ロースター萩原 ホンジュラス訪問記録|Part.1 San Vicente 編
3月26日(木)〜4月2日(木)まで、ロースターの萩原がホンジュラスへ産地訪問へ!
マガジンでは訪問の記録として、お邪魔したエクスポーターや農園をご紹介します。
すでに今年2回目の生産地訪問。3編に分けてお届けいたしますので、ぜひ最後までご覧ください!
ホンジュラス有数のエクスポーター|San Vicente へ
2026年3月26日
成田からメキシコを経由し約16時間、ホンジュラスSan Pedro Sulaに到着。
気温は28℃と、日本よりかなり蒸し暑いです。日本との時差は-16時間。26日の朝に出発したのに、現地時間では同じく26日の朝に着いて混乱。
空港へはSan VicenteのスタッフであるAriel Gomezが迎えにきてくれていました。ここから車で2時間くらい、今回の滞在地になるSanta Barbaraに向かいます。山に囲まれたPena Blancaという町に今回の訪問先であるエクスポーター、San Vicenteがあります。
San Vicenteのオフィスに到着。
ここはSanta Barbaraの小規模生産者にフォーカスしたエクスポーターで、ドライミルとオフィスを併設しています。
2階のカッピングルームでウェルカムコーヒーをいただきました。
San Vicente とは?
San Vicenteは世界有数のエクスポーター(輸出会社)のひとつと言われ、Tim WendelboeやVerve Coffeeなど名だたる名ロースターを顧客にもっています。
日本でも彼らのコーヒーを取り扱っているロースターは多く、現地を訪れた諸先輩方はみな口を揃えて「San Vicenteはいいぞ」と語ります。また、今回同行させていただいているインポーターSyuhari代表の辻本さんも、「San Vicenteは感動すると思います!」と言っていました。
世界最高のエクスポーターとも言われるSan Vicente。今回のツアーではその仕事をリアルに見て、その所以を知ることがひとつの目的です。
まずはドライミルを見学|厳格な品質管理の現場へ
コーヒーを飲んだあとは早速ドライミル見学。
ここにはSanta Barbaraの小規模生産者がパーチメントを持ち込んできます。
持ち込まれるのはすべてパーチメント、チェリーではありません。
各生産者が自身でパーチメントの乾燥まで完了させることで、それぞれのマイクロクライメイトに合った方法で、個性豊かなロット作りが可能になります。
そのプロセッシングもSan Vicenteが手厚くアドバイスしながら進行。
また、チェリーの状態で輸送すると劣化のリスクも大きくなるため、ドライミルから農園へは30分〜1時間くらいのところが多く、距離が近いのも大きなメリットです。
持ち込まれたパーチメントは水分値を厳格にチェックし、9.5%〜10%のものしか受け入れません。
水分値は生豆の品質管理にとって超重要で、低すぎると枯れやすく、高すぎるとカビなどのリスクがあるためです。
適切な水分値で輸出することで品質の高さが長持ちしますし、もし水分値が高すぎたときにはドライミル横のパティオで追加乾燥します。
パーチメントからサンプルを抜く際も、袋の上から取るのではなく棒状のスプーンを差し込んで縦に長く抜き取ります。
これによってより均一に、袋全体からムラなくサンプルを採取することができるそう。
抜き取ったサンプルから水分値を計り、カッピングして点数ベースで品質評価をしていきます。
持ち込まれたロットは必ず収穫日と生産者名、品種、プロセスなどが細かく書き込まれて管理されます。
San Vicenteでは水分値についてはかなり厳しく言うようで、ここまで細かく管理された受け入れ体制は他では見たことがありません。
実際ロースターの感覚として、San Vicenteのコーヒーは品質が長持ちするという実感がありますが、こういうところから来ているのだと思います。
選別工程。
必ずスクリーン選別をしてから比重選別に進むとのこと。
サイズを合わせないと比重が揃わないから、だそうです。比重選別は3回くらいかけます。
カラーソーターは日本のメーカーのものが使われていました。今年の初めに訪問させていただいたインドのドライミルでも同じメーカーのものがあり、やはり品質が良いのだと実感。
いくつかの機械による選別を経たあと、最後には人の手でソーティング。案内してもらった専用の部屋では作業こそ行われていなかったものの、最盛期にはここで多くのスタッフが作業にあたるのだそう。世界最高と言われるエクスポーターでも、結局は人の手作業なんですね。
COE優勝経験者の施設も見学
ひととおりドライミルを見学させていただいて外に出ると、Benjamin Paz氏の姿が。
彼はSan Vicenteの中心人物で自身の農園も手掛けており、彼がCOEで優勝したことをきっかけにSan Vicenteが一躍有名になったと言われています有名生産者です。
また、彼がサポートしているPazファミリーの多くがCOEへの入賞歴が持っており、地域のリーダー的存在としてSanta Barbaraのコーヒー産業を支える重要人物です。
そんなBenjamin自らドライミル併設の乾燥棚を見せてくれることに。ドライミルの敷地内にあるこのベッドでは、Benjaminと彼のいとこであるArturo Paz、今日案内してくれているArielのコーヒーを乾燥させています。ベッドはビニールハウスのようになっていて、日除の屋根付きで風通しの良い環境。温度や湿度が一定になるように整っています。
乾燥棚のすぐ横にはお手製のダークルームも。中古のコンテナを買ってきてDIYして作ったそうです。生産者の工夫を間近で感じることができました。
このダークルームは、パナマやコロンビアのプロセスから影響を受けて始めたそう。まだ2回目のテスト中で、どういうクオリティに仕上がってくるか試行錯誤の真っ最中とのことですが、今後の仕上がりに期待が持てます。
次回に続きます!
今回はここまで!
このドライミルを見学できたこと、Benjamin Pazと会えただけでも非常に収穫のある1日でした。Syuhariチーム曰く、これまでの訪問でもBenjaminが直接案内してくれることは初めてだったとのこと。これまで何年も関係性を続けてきたからこそだったのかもしれません。
San Vicenteのドライミルで行われていることは決して特別なことではありませんが、基本に忠実に厳密に細かく品質管理をしていることがよくわかり、それが1番大切で難しいことなんだと思います。高いレベルで当たり前を徹底する。持続的なコーヒービジネスの本質を見たような気がします。
夕飯にはタコス!トルティーヤが美味い!長時間フライトを経てからノンストップでここまで来たので流石に疲労困憊です。
次回は2日目に回ったいくつかの農園をご紹介します。どうぞお楽しみに!
WRITER
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Daito Hagiwara
THE COFFEESHOPロースター
THE COFFEESHOPにて取り扱うすべてのコーヒー豆の仕入れと焙煎・クオリティコントロールを担当。日々焙煎の研究とコーヒー豆の品質チェックを行う。2024年 Next up Roasting Championship優勝。2025年 焙煎競技会 ROAR OF THE ROAST 2025 優勝
毎週日曜日18:30〜Instagram、YouTube、Xスペースでライブ配信中!
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