第一回 コーヒー女子会|美味しいデカフェが飲みたい(前編)

2016.05.04
SHERE

妊婦の方や健康志向の方を中心に人気が高まっているカフェインレスコーヒー『デカフェ』。

今回は、コーヒー女子達によるデカフェテイスティング座談会の様子をレポートいたします。

ざっくばらんな会話が飛び交い、和やかなムードで盛り上がりました。

デカフェ談義 その1

– まず、スペシャルティコーヒーについてお話したいと思います。

ROAST WORKS のロースター・成澤の講義からスタートした今回の座談会。

集まったのは5名のコーヒー好きな女子たち。みなさんコーヒーを普段から好んで楽んでいますが、やはり健康面でカフェインの量は気にされているようです。

気になるカフェインレスの安全性

「カフェインレスにするやり方は本当に気になりますね。安全性は大丈夫なのかと。」

– おっしゃる通り。一昔前までは、有機溶剤を使った方法で行われていたため、安全性という意味では疑問でした。ですが、いまは水によるカフェインレス処理が一般的なので、その点はクリアしていると思います。

コーヒーとしての美味しさは

「あとは、やっぱりコーヒーの味がしないんですよね。コーヒー好きとしてはこれがちょっと。カフェインを気にしながらも、やっぱり美味しいコーヒーが飲みたいなぁ。」

– たしかにそうですね。カフェインレスにする工程で、どうしてもカフェイン以外の成分も抜けてしまうので、風味のロスは完璧には避けられないのです。ただ、処理業者も日々工夫してどうにか風味を残す努力をしています。

生豆の段階ではスペシャルティ?

– これがコーヒーの生豆です。

「へー、3つとも色が違いますね。」

– なにも処理していないものと、カフェインレス処理を施したもの。今回は、カフェインレスのものも2種類用意しました。それで色が異なります。すべて生豆の段階ではスペシャルティグレードのものです。

「生豆の段階でスペシャルティって、どういうことですか?焙煎したら変わるんですか?」

– 鋭い質問ですね。実はとっても大事なポイントです。

– スペシャルティコーヒーには、『From seed to cup』という根本となる定義があります。生豆のグレード、適正な焙煎、正しい抽出。これがすべてきちんと出来たものがスペシャルティコーヒーなんです。簡単に言うと、『お客様が飲んだとき特別な美味しさを感じる』ということが最も大事なポイントなんです。

デカフェ飲み比べ

そして、座談会はいよいよ本題へ。今回用意した、スペシャルティのデカフェ2種類と、コモディティグレードのデカフェを飲み比べてみることに。

コーヒーを抽出する成澤。写真を撮るコーヒー女子たち。店内にコーヒーのいい香りが立ちこめます。

◎デカフェとは思えない スイスウォーター社(スペシャルティグレード)

– ではまずは、評判の高いスイスウォーター社でカフェインレス処理したものを飲んでみましょう。

「え!?デカフェってわからない!!コーヒーの味がしっかりありますね。」

– スペシャルティコーヒーは、もともと雑味が少なく、味と風味は強いんです。なので、カフェインレス処理をしても、しっかりとコーヒーの美味しさが残りますね。

△美味しいけど物足りない スイスウォーター以外のデカフェ(生豆はスペシャルティグレード)

続いて、スイスウォーター社ではないカフェインレス処理をしたものと、市販のコモディティグレードのデカフェを飲み比べる一同。

– スイスウォーター社以外の水を使ったカフェインレス処理では、安全性という面ではクリアしているものの、やはり風味のロスは大きく感じると思います。

「たしかに違いますね。香りもうすい。」

「苦みはあるけど、後味が続かないですね。」

– これが先ほどお伝えした『生豆の段階ではスペシャルティ』という意味です。ディカフェ処理による風味のロスが大きく、カップに注いだ時点で、スペシャルティコーヒーとは呼べないものになっていますね。

×市販のデカフェ(コモディティグレード)

– コモディティグレードのものは飲んでみていかがですか?

「これは香りが良くないですね。先に美味しいものを飲んでしまったので余計に感じます。」

「飲んだ後に水が欲しくなります。舌に残る渋みというか、後味が気になります。」

– コモディティグレードは、もともとの風味がスペシャルティグレードに比べてグッと落ちます。そこにカフェインレス処理をすることで、さらに風味が抜けますから、コーヒーとしての美味しさが残りにくいんですね。

「あー!だから焙煎を深くするんですね!」

– そうです。味がないので、深めに焼いたりすることでコーヒー感をだしています。

後編に続く

後編では、カフェインについてもう少し深堀していきます。

また、ハンドドリップも体験したりと、コーヒー女子たちによるデカフェ談義はまだまだ続きます。

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