プロ用とガチ比較!電動コーヒーグラインダー【cores CONE GRINDER C330】 の性能を調査

2021.04.30


家庭用コーヒーグラインダー【cores CONE GRINDER C330】実機レビュー続編。今回は豆の挽き目設定など、より詳細なスペックについて。ROAST WORKS店頭で使用中のプロ用グラインダーとも比較してみました。

プロ用とガチ比較!電動コーヒーグラインダー【cores CONE GRINDER C330】 の性能を調査

おうちコーヒーを楽しむ上で、上質なスペシャルティコーヒーを出来るだけ美味しく楽しむために重要なのが、『淹れる直前に挽く』ということ。

これまで手挽きミルを使っていたけれど、自宅で過ごす時間が増えたいま、電動コーヒーグラインダーの導入を検討されている方も多いのではないでしょうか。

前回の記事では、おすすめの家庭用コーヒーグラインダーとして、【cores CONE GRINDER C330】をご紹介させていただきました。

▼前回の記事
これはおすすめ!電動コーヒーコーヒーグラインダー【cores CONE GRINDER C330】 使用レビュー ≫

抽出方法ごとに変わる コーヒー豆挽き目の目安

コーヒーグラインダーを選ぶ上で最も重要なのが、粒度の均一性です。いかに挽いた粉が一定の粒の大きさで揃うかが、そのコーヒーグラインダーの優劣を左右すると言えます。

おすすめの電動グラインダー【cores CONE GRINDER C330】 使用レビュー

前回のレビューでは、この【CONE GRINDER C330】は家庭用では十分なレベルの均一性で挽けます、とお伝えしましたが、今回は抽出器具ごとに適した、コーヒー豆の挽き目目安をまとめてご紹介します。

おすすめの電動グラインダー【cores CONE GRINDER C330】 使用レビュー

【CONE GRINDER C330】は無段階に挽き目調整が可能ですが、目安となる目盛りがついています。各抽出方法に適した目盛りの目安は以下の通り。

  • 粗挽き(フレンチプレス用):#9

  • 中粗挽き(金属・メッシュフィルター用):#6.5

  • 中挽き(ペーパーフィルター用):#5

  • 細引き(エスプレッソなど):#1~1.25

おすすめの電動グラインダー【cores CONE GRINDER C330】 使用レビュー

特に中粗挽き~中挽き程度のメッシュのときは、業務用コーヒーグラインダーと比較しても遜色ないレベルに挽くことができました。

逆に、粗挽きのときには多少バラつきが見られました。とはいえ、プロペラ式の電動ミルや安価な手挽きミルと比べると、十分な均一性がありますね。

業務用コーヒーグラインダー【Ditting KR-804】との比較

プロ用とガチ比較!電動コーヒーグラインダー【cores CONE GRINDER C330】 の性能を調査

続いては、ROAST WORKS店頭で使用している業務用コーヒーグラインダー【Ditting KR-804】と、同程度の挽き目・同じ抽出方法にて、ガチンコ比較をやってみたいと思います。

粗挽き(フレンチプレス用)での比較

まずはフレンチプレスでの比較です。設定条件と結果は以下の通り。

CONE GRINDER C330: #9
Ditting KR-804:#9(FRENCH PRESS)
抽出方法:フレンチプレス

プロ用とガチ比較!電動コーヒーグラインダー【cores CONE GRINDER C330】 の性能を調査

見た目の均一性から言うと、やはりDittingの方が揃っていますね。味わいに関して言うと、DIttingの方が酸・フレーバーが鮮やかではっきりとした印象です。

対してcoresはややフラットな印象を受けますが、よく言えばバランスが良く、酸・フレーバー・甘さなどの要素が一体となっているような印象でした。

中粗挽き(金属・メッシュフィルター用)での比較

続いて中粗挽き。メタルフィルターなどを用いたハンドドリップでの比較です。設定条件と結果は以下の通り。

CONE GRINDER C330: #6.5
Ditting KR-804:#7(METAL FILTER)
抽出方法:HARIO Switch + KONE

プロ用とガチ比較!電動コーヒーグラインダー【cores CONE GRINDER C330】 の性能を調査

C330の方が若干粗い粉が混ざっているようですが、粗挽きのときよりも差は少ない印象でした。抽出したコーヒーは、どちらも金属フィルターらしい粘性のある質感に。

C330で挽いた方が口当たりが少しだけざらつく感じがしましたが、そもそも金属フィルターで淹れる際には起こることなので、気にならないレベルだと思います。

中挽き(ペーパーフィルター用)での比較

続いて、中挽き。ペーパーフィルターを用いたハンドドリップでの比較です。設定条件と結果は以下の通り。

CONE GRINDER C330: #5
Ditting KR-804:#6.5
抽出方法:HARIO Switch + CAFEC 中深煎り用ペーパーフィルター

プロ用とガチ比較!電動コーヒーグラインダー【cores CONE GRINDER C330】 の性能を調査

今回検証した4つの挽き目の中で、最もDittingと遜色なく、均一に挽けたのがこの中挽きでした。ご家庭でコーヒーを淹れる際にもよく使う中挽きで、このグラインドクオリティは申し分ないと思います。

抽出の出来上がりも大きな差はなく、クリーンですっきりした仕上がりに。C330で挽いた方がやや細かい粉が多いような味わいでしたが、並べて飲まないとわからないレベルです。

細挽き(エスプレッソなど用)

続いて、細挽き。エスプレッソ用の挽き目ではありますが、ここではエアロプレス(ペーパーフィルター使用)で比較してみました。設定条件と結果は以下の通り。

CONE GRINDER C330: #1.25
Ditting KR-804:#3(ESPRESSO)
抽出方法:AEROPRESS + ペーパーフィルター

プロ用とガチ比較!電動コーヒーグラインダー【cores CONE GRINDER C330】 の性能を調査

今回の飲み比べでは、あくまで家庭用として使う想定ですので、エスプレッソマシンではなくエアロプレスを使ったエスプレッソ風抽出での比較です(Brew Ratio=1:3、抽出時間1分半)。

C330でも家庭用としては十分なレベルの味わいで抽出することができました。細挽きの場合、見た目で粒度を揃えるのはほぼ不可能ですので、実際に抽出したコーヒーの味わいで調整していくしかないのですが、無段階で挽き目設定ができるので、細かな微調整ができるのも嬉しいポイントですね。

プロ用グラインダーと比較しても 十分な性能

以上、4つの抽出方法で検証した結果、トータルとして家庭用には申し分ないグラインドのクオリティである、という結果になりました。

(もちろん業務用コーヒーグラインダー【Ditting KR-804】と比較すると、劣る部分はあります。)

DittingとC330とで、味わいに差が生じるのは、粒度の均一性という違いがある他、グラインド方式の違いという側面もあります。

Ditting KR-804:フラット式(カット式)
平行に向き合う2枚の刃によって、カットするようにグラインドする。

CONE GRINDER C330:コーン式(コニカル式)
臼型の刃の組み合わせにより、磨り潰すようにグラインドする。

coresのHPによると、フラット式とコーン式では、挽いた粉の形状が異なるのだそう。

電動コーヒーミル比較
(左:フラット式、右:コーン式)

コーン式で挽いた場合、多面体のような形状になり、1粒あたりの表面積が大きくなります。すると、コーヒー挽き豆と水分とが接する面が多くなるので、抽出効率が上がり、成分が溶け出しやすくなるわけですね。

プロ用とガチ比較!電動コーヒーグラインダー【cores CONE GRINDER C330】 の性能を調査

飲んでみた印象では、

Ditting KR-804:
フレーバー、アシディティ優位

CONE GRINDER C330:
スウィートネス、マウスフィール優位

となるイメージ。

もちろん粒度分布による違いも含んではいますが、それぞれ特徴が出て面白い結果となりました。

グラインド時の秒数設定について

【cores CONE GRINDER C330】の特徴のひとつとして、グラインド時に稼働秒数の設定をする、というものがあります。

本体正面の豆マークの数ごとに、10秒~50秒まで設定できるのですが、それぞれの秒数ごとに何グラムの豆が挽けるのか、試してみました。

おすすめの電動グラインダー【cores CONE GRINDER C330】 使用レビュー

結果は以下の通り。

▼浅煎りの場合(March Mix)
10秒=18g
20秒=38g
30秒=58g
40秒=68g
50秒=86g

▼深煎りの場合(Brazil / Kaqend Natural)
10秒=17g
20秒=33g
30秒=49g
40秒=65g
50秒=83g

豆の種類によって、どのくらいのグラム数挽けるのかが変わってきます。これは豆によって体積・密度・硬さが違うためです。

特に密度の違いは大きく、密度の高い浅煎りの豆は同じ秒数でもより多い(重い)量が挽けました。

つまり、このグラインドの秒数設定は、抽出に使う豆の計量には向かない、ということができます。やはり一回の抽出で使う豆の重さはしっかりとスケールで量るのをオススメします。

(秒数設定機能の必要性が思いつきませんでした。お詳しい方、ぜひ教えてください…。)

まとめ

おすすめの電動グラインダー【cores CONE GRINDER C330】 使用レビュー

電動コーヒーグラインダー【cores CONE GRINDER C330】。いろいろな挽き目、抽出方法で試してみましたが、やはり総合的にみてもかなり優秀だと思いました。特に、ご家庭で毎日ペーパードリップで淹れるという方には、おすすめできるコーヒーグラインダーです。

同価格帯で、よくスペシャルティコーヒーのお店でおすすめされているコーヒーグラインダーには【Wilfa SVART Aroma】があります。そちらは、デザイン・グラインドクオリティは申し分ないものの、海外ブランドということでパーツ交換や補修対応などにやや不安が残ります。

coresは日本のブランドということで、そういった面も安心ですね。パーツごとの交換もcoresオフィシャルサイトから購入できるのも良い。

電動コーヒーグラインダー【cores CONE GRINDER C330】 はTHE COFFEESHOPのオンラインショップでも好評発売中。おうちコーヒー充実のお供に、ぜひ迎え入れをご検討してみてはいかがでしょうか。

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