【プロの裏技】ドリップバッグのコーヒーをあえてKONO名門ドリッパーで淹れてみた。

2025.07.11
SHERE

今回は贈り物などでいただくシーンも多いドリップバッグをドリッパーで抽出するレシピをご紹介します。

ドリップバッグだけではなく、手元に中途半端に余ってしまった豆にも応用できる10gレシピなので、参考になると嬉しいです!

ドリップバッグコーヒーをもっと美味しく|おすすめ抽出レシピ

贈り物などでも多くいただくことが多いドリップバッグコーヒー。

実は抽出が難しいことが多いのはご存知ですか?

大きな理由としては、

①挽きたての粉に比べると、どうしても鮮度がおちてしまうため

②ドリップバッグの形状によってお湯が注ぎずらい

この2つがあげられます。

鮮度は生産上しょうがないことも多いですが、機械充填のような大量生産の場合、さらに窒素ガスを封入することもあるため、香りや味全体の風味が落ちてしまうことが多いです。

また、ドリップバッグの形状の多くは底面が円錐形になり切らずにお湯の抜け道が不安定で、出来上がったコーヒーのムラにつながってしまうこともあります。

そんな意外と抽出が難しいドリップバッグをより美味しく飲むためのご提案として、根強いファンが多い〈KONO 名門ドリッパー〉を使用した抽出レシピを考えてみました!

ドリップバッグコーヒー|裏技抽出レシピ

〈用意するもの〉

・KONO名門ドリッパー 01サイズ

・Abaca Coffee Paper Filter 01サイズ

・お好きなドリップバッグコーヒー:1個 ※今回は内容量10gのドリップバッグを使用

・お湯:150ml(90℃)

〈抽出レシピ〉

①ドリッパーにフィルターをセットして湯通しを行う

②ドリップバッグの粉を全て移し替えて、タイマースタートと同時に抽出開始

0’00”~0’10” / +40g

③スプーンなどで軽く5回攪拌する

0’40”~0’55” / +50g(合計90ml)

1’10”~1’20” / +30g(合計120ml)

1’30”~1’40” / +30g(合計150ml)

2’40” 程度を目安にドリッパーを外して完成!

少量の粉でも美味しく抽出するためには|2つのコツをご紹介

では実際に抽出する際、美味しく淹れるためのコツを2つご紹介いたします。

①リブが浅い、または少ないドリッパーを使用する

今回のような10gという少量の粉から成分を取り出すには、お湯と粉が触れ合う時間を十分確保する必要があります。

ドリッパーの形状はリブが高く、本数が多ければ多いほどお湯抜けが速くなるため、少量の粉を使用して抽出しようとすると、お湯の抜けが速すぎて未抽出になりがちです。

そのためできる限りお湯抜けのゆっくりなドリッパーを使うことで、適正な抽出がしやすくなります。

そういった意味で、KONO名門ドリッパーは下部のみに数本のリブがある構成のため、しっかりと粉とお湯が触れ合う時間が確保しやすい訳です。

また、どんなドリッパーであっても、01サイズ程度の小さいドリッパーを使用することで、余計な粉の動きを防ぎ、お湯抜けを安定させることができます。

少量の粉を使用してハンドドリップを行う際は、必ず小さいドリッパーを用意しましょう。

②ドリップバッグの内容量と粉の細かさを確認する

今回ご紹介したレシピは、THE COFFEESHOPで販売中のドリップバッグを使用しましたが、他社製品の場合はもっと挽き目が細かかったり、内容量が異なる製品もあります。

粉がかなり細かい場合、レシピ通り抽出した後に濃度調整を行ったり、内容量が多い場合は攪拌をなくして抽出するなど、分量と挽き目には少し注意が必要です。

もし淹れたコーヒーが濃くなってしまった場合、抽出後の濃度調整が可能なので、対応方法は公開済みの下記動画をご確認ください!

ドリッパーの形状によっては湯通し必須|抽出前の湯通しは重要なのか

コーヒーの抽出時に必ずといっていいほど行う”湯通し”ですが、何の意味があるのかみなさんご存知でしょうか?

紙の匂いを取ることはもちろんですが、最大の理由としては”抽出環境の一定性を保ち、器具の効果をきちんと生み出す”ことだと思います。

たとえば、高いリブがたくさん施されているHARIO V60などのドリッパーは、フィルターとドリッパーの密着度合いでお湯抜けに大きな差が生まれます。

ドリッパーとフィルターとの間に空気の層も生まれるため、お湯が間を通ってしまい、粉と触れずにサーバーに落ちてしまうことも多いです。

そうなると、完成したコーヒーはどこか間抜けで芯のない味わいになってしまいます。

このような抽出環境による味わいのブレを限りなく少なくするためにも、湯通しには大きな意味があると考えています。

湯通しによる紙の匂いに関しては、下記のマガジンでも検証してまとめてありますので、ぜひご覧ください!

THE COFFEESHOP OFFICIAL YouTube Channel

今回は、ドリップバッグコーヒーをより美味しく、少量の粉でも適正に抽出するために、レシピやポイントについて解説してみました。

ご紹介した抽出レシピ解説動画はもちろん、抽出をリアルタイムで見れる”Brew Timer”や、最新コーヒー器具の紹介などをライブ配信を交えて続々更新中です!

ぜひチャンネル登録・高評価をよろしくお願いします。

WRITER

Mayuka Jimbo

THE COFFEESHOPのMAGAZINEコンテンツ、オンライン担当。

スペシャルティコーヒーの知識だけでなく、レシピの改善や、抽出技術の向上にも日々取り組んでいる。

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