3月9日発送のコーヒー定期便はインドネシアの精製違い2種をお届け!BDS MAGAZINE vol.199

2022.03.09


多種多様なコーヒーの違いとその個性、そしてなによりそのコーヒーの美味しさに夢中になれる、そんなコーヒー体験を毎月お届けする、コーヒー豆の定期便”Beans Delivery Service“(BDS)。

3月9日発送の2種類のコーヒーについてお知らせいたします!

3月11日(金) 19:00〜 Instagram、YouTubeライブ配信で、お送りしたコーヒーについてご紹介します!

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今回お届けのコーヒー豆の詳細、おすすめの抽出方法や、フードペアリングなども企画中。
配信はどなたでもご覧いただけます。ぜひチェックしてくださいね!

ごあいさつ

こんにちは!2022年3月9日発送のBEANS DELIVERY SERVICE MAGAZINEです!

三月に入り、東京は暖かくなってきましたが、まだまだ冬の寒さを残したような日もちらほら。
この原稿を書いている3月8日も、予報では雪マークがついていたりして、かなり近くに見えていた春の背中が急に遠のいた気がします。

季節の変わり目は焙煎プロファイルの変わり目でもあります。
みなさんに安定したクオリティのコーヒーをお届けできるよう、日々微調整を行っておりますので、ぜひゆっくりお楽しみくださいね!

それでは、BDS MAGAZINE3月9日号、スタートです!

3月9日発送のコーヒー紹介

Indonesia/Java Frinsa Fully Washed(インドネシア/ジャバ・フリンザ・フーリーウォッシュド)

Indonesia/Java Frinsa W.A.L.Fermentation(インドネシア/ジャバ・フリンザ・W.A.L.ファーメンテーション)

今回のシングルオリジンプランのお届けは、インドネシアから精製処理違いのロット2種類をご用意いたしました!

日本の多くのファンに親しまれているインドネシアのコーヒー。そのコーヒー栽培の歴史は非常に古く、エチオピアに起源をもつとされるアラビカ種の栽培は1600年代から行われています。

現在、世界最大のアラビカ種の生産地はブラジルですが、インドネシアを経由してヨーロッパ、カリブ諸国、南米大陸へと伝わっており、いかに古くからアラビカ種の栽培が行われてきたかがわかりますね。

にも関わらず、ことスペシャルティの生産においては、インドネシアは中南米やアフリカ諸国に比べて遅れをとっていると言えます。地理的な事由や伝統的な生産処理の方法など、その理由はいくつか挙げられますが、近年では少しずつスペシャルティコーヒー生産に取り組む生産者も増えてきているようです。

今回お届けのジャバ・フリンザ・エステイトは、インドネシアで積極的にスペシャルティコーヒーに取り組む数少ない農園のひとつ。コーヒー生産者と消費国のロースターをつなぐプラットフォームを運営する”TYPICA”から紹介を受けた生産者です。

彼らのコーヒーは海外の有名ロースターからも高い評価を受け、2018年から本格的にスペシャルティコーヒー生産にシフト。ヨーロッパやオーストラリアを始め、アメリカや中東、アジアへも販路をもち、開始当時は年間3~4コンテナ程度の輸出量だったところ、2020年には11コンテナにまで規模を拡大しています。

僕が彼らのコーヒーを面白いと思った点は、他の産地ではあまり見られないインドネシアの伝統的な品種を栽培し、新しい技術を使った精製を行なっているところです。

今回お届けの2ロットは、それぞれフーリーウォッシュドとW.A.L.(ウォッシュド、アナエロビック、ラクティック)ファーメンテーションという精製を行なったもの。

フーリーウォッシュドという精製は、水路にチェリーを流し、比重選別を行なったのちにパルパーで果肉を除去、残ったミュシレージを水路で発酵させてから取り除く、という方法です。

対してW.A.L.ファーメンテーションでは、発酵の段階で乳酸菌(ラクトバシラス属)を加え、酸素に触れさせない嫌気性発酵を行います。それにより、通常の発酵とは異なる酵母や微生物の働きが活発になり、ユニークな味わいが生まれます。

どちらの精製も、他の生産国ではそこまで珍しいものではありませんが、インドネシアで行なっている例は少なく、新しい取り組みとして注目すべきところです。

また、ジャバ・フリンザ・エステイトでは、この他にも伝統的なスマトラ式はもちろん、ナチュラルやハニープロセスも行なっています。

特にハニープロセスの発酵過程では、インドネシアの伝統的な発酵食品である”テンペ”に含まれるテンペ菌や、コンブチャに含まれると言われるサッカリン酸などを加えているそうで、これまた実にユニークな取り組みです。今回の仕入れで取り扱うことは叶いませんでしたが、今後の生産にも注目していきたいと思っています。

TYPICAのサイトには、フリンザ・エステイトの代表であるフィクリ氏のインタビューが掲載されていますので、こちらもぜひご覧ください!

Java Frinsa Estate

今回お届けの2ロットは、どちらもこれまでのインドネシアのコーヒーとは一線を画すような風味があり、みなさんにもきっと驚いてもらえるようなコーヒーに仕上がっていると思います。

ぜひゆっくりとお楽しみください!
【生産者】Frinsa Collective
【地域】Pangalengan, Ciwidey, Garut, Bandung
【標高】1,400m~1,600m
【品種】Mix Varietals (Mostly Sigararutang)
【生産処理】フーリーウォッシュド、W.A.L.ファーメンテーション

インドネシアスペシャルティに要注目!

今回のBDSシングルオリジンプランの皆様には、インドネシアのコーヒーで精製方法違いの2種類をご用意させていただきました。到着されて飲んでいただくとわかると思いますが、これまでのインドネシアのイメージとは一線を画すような仕上がりに、驚かれる方も多いのではないでしょうか。

そもそもインドネシアのコーヒーといえば、『マンデリン』という名前が有名で、古くから日本では非常に人気のある銘柄です。マンデリンとは、インドネシア・スマトラ島で生産されたアラビカ種を指す言葉。特に、”スマトラ式”という独自の精製方法が施されたロットを指します。

その味わいは、”アーシー”と表現される独特のスパイシーさがあり、力強い飲み口と香り、リッチな質感は他の生産国にはないテロワールを持っています。その持ち味を生かすため、多くは深煎りに焙煎され、酸味が少なく苦味が強いものがよく見かけられます。

インドネシアは世界第4位の生産量を誇る一大生産地ですが、90%以上はロブスタ種が占めているため、マンデリンは流通量の少ない高級ロットとしても知られていますね。

このようにマンデリンは特に日本で人気が高いため、インドネシア=マンデリン=苦味があり力強いコーヒー、というイメージが強いですが、近年ではそれを払拭するようなロットが増えてきています。

もとよりマンデリンのテロワールというのは、コーヒーの品種や栽培環境というよりも、”スマトラ式”という独自の精製方法に大きく起因します。

高温多湿で雨の多いインドネシアで効率よくコーヒー豆を乾燥させるために生まれたスマトラ式ですが、精製技術の発展によってナチュラルやウォッシュド、あるいは特殊発酵をかけたロットが少しずつ増えています。

それにより、これまでのインドネシア・アラビカには現れていなかった、華やかでフルーティなフレーバーやより複雑な香味が発見されているのです。

それもそのはず、代表的な産地であるスマトラ島などは、火山性土壌で1,800mを超えるような標高があり、インドネシアならではの個性的な品種も数多く栽培されているため、スペシャルティとしてのポテンシャルを大いに秘めているのです。

ウォッシュドやナチュラルといった精製が行われることで、より品種ごとや土壌のテロワールが現れるのはある意味当然のことと言えますね。

画像参照元:Baristas y Café

このインドネシア・スペシャルティ発展の流れは、2021年に初めての開催が行われたCOEで大きく前進を見せたと思います。

87点以上のスコアをつけ、見事入賞を果たしたのは全27ロット。そのほとんどはウォッシュドかナチュラルで、1位を獲得したコーヒーに至ってはハニープロセスのロットでした。いったいどんなコーヒーなのか僕も予想がつかないのですが、オークションで落札したのは日本の企業でしたので、発売を楽しみに待ちたいと思います。

ちなみに、COEオークションはインドネシア初開催ということもあり、非常に白熱してしまったためにTHE COFFEESHOPでの落札は叶わなかったのですが、85点以上のスコアをつけたコーヒーが入賞する、ナショナルウィナーというロットを買い付けしております。

COE入賞ロットに引けを取らないユニークなコーヒーを仕入れておりますので、こちらのご案内も楽しみにお待ちください!

これから先も、さらなる品種の発見や新しい精製の実験が進むであろうインドネシア・スペシャルティ。みなさんも、ぜひ注目してみてください!

それでは良いコーヒーライフを!

次回発送予定

BEANS DELIVERY SERVICE 次回発送→ 3月23日(水)予定

毎月1〜2回(※)お届け!とっても便利で美味しいスペシャルティコーヒーをお届けする、コーヒー豆の定期便。
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