コーヒーの味わい【フルーティー】【華やか】について解説。スペシャルティコーヒーの「美味しい酸味」とは？
2022.11.29
お店でコーヒー豆を購入した際、その説明欄に〈華やかなコーヒー〉〈フルーティーで香りが豊かなコーヒー〉などの文言が書かれているのを見たことがあるでしょうか。
THE COFFEESHOPの店頭でも、コーヒー豆の説明する時に〈華やか・フルーティー〉などの単語を実際に使っております。
これらはコーヒーの味の特徴を表現したものですが、その言葉から味わいのイメージを掴むのが難しいこともあるかと思います。
そこで今回は〈華やか・フルーティー〉などの言葉を、カッピングコメントを交えて詳しくご説明します！
スペシャルティコーヒーの味を表現する『カッピングコメント』とは？
カッピングコメントとは、コーヒーの味わいを別の食べ物や香りに例え、より具体的にイメージしやすくしたものです。
苦味や酸味の強弱だけではわかりずらい、香りや甘さの印象が捉えやすくなるため、自分の好みのコーヒーにどのようなコメントがつきやすいのか把握しておくと、よりコーヒーを選びやすくなると思います。
あなたのお好みは？フローラルなコーヒー or フルーティーなコーヒー
では、実は多く使われているカッピングコメントを参考に、華やかさやフルーティーな印象を感じるコーヒーにはどんなものがあるのか、一例を見ていきましょう。
フローラル（ジャスミン、ローズ、エルダーフラワーなど）
香りが強く、酸味の印象もややしっかりしているスペシャルティコーヒーによく使用される表現です。
この表現が書かれていたら、少し上級者向けのコーヒー豆と思っていただいてよいと思います。
（浅煎りから中煎り前半の豆が多く、酸味をクリアに感じるため。）
主な産地：
エチオピア、ルワンダ、コスタリカ、ニカラグアなど。
ベリー（ストロベリー、ラズベリー、ブルーベリー、ブラックカラントなど）
ジューシーな甘さや酸味をバランスよく感じる時に使用される表現です。
ベリー系で表現されるコーヒー豆は、味わいとして酸味・甘さ・香りがしっかりしているものが多く、コーヒー中級者の方におすすめです。
ちなみにブラックカラントとはカシスのことを指していて、ケニアの代表的なテロワールとして知られています。
主な産地：
エチオピア、ケニア、ブルンジ、ニカラグアなど
アップル、ストーンフルーツ（レッドアップル、グリーンアップル、黄桃、白桃、アプリコットなど）
アップル系のワードは、主に丸みのある酸味と甘さが特徴的なスペシャルティコーヒーに使用されます。
先の2つに比べ、酸味がやや抑えめで飲みやすいコーヒーが多いので、初めて『コーヒーの酸味を楽しむ』という方にもおすすめ。
熟した果実のような甘酸っぱい印象があるので、アイスコーヒーしてもとても美味しく召し上がっていただけます。
主な生産地：
コスタリカ、コロンビア、グアテマラ、ホンジュラス、エルサルバドル、ボリビア、ルワンダなど。
メロン、マスカット、シャンパン
メロン、マスカット、シャンパン。
この3つは、スペシャルティーコーヒーの中でも、特に高い評価を得る豆につけられることが多いカッピングコメントです。
メロンはフルーツジュースのような芳醇な香り。
シャンパンやマスカットはとても爽やかで、口当たりの軽いさっぱりしたコーヒーです。
貴重なものなので、見かけた際はぜひ試してみていただきたいです！
主な産地：
エクアドル・エチオピア
華やかな酸味を持つコーヒーに適した抽出器具｜フレンチプレスとエアロプレス
スペシャルティコーヒーの華やかさをよりダイレクトに感じるためには、豆の品質はもちろんですが、抽出もとても重要なポイント。
クオリティーが高い豆こそ、より美味しくなる、適した抽出方法で楽しんでいただきたいものです。
ここでおすすめしたい抽出方法は、フレンチプレスまたはエアロプレスを使用したもの。
フレンチプレスはお湯にコーヒーの粉を漬ける浸漬式タイプなので、バリスタごとの抽出の差異が最も少なく、豆本来の味わいをダイレクトに感じることができます。
また、エアロプレスは空気圧を使って抽出を行うので、香りやフレーバー・甘さをよりわかりやすく抽出することができます。
フレンチプレスを使う場合は、コーヒーの細かい粉（微粉）が液体に混ざりやすいので、丁寧に抽出を行いましょう。
また、ご自宅で淹れる時や、焙煎から日が経っていない豆を使用する場合は、フレンチプレスのプランジャーを抽出時間ギリギリまでセットせずに、開けっ放しの状態で抽出するのもおすすめです。
フレンチプレスの使用方法はこちら
→ https://www.thecoffeeshop.jp/how-to-brew/brew-timer_french-press/
そしてエアロプレスですが、器具の特性上、フルーティーな味わいの強いアップル・ストーンフルーツ系の豆や、ベリー系のフレーバーと相性がよく、口当たりも軽やかに仕上がります。
ぜひお試しください。
エアロプレスの使用方法はこちら
→ https://www.thecoffeeshop.jp/how-to-brew/brewtimer_aeropress-standard/
カップでも変わる香りの印象｜おすすめのカップをご紹介
好みの豆を選んで美味しく抽出できたコーヒー。
折角なら注ぐカップにも拘りたいものです。
飲み口の広さや厚さ、カップ全体の深さなどでも香りの感じ方が変わってきますので、ぜひお気に入りのものを探してみてください。
ここでは2つ、おすすめをご紹介しておきます。
クルーブ カップ&ソーサー（大倉陶園）
クルーブ カップ&ソーサーは、薄い作りと広い飲み口が特徴。
フローラル、ベリー系のコーヒーを飲むのにおすすめのカップです。
カップ全体が浅めなので、香りや酸味をより感じていただけると思います。
公式サイトはこちら
→ https://okuratouen.com/SHOP/1C-A806.html
大倉陶園さんは老舗メーカーで花柄やクラシックなデザインのカップが多いですが、クルーブは銀縁のシンプルなデザインなので使いやすいのもポイントです。
ラーミ カップ&ソーサー（iitala）
ラーミ カップ&ソーサーは、スープボウルのような少し深さがあるタイプのカップです。
こちらも飲み口が広めに作られており、アップル系の酸味、シトラスのようなフレーバーを感じるコーヒーをバランスよく味わっていただけるのでおすすめです。
公式サイトはこちら
→ https://www.iittala.jp/products/detail.php?product_id=774
iittalaのマグカップはティーマが定番の形ですが、ティーマは中深煎り〜深煎りのコーヒーを飲むのに向いていると思います。
まとめ
一口に華やかなコーヒーといっても、その中ではさらに細分化されており、それぞれに個性があること、お分かりいただけたかと思います。
フレーバーや酸味の印象が異なると、コーヒー全体の印象も変わってきます。
ご自身の好みに合わせて、より浅煎りや中煎りの豆、コーヒー本来の明るい酸味を豆など、ぜひいろいろな味わいのスペシャルティコーヒーにチャレンジしてみてください。
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