ハンドドリップの過抽出|自分で淹れるコーヒーが美味しくない3つの理由と改善方法

2024.01.29


お店で飲んで気に入ったコーヒー豆を購入し、自宅で淹れた時、何か味が違う…と思ったことありませんか?

人に淹れてもらう方が美味しいと感じるのはもちろんですが、ご自身が淹れたコーヒーが美味しくなかった時、見直していただきたいポイントや、改善方法をまとめました。

今回の記事は〈コーヒーの過抽出〉いわゆる成分の取り出しすぎに対するアプローチになります。
苦味が極端に強かったり、えぐみなどを感じた場合に役立つ方法になるので、ぜひ最後までご覧ください。

ハンドドリップの過抽出|自分で淹れるコーヒーが美味しくない3つの理由と改善方法

過抽出されたコーヒー 3つの特徴的なパターンとは?

過抽出というのは、読んで字のごとく、コーヒーの成分がなんらかの原因で過剰に抽出されてしまったことを言います。
過抽出になってしまったコーヒーは、わかりやすく下記のような味が感じられます。

1,舌の奥(付け根らへん)でイガイガした苦味・渋みを感じる

中深煎りや深煎りの豆が本来持っている心地いい苦味ではなく、コーヒーを飲んだ後に水が飲みたくなるような不快感を舌の奥で感じた場合、過抽出の可能性が高いです。

浅煎りのコーヒー豆の場合、苦味ではなく渋みを伴う曇った酸味が特徴的に抽出されます。

2,後味が短く、余韻が続かない

いわゆる味のキレではなく、コーヒー本来の甘さを感じられず、苦味だけが舌に残ることがあります。
コーヒーの後味で〈キレがいい〉と表現する場合、雑味を感じないことが条件だと個人的に考えているのですが、後味の余韻がない時には、パターン1で記載したイガイガした不快感だけが残る印象です。

3,コーヒーの液体にざらつきを感じ重たい

捉えるのが難しい項目ですが、いわゆる〈マウスフィール(口当たり・質感)〉の部分になります。
口に含んだ時にコーヒーにざらつきを感じたり、喉の奥にすぐに落ちていってしまう感覚になる場合、過抽出になっていることが多いです。

ただ、ざらつきの部分がコーヒーの微粉である時(フレンチプレスやメタルフィルターで抽出した場合)はネガティブな項目ではないので、注意してください!

改善方法① コーヒー豆の挽き目を粗くする

では続いて、過抽出にならないよう、抽出前に行える改善方法についてお伝えしていきます。

改善方法その1は、過抽出の味の特徴である上記パターン1と、パターン3に有効的です。
コーヒーの粉は細かければ細かいほど、粉とお湯の触れる面が増えることで、より多くの成分を取り出すことができます。

出来上がったコーヒーが極端に苦かったり、えぐみが強い場合は粉から成分を取り出しすぎているため、挽き目を粗くすることで調整可能です。

また、細かい粉を使うと微粉の割合も増える傾向にあるので、口当たりにざらつきを与える原因にもなります。
グラインダーの刃の性能も関係するのですが、口当たりが好みでない場合は粉をパウダーコントロール(専用のふるい)にかけるのもおすすめです。

ハンドドリップの過抽出|自分で淹れるコーヒーが美味しくない3つの理由と改善方法

改善方法② 抽出時の蒸らし時間とお湯の量を調整する

パターン1の特にえぐみが強い場合には蒸らしの時間と湯量を調節してみてください。
蒸らしは粉とお湯を十分に触れ合わせることで、2投目移行のお湯の行き渡りをスムーズにさせる目的があります。

ただ、蒸らしの時間が長すぎると、2投目移行に取り出す成分のバランスが崩れやすい傾向にあり、渋みやえぐみといった舌が収斂するような味に仕上がりやすいです。

特に浅煎りの豆を淹れる時、酸の印象を未抽出に捉えやすい場合が多いのですが、舌がしぼむような感覚になる場合は過抽出の可能性が高いので、蒸らし時間が長すぎないか一度チェックしてみましょう。

ハンドドリップの過抽出|自分で淹れるコーヒーが美味しくない3つの理由と改善方法

改善方法③ 抽出に使うお湯の温度を見直す

特にパターン2に有効的な改善方法です。
人間の舌は構造的に約86℃〜74℃程度が味を一番感じやすいといわれています。

ハンドドリップは一般的に3分程度の時間で抽出するため、沸騰したてのお湯を使用すると出来上がったコーヒーが90℃くらいのこともあり、香り部分を優位に感じるため味の余韻がない印象を持ちやすいです。

また、湯温が高いと粉からの成分の溶け出しも促進されるため、余分な成分を取り出してしまい、過抽出になる傾向になります。
中煎りや深煎りなどコクのある甘さをコーヒーで感じたい場合は、88℃くらいのお湯を使ってみてください。
浅煎りであっても、エイジングの関係はありますが、高くても92℃くらいのお湯を使っていただくといいと思います。

ハンドドリップの過抽出|自分で淹れるコーヒーが美味しくない3つの理由と改善方法

まとめ

今回はハンドドリップの過抽出に対するアプローチをまとめてみました。
ハンドドリップであっても、使用する器具やドリッパーの形状によって過抽出になる原因なども変わってきます。

何か味が違うな…と思った際には、ご自身の抽出したコーヒーが過抽出なのか一度確認してみると、対策も考えやすいです。
普段の味に飲み慣れて、味がわからない!という方には濃度計の使用もおすすめですが、上記の味の特徴に当てはまるのか、客観的に見てみるとより楽しんでいただけると思います。

皆さんの参考になれば嬉しいです。

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