames Ihaのソロ作。The Smashing Pumpkinsのギタリストとして有名な彼ですが、このデビューアルバムが超名盤。春の休日の午後、暖かい日差しを感じながらコーヒーと一緒に聴いたら最高の一枚です。
僕の高校生当時、近所の中古CDショップでたまたま手に取り、その場で調べてみたらスマパンのギタリストのソロ作ということで一応買ってみて以来、そこから15年間ずっと聴いています。いつ聴いても暖かい気持ちにさせてくれる、甘く爽やかな曲たち。ぜひ聴いてみてください。
▼Beck / Sea Change(2002)
これも高校生からずっと聴いてるやつです。Beckの作品はアルバムごとに色合いが違っていますが、中でも『Sea Change』は春に合う一枚だと思っています。アコースティックでフォーキーなサウンド、Beckの朴訥とした歌唱は、春の雨の日にゆっくり聴きたいイメージ。
実際に歌われている歌詞は9年付き合った彼女と別れた悲しみを歌っていて結構暗いのですが、歌詞カードを読まなければわからないので大丈夫です。このアルバムとコーヒーで物想いにふけって見るのもいいと思います。
▼Men I Trust / Oncle Jazz(2019)
カナダ・モントリオール出身の3人組インディーポップバンド、Men I Trust。2019年リリースのこのアルバムで一気に日本の洋楽ファンの間で注目されました。どこかチープで素朴、だけど繊細で暖かいサウンドに、ささやくようなボーカルが心地よく、ずっと聴いていられる一枚です。
イヤホンで聴くと結構しっかり低音が鳴っているのですが、音に丸みがあって柔らかいので全然うるさく聴こえないから不思議。勝手な印象ですが、苦味とボディがあるのに甘みが主役だから重たくない感じ、ブラジルの深煎りみたいだな、と思っています。
▼Clairo / Immunity(2019)
1998年生まれ、現在23歳のClairoは、大学の寮で制作した楽曲がSNSでブレイク、一躍スターダムに駆け上がった女性SSW。その出自や年齢、注目された時期も近いことからビリー・アイリッシュと比較されることも多いですね。彼女のデビュー作『Immunity』はベッドルーム・ポップと評されていて、宅録らしい手作り感がなんとも懐かしい感じがします。
ベッドルーム・ポップ、というだけあって、夜に部屋にこもって聴くのが気持ちいいサウンド。夜っぽいけど、お酒と一緒にアガる感じではない。ここはやっぱりデカフェのホットコーヒーと一緒に春の夜のひと時を楽しんでもらいたいです。
▼Otis McDonald / Spring(2022)
Otis McDonald、本名Joe Bagaleは、サンフランシスコを拠点に活動するプロデューサー、マルチプレイヤー。今年4月にリリースされたばかりの新作のタイトルがそのまま『Spring』だったのもあってセレクトしました。
彼の作品はビート・ミュージックと言われるようなジャンルで、基本歌はなくドラムのビートとベース、それを色付けするような音色のメロディ、という構成で作られています。こういう曲はあまり聴く機会がない、という方も多いかもしれませんが、掃除や洗濯、そしてもちろんコーヒーを淹れるときなど、日常の中で鳴っていて邪魔にならないというか、心地よさだけが残る感じがして、僕はとても好きな音楽です。
そしてちゃんと耳を澄まして細部をよく聴いてみると、一つ一つの音作りや間の取り方など、緻密に計算されているのがわかります。そういうところは、まるですごく丁寧に作られたブレンドコーヒーみたいだな、と思ってたりもしています。
▼Comeback My Daughters / spitting kisses(2004)
Comeback My Daughtersのファーストアルバムは、日本のインディーロック、エモ、パワーポップ史上もっと評価されるべき一枚だと思っています。歪んではいるけど心地よいギター、軽快なリズム隊、そしてなんといっても澄んだ歌声と綺麗なメロディー。キラキラしたサウンドは桜満開の春!エチオピアのナチュラル!というイメージをもちます。
そして、ピンクバックに犬たちが集合したジャケも最高。できればアナログで欲しいんですが、多分作ってないんですよね…。
▼スピッツ / スーベニア(2005)
スピッツなんて今更僕が紹介するまでもないことは重々承知しておりますが、春にコーヒーと合わせて聴きたい音楽を考えたときに、どうしてもこのアルバムを外すわけにはいかなかったので、入れさせていただきました。何と言っても1曲目が『春の歌』ですから。いつどんなときに聴いても春の光景が目に浮かぶ、超名曲ですね。
スピッツの作品の中では少々地味目な立ち位置のアルバムのようですが、僕は大好きな1枚です。おすすめは、タンブラーに淹れたてのコーヒーを入れて、ドライブしながら聴くこと。想像しただけで最高ですね。
▼プレイリストはこちら
今回セレクトした楽曲でプレイリストも作成しましたので、春のコーヒーのお供にぜひご活用ください!
以上、春にコーヒーを飲みながら聴きたい音楽特集でした。この企画を考え始めたときに、ざっとリストアップしたところ20枚くらいになってしまって、そこから泣く泣く厳選していくのが大変でした。選考に漏れた曲たちも良いものばかりですので、気になる方はメッセージください。笑
今後も不定期でこの企画は続けていこうかと思っています。次は梅雨時期、雨の日にコーヒーと一緒に楽しみたい音楽特集でしょうか。次回もどうぞお楽しみに!
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WRITER
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Daito Hagiwara
THE COFFEESHOP ストアマネージャー・ロースター。
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