水出しコーヒー|おうちでも簡単に美味しく作れるレシピもご紹介

2016.06.13


ご自宅でも簡単に作ることが出来る水出しコーヒー。気軽に楽しめるものでありながら、喫茶店などのメニューにもあるなど、実は本格的なコーヒーでもあります。ご自宅で美味しく楽しむ淹れ方と味の特徴、そしてダッチコーヒーとも呼ばれるもともとの起源について、見ていきましょう。

水出しコーヒー

目次

水出しコーヒーの淹れ方

水出しコーヒーの淹れ方は、大きく2通りあります。ひとつは、挽き豆を水に入れて数時間後に濾過する方法。もうひとつは、挽き豆に水を一滴ずつ滴下する方法です。

水出しコーヒー 特徴 淹れ方

前者はフレンチプレスで作ることもできますし、不織布などのバッグ入れた挽き豆を水を入れたポットに投げ込み数時間抽出するという方法も一般的です。室温でも冷蔵庫でも、どちらでも抽出できるため、とても簡単に楽しめることが特徴です。

後者の挽き豆に一滴ずつ滴下する方法は、専用の機材(コールドブリュワー)が必要となります。そのため、喫茶店などで楽しむ特別なコーヒーというイメージがありますが、最近では家庭用のコールドブリュワーも販売されています。

こちらは抽出自体が演出感のあるものなので、(たとえ家庭用のコールドブリュワーだとしても)見る目を楽しませてくれます。

おうちでも簡単!水出しコーヒーの作り方

水出しコーヒーの作り方は超簡単。お店で売っているコーヒー豆を挽き、不織布などでできたお茶用バッグに入れて、水に漬け込むだけです。

豆の量や挽き方に多少のコツはありますので、最初は水出しコーヒーとして販売されているものを購入し、そこに付属しているレシピを参考にしてみるのがよいかと思います。

水出しアイスコーヒーレシピ

↑ THE COFFEESHOP の商品。パッケージに作り方が記載されていますので、これに従って作っていただくと、とても美味しい水出しコーヒーが召し上がれます。

レシピ概要:
45度のお湯に5~6時間漬け込んで抽出。その後、冷蔵庫で冷やして完成。

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水出しコーヒーの味の特徴

続いて、水出しコーヒーの味の特徴ですが、水を使ってゆっくりと時間をかけて抽出するため、良質な甘味と柔らかい苦みが特徴として引き出され、嫌な苦みやエグみは抑えられます。

丸みのある柔らかい飲み心地と風味は、水出しでしか味わえないものとなります。

逆に、水出しコーヒーのデメリットとしては、抽出に時間がかかることと、お湯ほど成分が抽出されないので、酸味が引き出しきれないことがあります。

また、コーヒー豆の品質も良いものでないと、嫌な香りが出てしまうことがあります。

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水出しコーヒーの起源

水出しコーヒー(Cold Brew Coffee -コールドブリューコーヒー)は、ダッチコーヒーとも呼ばれます。ということは、起源はオランダなのかというとそうではなく、実はインドネシアと言われています。

インドネシアは、20世紀初頭に独立運動が起き、第二次世界大戦中は日本軍政にあったわけですが、それ以前は16世紀頃からオランダ統治下にありました。

水出しコーヒーの登場背景については諸説あるのですが、時代背景に『ダッチ -オランダ』というキーワードが関わっていたことは確かなようです。

戦前のインドネシアでは、少量の濃いコーヒーにミルクをなみなみと注いで飲まれており、その濃いコーヒーの抽出法として、細かく挽いた粉に水を含ませて一晩放置するというものでした。

そしてこのような淹れ方に興味を示し、再現しようと試みた人のひとりに、京都の老舗「はなふさ」のマスターがいます。氏は当時、京都大学の科学専攻の学生に協力を仰ぎ、水出しコーヒーの器具の開発も行ないました。(参考書籍:旦部幸博著『コーヒーの科学』ブルーバックス)

また、水出しという技法そのものが出来た背景には、当時のインドネシアで主に栽培されていたコーヒーの品種がロブスタであったためという説もあります。(参考サイト:河北新報社)

コーヒー豆 ロブスタ種

ロブスタのコーヒーの特徴は以下の通りです。

  • 苦みが強い
  • 病気に強く栽培しやすい
  • ベトナム、ブラジル、インドネシア、コートジボワールが主な産地
  • コモディティグレードとしての流通量が多い
  • 単体ストレートで飲まれることはほとんどない
  • カフェイン量が多い

ロブスタは、強い雑味があり、これをなんとか美味しく飲めないものか、と考案されたのが『水出しコーヒー』だったというわけです。

まとめ

誕生の背景に諸説飛び交う『水出しコーヒー』。歴史に思いを馳せながら、丸みのある独特な風合いを味わってみてはいかがでしょうか。

もちろん THE COFFEESHOP では、スペシャルティグレードの豆で作る水出しコーヒーをおすすめしております。

今までにないコーヒーを体験していただければと幸いです。

>> コーヒー豆 販売ページへ

スペシャルティコーヒーってなに?という方はまずこちら
→ スペシャルティコーヒー入門まとめ

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参考文献、参考サイト
・旦部幸博(2016) 『コーヒーの科学「おいしさ」はどこで生まれるのか』 講談社ブルーバックス
・河北新報オンラインコミュニティ

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