焙煎したてのコーヒー豆 美味しく飲むには?淹れ方のコツや注意点をご紹介!

焙煎したてコーヒー豆(焙煎から日が浅いコーヒー豆)を使ってコーヒーを淹れる時、思ったように味や風味が抽出できなかったという経験はありませんか?
実は焙煎したてのコーヒー豆は、炭酸ガスを多く含んだ状態で、抽出が難しくなります。そのため、味が安定しにくいという特徴があるのです。
今回の記事では、焙煎直後の豆を使用して、美味しいコーヒーを作るコツをご紹介していきます。
焙煎直後のコーヒー豆は美味しくない?
せっかく購入するなら焙煎間もないコーヒー豆を、というお声はTHE COFFEESHOPでもたくさんいただきます。
しかしながら、実は焙煎直後よりも数日経ってからの方が、抽出しやすくなるというのが事実。
今すぐ美味しいコーヒーが飲みたいということであれば、焙煎から少なくとも3日以上経過した豆を使うことをおすすめします。
詳しくはこちらの記事でご紹介しています。

そうは言っても毎回ベストなエイジングのコーヒー豆を用意しておくのは大変だし、うっかりストックを切らしてしまった結果、焼きたての豆を淹れざるを得ないときもありますよね。
今回はそんなときに使える、焙煎したてのコーヒー豆を美味しく淹れるためのコツや注意点をご紹介します。
ROAST WORKS店頭でも実践している内容になりますので、ぜひご覧ください!
美味しく淹れるコツ1、蒸らしの時間を長めに設定
ハンドドリップなどでコーヒーを淹れる際、抽出の最初に行う『蒸らし』。コーヒー粉から炭酸ガスを抜く工程です。
最初にガスを抜いてあげることで、その後の抽出がスムーズになり、狙ったとおりの味を引き出すことができます。
焙煎から間もないコーヒー豆は、とても多くの炭酸ガスを含んでいますので、いつもより蒸らしの時間を10秒~15秒ほど長く設定してみてください。
蒸らし時間を長くして、しっかりとガス抜きを行うことで、その後の抽出がいつも通りに進行しやすくなります。
ただ、蒸らしの時間を長くすることで、トータルの抽出時間も長くなりますから、過抽出にならいよう、全体の時間を考慮しながら調節する必要があります。
その点も合わせて、試してみてください。

美味しく淹れるコツ2、攪拌を加える
ハンドドリップのレシピ紹介でも、度々ご紹介している『攪拌』。
これも焙煎したてのコーヒー豆を使う際には有効な手段です。
蒸らしの序盤で行う攪拌は、コーヒー豆の成分がお湯に溶け出すのを促進するだけでなく、炭酸ガスが抜けるのも手助けしてくれます。
やり方も簡単ですから、ぜひ試してみてください。

代表的な方法は2つ。
スプーンやパドルなどを使用して行うかき混ぜる方法と、ドリッパーそのものを円を描くように回す方法があります。
いずれも最初の湯を注いだ直後、蒸らしの序盤に行います。
スプーンやパドルを使う際は、下からすくい上げるようにして3~5回程度かき混ぜましょう。
ドリッパーを回す場合は、サーバーとドリッパーを支えながら、本体で円を描くように5~7周ほど回せば十分です。
コツは、一定の動きを継続して行うこと。
上級者の方は、豆のエイジング状態によって力加減の調節なども行ってみると良いでしょう。
方法自体は簡単な攪拌ですが、拘り抜けば上級者の仲間入りです。笑
美味しく淹れるコツ3、そもそもの抽出レシピを改良する
焙煎から1~2日しか経っていないコーヒー豆を淹れる時は、いっそ専用レシピを用意するのも手です。
今回は、注ぎや湯温に調整を加えて、V60 ペーパーフィルター・メタルフィルターそれぞれの改良レシピを作ってみました。
V60 ペーパーフィルターを使用したレシピ

用意するもの
粉:18g #中挽き(浅煎り~中煎りを想定)
お湯:300ml 90℃
ペーパーフィルター
V60ドリッパー
カップまたはサーバー
スケール(秤)
タイマー
抽出レシピ
-
第1投:+60ml(0:00~0:10)
蒸らし:待機(0:10〜0:40)
第2投:+80ml(0:40~0:55)
第3投:+90ml(1:05~1:20)
第4投:+70ml(1:30~1:40)
2:30までに落としきる
焙煎から間もないコーヒー豆は、焙煎香が液体にのりやすいため、湯温を下げることでそれを抑制します。
温度が下がる分、成分が溶け出しにくくもなるので、1投ごとの湯量を多めに設定し注ぐスピードをつけることで、抽出不足を防げるように工夫しました。
蒸らしの工程は粉全体にお湯が触れるように注ぎ、2・3投目はやや勢いをつけて粉全体に注ぐことで、酸味や甘みをしっかり取り出すイメージのレシピです。
V60 メタルフィルター(KONE)を使用したレシピ

用意するもの
粉:20g #中粗挽き(浅煎り〜中煎りを想定)
お湯:300ml 92℃
ペーパーフィルター
V60ドリッパー
カップまたはサーバー
スケール(秤)
タイマー
抽出レシピ
-
第1投:+40ml(0:00~0:10)
攪拌・蒸らし:3回攪拌・待機(0:10〜0:40)
第2投:+50ml(0:40~0:50)
第3投:+60ml(1:00~1:10)
第4投:+70ml(1:20~1:30)
第5投:+80ml(1:40~1:50)
2:30までに落としきる
メタルフィルターでの抽出はコーヒーオイルが入る分、ペーパーフィルターのように成分の溶け出しを抑えて調節しようとすると、少し難しい印象でした。
むしろ攪拌によって抽出を促進することで、立体感のあるはっきりした味わいに仕上げるイメージです。
抽出の前半はゆっくりと注いで、蒸らし+味の核となる成分を取り出し、後半にかけてさっと注いで濃度調整をするようなレシピに仕上げています。
まとめ:安定しない焙煎直後の豆でも美味しく淹れることは可能です
なかなか抽出の安定しない焙煎後すぐのコーヒー豆ですが、これまでご紹介した方法で少しは理想的な抽出に近づくはずです。
ただ、それぞれの方法はどれもガスの抜けを促進しますので、1回の抽出で3つ全てを行なってしまうと過抽出になりやすくなります。
お試しになる時は、上記の中から1つずつ、やってみてください。
スペシャルティコーヒーの理念の中でもっとも大切なことは、『お客様が口にするカップの中のコーヒーが美味しいこと』です。
コーヒー豆を販売して終わりではなく、みなさんがご家庭で淹れるコーヒー抽出までサポートしてこそのスペシャルティコーヒー専門店だと思います。
今回の記事を通して、その理念の実現に少しでもお役立ちできれば嬉しいです!

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