今買うべきコーヒードリッパー3選|プロが選ぶ良いドリッパーの条件とは

数年前にお家で過ごす時間が増え、その時にコーヒーをご自宅で淹れるようになった方も多いと思います。
YouTubeなどの配信サービスで抽出の競技大会の様子を動画で見られるようにもなり、コーヒー専門店が街中に増えつつある今、コーヒーについての情報を集めることが手軽になってきました。
しかし、情報が多ければ多いほど何を基準に選んでいけばいいのかわからなくなってしまうことも多いのではないでしょうか?
特にお家でコーヒーを淹れる時に必須になる、コーヒー抽出器具は、品数はもちろん価格帯も幅広いため、難しいポイント。
そこで今回は一番手軽に始めやすい〈ハンドドリップ抽出〉に絞り、今おすすめのドリッパーと、ドリッパーを選ぶ際に重要なポイントをまとめてみました。
ぜひ最後までご覧ください!
コーヒー抽出器具〈ドリッパー〉|選ぶ際に大事なポイント2つ
①抽出の安定性が高い
毎回安定した仕上がりでコーヒーを淹れられることは、抽出器具としてとても重要な観点です。
自宅やアウトドアなど様々な抽出環境の変化に合わせることが多いため、器具自体に抽出の安定性があると調整が比較的簡単に行えます。
また、豆の品質問わず抽出がブレやすいと技術でカバーしなければいけませんが、技術は一朝一夕で身に付くものではないので、ドリッパーでカバー出来るに越したことはありません。
②抽出したコーヒーに個性を感じることができる
抽出の味わいはレシピ自体の調整で変化をつけることもできますが、これも上記同様に知識や技術があるからこそできることになります。
ドリッパーの材質や形状で味に個性を付けられると、より抽出を楽しむことができるため、重要な観点です。
おすすめドリッパー①|ETHICUS 58 DRIPPER(エシカスドリッパー)
YouTubeなどでは何度もご紹介しているドリッパーですが、やはりいいです!
錫製かつ特殊なリブの構造で独自の味わいに抽出できます。
また、お湯抜けが速く安定感抜群で、口当たりが柔らかいコーヒーが出来上がるのも特徴。
リブが溝の構造で施されているため、ペーパーとドリッパーの貼りつきもよく、再現性の高い点もおすすめポイントになります。
おすすめ抽出レシピ
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<用意するもの>
・ETHICUS 58 DRIPPER
・円錐型ペーパーフィルター
・サーバー
・コーヒー豆:15g(中挽き)〈Option-o P64 #6〉
・お湯:240g(87℃)
〈レシピ〉
0’00”~0’10” / +40g(87℃)
0’40”~0’55” / +80g(120g)
1’10”~1’20” / +40g(160g)※ドリッパーの縁にお湯をかけ粉を落とすようなイメージで注ぐ
1’30”~1’40” / +40g(200g)※ここからは濃度調整のイメージで中心に優しく注ぐ
1’50”~2’00” / +40g(240g)
お湯を注ぎ終わったら落ち切るのを待って完成!
このドリッパーは、酸味が綺麗な印象で口当たりも滑らかに仕上がるため、ウォッシュドのコーヒー豆とも相性のいいと思います。
レシピ調整では、錫の特性もあり非常に熱伝導率のいいドリッパーなので、過抽出を防ぐように湯温は低めに設定しました。
浅煎りならではのさっぱりした印象と、ドリッパーならではの質感が楽しめるドリッパーです。
おすすめドリッパー②|HARIO 浸漬式ドリッパー Switch(ハリオ スイッチ)
こちらも非常に有名ですが、今回いいドリッパーの条件として挙げた2項目をわかりやすく体感できるドリッパーです。
イッチを上下させることで浸漬式と透過式を抽出中に切り替えることができ、誰でも簡単に美味しいコーヒーが淹れられることを目的に開発されました。
コーヒー初心者の方へ向けた商品なので抽出の再現性は抜群です。
また、近年では抽出中にスイッチを切り替えるハイブリッド抽出も注目されており、その抽出をご自宅でも簡単に再現できる唯一のドリッパーです。
詳しい詳細は下記動画などからご確認ください!
おすすめ抽出レシピ
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<用意するもの>
・HARIO 浸漬式ドリッパー Switch
・円錐型ペーパーフィルター
・サーバー
・コーヒー豆:18g(中挽き)〈Option-o P64 #6.3〉
・お湯:300g(90℃)
〈レシピ〉
0’00”~0’15” / +200g(90℃)※スイッチを下げた状態で透過式で注ぐ
0’30” / スイッチを上げて浸漬式に切り替える
0’35”~0’50” / +100g(合計300g)※スイッチを上げて浸漬式で注ぐ
1’45” / スイッチを下げて透過し落ち切るまで待つ
2’30” / 完成
SCAJ2024で試飲用に提供したコーヒーの抽出レシピなので、非常にシンプルなレシピでどなたでも試していただけると思います。
抽出前半は透過式でしっかり、後半は浸漬式でゆっくり成分を抽出することで、クリアでやや濃度感の薄いコーヒーに仕上げました。
出来上がり量もしっかりあるので時間をかけて飲みたい時には最適だと思います。
温度が下がると濃度感にも変化がでてくるので、ゆっくり飲んでいただくのがおすすめです。
ハイブリッド方式はフレーバーが立ち、雑味の少ないさっぱりした味がお好きな方に試していただきたい抽出レシピ。
スイッチ切り替えのタイミングや、湯温の変化でレシピの幅を広げることができるのでぜひ!
おすすめドリッパー③|Suprima Dripper SD1
以前動画でもご紹介したドリッパー。非常にお湯抜けがゆっくりです。
インドネシアのブリュワーズチャンピオンが開発したドリッパーで、流速が遅いためじっくり成分を取り出すことができます。
錫ドリッパー同様、リブの作りは溝になっているのでフィルターの密着度が高く、抽出の再現性と流速の遅さがもたらす安定性の効果で少ない粉で失敗なく抽出ができるというのが最大の特徴です。
一般的に、粉が少ないと効率よく成分を取り出す必要があるため、少し難しい抽出になるとされますが、Suprima Dripper SD1を使用すれば、誰でも簡単に抽出できるため選出しました。
おすすめ抽出レシピ
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<用意するもの>
・Suprima Dripper SD1
・円錐型ペーパーフィルター
・サーバーまたはマグカップでもOK
・コーヒー豆:10g(中細挽き)〈Option-o P64 #4.5〉
・お湯:160g(92℃)
〈レシピ〉
0’00”~0’10” / +40g(92℃)※粉全体にお湯が行き渡るようにゆっくり注ぐ
0’55”~1’05” / +40g(合計80g)
1’30”~1’40” / +40g(合計120g)
2’15”~2’25” / +40g(合計160g)
3’50”~4’00” / 完成
もちろん再現性だけではなく味の個性もきちんとあるドリッパーです。
ハイブリッド式後半の浸漬部分が流速の遅さで自動的に再現されるイメージで、仕上がりは抽出時間が長めにも関わらず、雑味の少ない味わいになります。
上記でご紹介したETHICUS 58 DRIPPERはジューシーで明るい味わいが特徴で、HARIO 浸漬式ドリッパー Switchの場合はサラッとしたきれいな印象になりやすいですが、Suprima Dripper SD1は甘さがしっかりあり一番濃度を高く感じる味わい。
抽出時間が長めになると豆本来のポテンシャルが味に影響していくので、高価なコーヒー豆とも相性のいいドリッパーと言えると思います。
豆の使用量も少なく抽出できるので、少しずつ楽しみたいコーヒー豆には打ってつけではないでしょうか。
ハンドドリップコーヒーをもっと美味しく|抑えておきたい抽出のコツ
ここまで、いいドリッパーの条件と、個性的なドリッパーの商品内容などをお伝えしましたが、『器具を揃えてもどうしても上手くコーヒーを淹れられない!』ということも多々あると思います。
そんな時に振り返ってみていただきたいことは、自分で抽出したコーヒーの〈どこが美味しくない〉と感じるのかということ。
コーヒーの抽出において、味の評価は「未抽出・適正抽出・過抽出」の3つ分けることができ、この中の適正抽出にいつも収まるよう、レシピや分量の調節をしていく必要があります。
※コーヒーの抽出は客観的に味の適正を判断できる数値もあるのですが、一旦割愛します。
ご自身の抽出したコーヒーを飲んだ時、何が気になって美味しくないなと感じるのかをわかって初めてレシピの調節や、修正方法がわかってくるため、かたく言うと味を言語化することはとても大切です。
以下それぞれのリンクにハンドドリップの抽出レシピ修正案や、今回割愛した味の評価をする際に使用する数値などをまとめたマガジンを用意したので、ぜひ合わせてご確認ください!
THE COFFEESHOP OFFICIAL YouTube Channel
今回ご紹介した内容の動画はもちろん、抽出をリアルタイムで見られる”Brew Timer”や、最新コーヒー器具の紹介なども随時公開中です!
ぜひ高評価とチャンネル登録をよろしくお願いします!
WRITER
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Mayuka Jimbo
THE COFFEESHOPのMAGAZINEコンテンツ、オンライン担当。
スペシャルティコーヒーの知識だけでなく、レシピの改善や、抽出技術の向上にも日々取り組んでいる。









