Monthly Beans Magazine｜2020年4月号 [vol.67]

こんにちは！

今年に入ってからずっと世間を騒がせている新型コロナウイルス。

現在、ヨーロッパを中心に、世界中で予断を許さない状況が続いていますが、コーヒーの産地である南米や中米、アフリカでも感染者が確認されています。

特に、中米では収穫が終わり、これから買い付けやオークションが行われる大事な時期。早期収束し、コーヒー産業に大きな影響が及ばないことを祈るばかりです。

さて、みなさんはコーヒー栽培の大敵である「さび病」をご存知でしょうか？

中南米を中心に広まっているこの病害は、コーヒー産業に非常に大きな被害をもたらしています。

さび病の原因は、カビの一種である「コーヒーさび菌」。

さび病を発症すると、葉の表面に赤さびのようなオレンジ色の斑点ができ、光合成を阻害して木を枯らしてしまいます。

そしてそれは、木から木、農園から農園へと伝播し、過去には産地丸ごと壊滅してしまうような被害をもたらしてきました。

コーヒー生産の歴史は、さび病との戦いの歴史でもある、とまで言われるこの恐ろしい病気。

対応として、農薬の使用や、病気に強い品種の開発が行われてきましたが、

さび菌も刻々と耐性の変異を続けており、根本的な解決には至っていません。

そんな中、米ミシガン大学の研究チームが、興味深い研究を報告しました。

それは、カタツムリの仲間であるオナジマイマイが、コーヒーの木のさび菌を食べ、病害が木全体に広がるのを防ぐ、というもの。

さび菌だらけになった葉の上にこのカタツムリを1匹置くと、24時間でその30%を食べてしまうそうです。

きっかけはとある山岳調査の途中、コーヒーの葉の裏側にくっついていた、細い筋状のオレンジ色の排泄物でした。これはカタツムリの排泄物で、コーヒーさび菌と全く同じ色だったのです。

興味をもった研究チームが検証を行い、このオナジマイマイというカタツムリが確かにさび菌を食べるらしいことが明らかになりました。

害虫を別の生物を使って抑える方法は「生物的防除」と呼ばれ、古くからさまざまな農業に利用されています。

コーヒーにとって最も恐ろしいさび病に対して、生物的防除ができる可能性が見えてきたのです。

しかしながら、いまだにわかっていないことも多く、そもそもオナジマイマイは世界中で柑橘類やマメ科植物などを食い荒らす、農業害虫として知られています。

単にコーヒー農園にオナジマイマイを放ってしまって、別の被害が起きてしまう可能性も大いに残っています。

このカタツムリが、コーヒーさび病を抑える救世主となるのかどうか、研究を続ける必要はありそうですが、コーヒー産業にとって明るいニュースとなるよう、期待したいですね！

コーヒーについて何か知りたいことがありましたらぜひウェブよりご応募ください！

採用されると、オンラインショップで使える1,000円分のクーポンをプレゼント！

ウマカケバクミコのウマカフェ。＠渋谷ロフト

今年で5年目となるウマカケバクミコさんとのコラボ企画！

大好評のオリジナルドリップバッグ(限定デザイン)はもちろんのこと、今回は「サスティナブル」をテーマに、リユースボトルやエコバックなどの新作も登場しますので、ぜひチェックしてくださいませ。ご来場お待ちしております！会期：4月17日(金)〜5月11日(月)

会場：渋谷ロフト3F クック&ダイン詳しくはこちら→ 渋谷ロフト

次回2020年5月号は5月1日発行を予定しております。お楽しみに！

それではみなさま、良いコーヒーライフを！

mbmは店頭やオンラインストアで商品をご購入の際に無料でお入れしております。ぜひゲットしてください！