コーヒーの効果|コーヒーをよく飲む人『肝がんになりにくい』ほぼ確実

2016.02.19
SHERE

コーヒーの効果として、病気の予防につながるかどうか、という問いかけに対し、国立がん研究センターは『多目的コホート研究』を実施しています。

研究に時間がかかるため、まだまだハッキリとしたデータは少ないのですが、コーヒーをよく飲む人ほど、肝がんになりにくいということが、『ほぼ確実』となっています。

国立がん研究センターの公開内容

引用:国立がん研究センター 予防研究グループ 2005/2/16発表

コーヒーをほとんど飲まない人と比べ、ほぼ毎日飲む人では肝がんの発生率が約半分に減少し、1日の摂取量が増えるほど発生率が低下し、1日5杯以上飲む人では、肝がんの発生率は4分の1にまで低下していました。発生率の低下は男女に関係なく見られていました。

『多目的コホート研究』とは

コーヒーを飲むことが肝ガンの発生を抑制する。

この結果を導きだしたのが、『多目的コホート研究』というものです。

多目的コホート研究とは、全国約10万人の生活習慣をデータとして集め、5年後、10年後と追跡調査したものです。

生活習慣と疾病の関連性を明らかにすることを目的として行われています。

肝がんの原因は『肝炎ウイルス』

肝がんの最大の原因は、肝炎ウイルスとされています。

肝がんは、肝炎ウイルスに感染した肝細胞が、慢性的な肝炎や肝硬変を引き起こすことで、発症されます。

C型肝炎ウイルスに感染している場合、70〜80%の高確立で、肝硬変を経て発症。B型肝炎ウイルスに感染している場合、10〜20%の確立で、慢性肝炎を経て発症されます。

肝がん抑制へのコーヒーの効果とは

では、どうしてコーヒーを飲む事が、肝がん発症の抑制につながるのでしょうか。

その事実に関して、国立がん研究センターは以下のように述べています。

どうしてコーヒーをよく飲んでいる人で肝がんの発生率が低くなるのかについては、実はまだよくわかっていません。

要するに、まだデータ不足ではっきりとしたことは言えないとのことでした。

コーヒーの持つ肝がん抑制作用の可能性について、現在予測できることは以下の通りです。

・コーヒーは炎症を和らげる効果があり、肝炎の進行を遅延させる

・コーヒーに含まれるクロロゲン酸などの抗酸化物質が細胞のがん化を抑制している

・コーヒーに含まれるカフェインによる糖尿病リスクの低下

カフェインについては、同研究データ上で、緑茶による効果検証もしているようですが、そちらは肝がん抑制への効果が見られなかったため、コーヒーになんらかの効果成分があるとして、研究は続いているようです。

まとめ

『多目的コホート研究』より、コーヒーをよく飲む人は、肝がんになりにくいということが、ほぼ確実となりました。

しかしながら、研究方法が生活習慣の追跡なので、コーヒーそのものになんらかの抑制効果があるのか、それともコーヒーをたしなむ行為の方になんらかの効果があるのか。そこはまだ未知です。

そのため、コーヒー嫌いな人が、新たにコーヒーを飲み始めることで、肝がんのリスク低下になるかというと、それはさらなる研究が必要となります。

引用:国立がん研究センター 予防研究グループ

今後、肝炎ウイルスに感染している人において、コーヒーを摂取することにより肝がんになるのを予防することができるかどうかを明らかにすることが重要だと考えられます。

いずれにしても『コーヒーをよく飲む人』、根っからのコーヒー好きは、この恩恵に預かれるということですね。大好きなコーヒーを飲んでいるだけで、がん予防になるなんて素敵過ぎます。

WRITER

THE COFFEESHOP

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