ペーパーフィルターの色の違いは?スペシャルティコーヒー雑談
先日よりこっそり発足いたしました『スペシャルティコーヒー検証ネタ募集』ですが、皆さまよくご覧になっていただけているようで、続々とネタが集まってきております。
というわけで早速、ユーザー様からいただいた検証ネタより、今回は『ペーパーフィルターの色による違いはあるのか?』というご質問について検証してみました。
ペーパーフィルターの色は2種類|漂白と未晒し
コーヒー用のペーパーフィルターには、2種類の色が存在します。真っ白な『漂白』と、パルプ色の『未晒し・未漂白』です。
この2つ、一体何が違うのか。ということで悩まれた経験がある方、多いのではないでしょうか。
今回の検証では、ペーパーの色の違いによって、コーヒーの味に差が出るのかということについて調査していきたいと思います。
ペーパーフィルターそのものの匂いと味をチェック
まずは、ペーパーフィルター単体での違いを、乾燥状態での香りでチェック。
成澤:
乾燥状態だとそこまで差がありません。かすかに未晒しの方が植物感がありますが、開封したての状態でこの程度の差なので、ほぼないと思っていいでしょう。昔の未晒しはもっと枯れ草みたいな匂いがしましたけど、最近は品質が良くなっているんでしょうね。
続いてペーパーフィルターのみにお湯を通し、そのお湯の香りと味に違いがあるかを確認しました。
成澤:
違いはあるようなないような。先入観を削がないとわからないですね。
先入観を削ぐために、シャッフルして確認してもらいました。未晒しの方に目印となるテープを貼り、そのことは告げずに成澤へ。
成澤:
あ、若干ですけど違いありますね。こっちが未晒しでしょ。でも本当にわずかな違いです。コーヒーにしてしまうとわからないと思います。
コーヒーを抽出し、違いを確認
では、実際にコーヒーを抽出して、その違いを確認していきます。
今回は違いをわかりやすくするため、フィルターに湯通しをせずにコーヒーを抽出しました。
成澤:
コーヒーにしてしまうとわからないかなと思いましたが、やはり漂白のほうが紙の香りが少なく感じます。未晒しの方はやや紙の香りが残っていますが、かなり意識しないとわからないレベルなので、通常は気にならないと思います。
まとめ|ペーパーフィルターの色、どっちがいいの?
さて、今回の検証まとめていきます。
わかったことは、未晒しの方は紙の香りがコーヒーにも若干残るということですが、これはあくまでかなり意識した場合にのみ違いがあるレベルですので、通常は気にならないと思います。
あとは単純に『漂白』している状態が気になる方もいらっしゃるかと思いますので、その点にも触れておきます。
ペーパーフィルターの漂白は、『酸素』を使用している場合が多く、いわゆる『塩素系漂白剤』のような刺激が強いものが残っているということはありません。ですので、基本的な安全面では安心できるかと思います。
どちらの色も『湯通し』してしまえばOK
上述した通り今回の検証では違いをわかりやすくするために、フィルターに湯通しをせず、コーヒーを抽出しているため、未晒しの香りが僅かに残る結果になりました。
しかしながら、それを回避する方法が実は非常に単純で、抽出前にフィルターをお湯で洗うように湯通ししてしまえば、紙の香りはほとんどしなくなります。
漂白のフィルターも、どうしても安全面で気になるという場合には、同じように湯通しして、残留している(かもしれない)漂白剤を(気分的に)流してしまいましょう。
また、紙は周囲の匂いを吸収しやすいため、開封後はジップ付きの保存袋で保管することをおすすめします。
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