2022年8月24日発送のコーヒー定期便はブラジルとエチオピア!BDS MAGAZINE vol.210

2022.08.24


多種多様なコーヒーの違いとその個性、そしてなによりそのコーヒーの美味しさに夢中になれる、そんなコーヒー体験を毎月お届けする、コーヒー豆の定期便”Beans Delivery Service“(BDS)。

8月24日発送の2種類のコーヒーについてお知らせいたします!

8月26日(金) 19:00〜 Instagram、YouTubeライブ配信で、お送りしたコーヒーについてご紹介します!

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今回お届けのコーヒー豆の詳細、おすすめの抽出方法や、フードペアリングなども企画中。
配信はどなたでもご覧いただけます。ぜひチェックしてくださいね!

ごあいさつ

こんにちは!
2022年8月24日発送のBEANS DELIVERY SERVICE MAGAZINEです!

今年もお盆休みをいただきまして、ありがとうございました!
妻の実家で過ごしたのですが、わりと田舎にも関わらず、新しくスペシャルティコーヒーの専門店がオープンしていて、文化として広がってきたことを感じました。
同じコーヒー屋仲間として、長く一緒に頑張っていきたいですね!

それでは、BDS MAGAZINE 8月24日号、スタートです!

8月24日発送のコーヒー紹介

Brazil/Daterra Aramosa Washed(ブラジル/ダテーラ・アラモサ・ウォッシュド)

今回ご紹介するのは、ブラジル・セラード地区に広大な敷地を持ち、一般的なブラジルと異なる新たな新たな可能性を追求し、実験的なコーヒー栽培を行っているダテーラ農園のロット。
栽培品種、収穫時期、熟度、精選、乾燥方法など、多彩な組み合わせを試しており、毎年行われるプライベートオークションでは今までなかったような新たなフレーバーのコーヒーで私たちを驚かせてくれます。

中でも、今回のロットは京都・小川珈琲さんより分けていただいたオリジナルロット。
小川珈琲さんはダテーラ農園と長年パートナーとして関係を築いていて、農園の一区画を「OGAWA PLOT:専用区画」としています。
そこでは、バイヤーのリクエストに沿ったコーヒー生産を行い、私たち消費者の声をフィードバック。コミュニケーションを重ねて、お互いにコーヒーの知見を深めるとともに、イノベーション・品質改良に努めています。

ダテーラ農園が”from farm to table””Quality and Sustainabilitiy as one(品質とサスティナブルをひとつに)”というコンセプトでパートナーを探している中で、日本国内で選ばれたのが小川珈琲さん。
実際には区画と樹種を決めて、様々な精選(水洗式、非水洗式だけではなく、乾燥の時間ややり方まで)方法を試して、結果のフィードバックを繰り返しています。
樹種はダテーラ農園で開発したアラモサ種で、小川珈琲さんにしかないアイテムです。

ダテーラ農園の始まりは、1902年にイタリアから移民した家族の三代目となるルイス・ノベルト・パスコール氏が家業のタイヤ販売でブラジル各地を巡る中、販売先として出会うコーヒー農家やサトウキビ農家の現状を目の当たりにし、ブラジルの産業の根幹をなすこの農業は果たして未来永劫続くものなのだろうかと強い疑問を抱いたことから始まりました。

ブラジルの主要農産物を未来へと長くつながる産業にしたいという願いから、1987年に最初の小さなコーヒー農園を手にすることに。
広大な平原と水資源、自然環境、気候環境の良さに大きな将来性を感じたルイス氏は、1990年代に入るとこの地域で農園区画(土地)を買い広げていき、現在のダテーラ農園の基盤を作りました。
グッドイヤータイヤのブラジル国内での販売代理権を獲得し、タイヤ販売を主要業務とするDPASCHOALグループのコーヒー農園部門という位置付けになります。

当初からダテーラ農園には「昔ながらの営農:農園経営」といった観点はなく、大学や農業技師など、専門的な外部の知恵を積極的に謙虚に取り入れる素地が備わっていました。
レインフォレストアライアンス認証は、熱帯雨林のないブラジルの荒野・セラード地域での認証取得はまず不可能と言われながらも、熱帯雨林だけにとどまらないその地域特有の自然環境の維持、そこで働く労働者の環境の改善といった課題は、コーヒー農園を始めるきっかけとなったルイス氏の願いそのものでした。
オフィスにある地図には敷地内のどこにコーヒーが栽培され、どこに森林が形成され、どこにユーカリが植えられていて、どこが法的保護地区など詳細が書かれています。

まず何より印象的なのは、スムースで滑らかな質感と優れたクリーンカップ。
口の中で滑らかに広がるような口当たりで、心地よい飲み口が素晴らしいコーヒーです。
タンジェリン(みかん)のような柔らかい酸、ブラウンシュガーのような優しい甘さが長く続き、ブラジルらしさもありつつ、やはりユニークで独特な印象をもちます。
朝、昼、夜とどんなタイミングにも寄り添ってくれるような、バランスの良いコーヒーに仕上がっています。

【生産者】ルイス・ノベルト・パスコール
【農園】ダテーラ
【地域】ミナスジェライス州セラード地区
【標高】915~1,220m
【品種】アラモサ
【生産処理】ウォッシュド(48時間発酵)

Ethiopia/Endalkachew Natural(エチオピア/エンダルカチュウ・ナチュラル)

エンダルカチュウは、グジのオロミア地域で現在約1,500から1,750の小規模農家からチェリーを集め、精製を行っているウォッシングステーションです。

エチオピアのコーヒーは通常、ウォッシングステーションレベルまで追跡可能です。
小規模農家の多くは0.5ヘクタール未満、平均して0.125ヘクタールの土地しか所有していません。
彼らは自分たちでチェリーの精製を行うことはできないため、周辺地域のチェリーを集積するウォッシングステーションの働きが重要になるのです。

世界中で最もよく知られているコーヒー産地のひとつであるエチオピア。中でもオロミア州グジは、スペシャルティコーヒー生産で著名な生産地です。
グジのテロワールは、はっきりとした力強い酸。同じくエチオピアを代表する産地のイルガチェフェと比べて風味の華やかさは現れにくいですが、それぞれに異なる風味特性があり、人気のエリアです。

特に、グジで生産されるナチュラルプロセスのコーヒーには、独特のスパイシーさを感じることがままあります。今回のロットのサンプルを試したとき、まず第一にそんな印象をもちました。
クローブやアニスといった甘さのあるブラウンスパイス、そしてペッパー系の少しピリッとするようなフレーバーもあり、味わいに奥行きを感じます。

酸味の質も良く、グジらしい力強さと甘さを兼ね備えたアシディティは、少しのスパイシーさと合わさってワイルドベリーのような印象。
いわゆる甘い香りが漂うエチオピア・ナチュラルとは少し違った、大人な雰囲気のあるコーヒーに仕上がっています。

【生産者】1,500人の小規模農家
【地域】オロミア州グジ
【標高】1,800~2,100m
【品種】Heirloom Ethiopian varieties
【生産処理】ナチュラル

ブラジルスペシャルティの最先端・ダテーラ農園

今回シングルオリジンプランの皆様には、ミナスジェライス州セラードにあるダテーラ農園のマイクロロットをご用意しています。
このダテーラという名前、スペシャルティコーヒー通の方ならばきっと名前を聞いたことがある有名農園。WBCやWBrCといった抽出技術を競う世界大会でも注目されるような、まさにブラジル・スペシャルティを代表する農園と言えます。

ダテーラ農園の優れた点は大きく分けてこの2点。

1、自然環境保護を重視したサスティナブルな取り組み
2、革新的・実験的な生産による新たな香味の発見

まず、1、自然環境保護を重視したサスティナブルな取り組みという点。

今でこそSDGsの重要性は誰しもが認識しているところですが、ダテーラ農園はコーヒー事業を開始した80年代より一貫して環境保護と社会発展をテーマにコーヒー生産に取り組んでいます。それは、オーナーのルイス氏が元々農業一族ではなく、他業種からブラジルの伝統産業を発展させるという目的でコーヒー事業に参入したという経緯に依るのでしょう。

結果、ブラジルでは初となるレインフォレストアライアンス認証を取得。これは森林保護を目的とした認証で、ブラジル国内での環境保護を目的とした取り組みの先駆けとなっています。

そして、2、革新的・実験的な生産による新たな香味の発見という点。

ダテーラ農園では、新しい品種、精製、乾燥方法などを常に実験して、データを蓄積。良い意味でいわゆるブラジルのコーヒーらしからぬユニークなフレーバーをもつロットをいくつも生み出しています。

今回シングルオリジンプランでお届けするコーヒーもそんな数あるプロジェクトの中のひとつで、ダテーラ農園で開発されたアラモサ種という品種のマイクロロットになります。今回のロットは48時間発酵のウォッシュドプロセスですが、他にも発酵時間を変えたり、乾燥方法を変えたりしたマイクロロットがいくつもあり、日々新しい試みが行われています。

そんなダテーラ農園の中でも、特に優れた風味をもつ特別なコーヒーは”マスターピース”という名前で取り扱われます。これらのコーヒーは農園独自のオークションによって発売、ものによっては非常に高値で取引されます。

このオークションに参加することは、単に素晴らしい品質のコーヒーを手にするためだけではなく、新しい試みへの投資という意味合いもあります。今回お届けのロットはマスターピースとは違うカテゴリのコーヒーですが、気になる方はぜひこの名前を覚えておくといいかもしれませんね。

ダテーラ農園のHPでは、農園についてより詳しく紹介されています。日本語表示にも対応していますので、興味のある方はぜひどうぞ。

http://www.daterracoffee.com.br/?lang=ja

それでは良いコーヒーライフを!

次回発送予定

BEANS DELIVERY SERVICE 次回発送→ 9月14日(水)予定

毎月1〜2回(※)お届け!とっても便利で美味しいスペシャルティコーヒーをお届けする、コーヒー豆の定期便。
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