Monthly Beans Magazine｜2021年12月号 [vol.87]

2021.12.01

現在発売中のコーヒー豆の情報や、特集記事、BDS発送カレンダーなどを掲載した毎月発行のmbm(Monthly Beans Magazine)。
2021年12月号の内容をご紹介いたします！

Monthly Beans Magazine｜2021年12月号 [vol.87]
Cover design by REI LEM

mbm magazine

スペシャルティの新たなトレンド？アラビカ種の祖先・ユーゲノイデス

みなさんは『ユーゲノイデス（Eugenioides、ユーゲニオイデスとも）』というコーヒーについてご存知でしょうか？
おそらくは聞き馴染みのない方がほとんどだと思いますが、これからのスペシャルティコーヒー業界の新しいトレンドになるかもしれないとして、いま非常に注目が集まっている品種の名前です。

つい先日、WBC（ワールドバリスタチャンピオンシップ）2021が開催されたのですが、なんとトップ3位までに入賞した競技者全員が、このユーゲノイデス種のロットを使用していました。
これまで抽出の世界大会でよく使用される品種といえば、いまや高級なコーヒーの代名詞とも言える『ゲイシャ種』。ところが今年のWBC、WBrC（ワールドブリュワーズカップ）では、ゲイシャよりもユーゲノイデスに注目が集まる形となったのです。

現在地球上で栽培されているコーヒーのほとんどは、アラビカ種かロブスタ種の仲間ですが、ユーゲノイデス種はアラビカ種の祖先と言われている、非常に起源の古い品種です。
ほんの数年前まではほとんど市場に出回ることはなく、その味も知られていませんでした。
現在でもユーゲノイデス種を商業的に栽培している農園はほんの一握りで、コロンビアに少しあるのみだとか。今回のWBCの結果を受けて、「2023年まで売り切れ」というニュースも出ているほどです。

そんなユーゲノイデス、果たしてどんな味がするかというと、酸味と苦味が少なく、甘味料を入れたかのような素晴らしい甘さがあるそう。
飲んだ人の感想としては、「飴玉をかじったような甘さ」、「砂糖水」、「ショートケーキの甘さ」と、これまでのコーヒーの常識を新しく塗り替えるような味わいだということです。とても興味深いですね！

恥ずかしながら僕もまだ飲んだことがなく、自分の言葉で味の感想を伝えられないのが非常に心苦しいのですが、コーヒー屋としてはどんな焼き心地・淹れ心地なのかも大変気になるところ。
生産量が少なく、今回のWBCの結果を受けて更なる価格の高騰も見込まれるので、手に入るのは当分先になりそうですが、いつかTHE COFFEESHOPでも取り扱ってみたいものです。
いつになるかはわかりませんが、そのときはぜひ飲みに来てくださいね！

気づけば2021年ももう年の瀬。
来年も新たな美味しいコーヒーとの出会いを楽しみに、よいお年をお迎えくださいませ。

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The Monthly Beans Line Up -今月の豆ラインナップ-

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深煎り。しっかりした口当たりとほのかな甘さ。
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