Monthly Beans Magazine|2025年4月号 [vol.127]

2025.04.01
SHERE

現在発売中のコーヒー豆の情報や、特集記事、BDS発送カレンダーなどを掲載した毎月発行のmbm(Monthly Beans Magazine)。

2025年4月号の内容をご紹介いたします!

Short Story|
美味しさと温度の関係性

先日まで中国・広州のコーヒーイベントに出店してきました。

この広州という街、中国で3番目に大きな都市であり、“食は広州にあり”ということわざもあるくらい、美食の街として知られています。

ここぞというばかりにいろいろな美味しいものを食べに行ったのですが、なかでも感動するくらい美味しかったのが、4日目の朝に行った点心のお店。

出てくる料理がすべてハイクオリティで素晴らしかったのですが、特に印象的だったのが小籠包!

味もさることながら、驚いたのはその提供温度でした。

日本で小籠包といえばアッツアツの状態で出てくるのが普通、むしろそれを期待しているようなところもあると思うのですが、そのお店の小籠包は超適温、つまり〈一番美味しい温度〉で出てきたのです。

このことは目から鱗というか、どこか盲点を突かれたような気持ちになり、とても感動したのをよく覚えています。

美味しさと温度には非常に強い関係性があります。

人間の味覚は、温度が高すぎても低すぎても鈍感になってしまう性質があり、一般的に美味しさを感じやすい温度帯はややぬるいくらい、50〜65℃くらいとされています。

人が美味しいと感じるにはさまざまな要素が絡み合いますが、なかでも甘味と旨味を感じることがとても重要。

この温度帯は人間の感覚器でそれらを感知しやすいと言われています。

また、美味しさには香りも大きく影響しますが、香り成分は温度が高いほうが揮発しやすくなります。

50℃以上だと適度に揮発しやすく、鼻に抜ける香りを楽しみながら味わうことができるのだそうです。

このことは食はもちろん、コーヒーにも当然当てはまります。

コーヒーの場合、たとえば90℃くらいのお湯を使ってコーヒーを抽出したとき、抽出方法や外気温にもよりますが、だいたい出来上がりの温度は75℃くらいになる場合が多いと思います。

先ほどの話からすると、抽出してすぐのコーヒーだと温度が高すぎる、ということになってしまいますね。

もちろんコーヒーは嗜好品で、お客様によっては「アツアツのコーヒーが飲みたい!」という方もいらっしゃいますので一概には言えませんが、コーヒー本来の風味を最大限感じるためには、淹れたてすぐよりも少しだけ時間をおいた方が良いのかもしれません。

また、飲むときにワイングラスに移して提供するお店もあったりしますが、これも飲む時の温度を下げるための工夫のひとつ。

ワイングラスだと香りも立ちやすいので、ご家庭にある方は試してみてはいかがでしょうか。

美味しさと非常に強い関係がある〈温度〉。

今回の中国出張、ただ美味しいものを食べただけではなく、コーヒーにも活かせる観点を最確認できた良い旅になりました!

Feature|
平底型ドリッパー〈BEANDY SILK DRIPPER〉

〈BEANDY COFFEE〉から発売されている〈Silk Dripper〉は、新潟県燕三条で製造されている平底型のドリッパー。サイズはKalita155と似た印象で、近年主流の径の大きい平底型ドリッパーと比べ、少し高さのある設計。

①径の大きさが丁度いい

径が丁度いい大きさに設計され、粉の層の厚みがいい塩梅になりやすい。

②大きな花びら型の底穴

微妙な角度がつけられた細い線でかたどるように、花びら型の大きな底穴が空いており、お湯が真ん中に収束するように落ちていくので、①で上げた粉の層の厚みと合わさって、お湯が粉に満遍なく行き渡るような設計。

③ドリッパーの淵側に空気の通り道がある

サーバーに乗せた時に注ぎ口を塞がないことはもちろん、空気の通り道を確保することでペーパーフィルターの過度な張り付きを抑え、お湯抜けを安定させることができる。

おすすめレシピ

・コーヒー豆 / 12g(中挽き)

・お湯 / 200g(90℃)

0:00〜0:10 +50ml

0:30〜0:40 +50ml(合計100ml)

1:00〜1:10 +50ml(合計150ml)

1:30〜1:40 +50ml(合計200ml)

2:20〜2:30で落ちきりがベスト

The Monthly Beans Line Up|
今月のコーヒー豆ラインナップ

Information|
COFFEE HK × TOKYO COFFEE FESTIVAL

2025年4月18日(金)〜21日(月)の4日間、香港で開催されるコーヒーフェス〈COFFEE HK × TOKYO COFFEE FESTIVAL〉に参加が決定しました!香港でのイベントは初出店。THE COFFEESHOPからはロースター・萩原が参加予定です。日本各地、選りすぐりのコーヒーショップとご一緒できて嬉しいです!

Pick up Movie|
【初心者におすすめ】本当に使いやすいコーヒーグッズ3選

初心者の方におすすめの、本当に使いやすいコーヒー抽出器具3つをご紹介します!

こちらの内容はMAGAZINEでも公開中ですので、ぜひ合わせてご確認ください。

Calendar|
今月のカレンダー

Next mbm|
次号発行予定

次回2025年5月号は5月1日発行を予定しております。お楽しみに!

それではみなさま、良いコーヒーライフを!

mbmは店頭やオンラインストアで商品をご購入の際に無料でお入れしております。ぜひゲットしてくださいね!

WRITER

THE COFFEESHOP

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