コーヒーが苦手だったり、飲まず嫌いの方たちに来ていただきたい。イベント企画者インタビュー

2015.09.25
SHERE

TOKYO COFFEE FESTIVALの企画者にお話を伺ってきました!

先日も出店決定に関する記事にてご紹介しましたが、東京の青山で開催される「TOKYO COFFEE FESTIVAL 2015」もいよいよ明日となりました!

「コーヒーと生活を愉しむ」をテーマに開催されるこのイベントは、都内はもちろん地方のロースターやコーヒーショップ、コーヒーグッズ、フード、レコードショップなど、2日合わせて50店舗を超えるショップの出店あり、他にはないスケールのイベントとなりそうです!!

このかなり異色なイベントがなぜ生まれたのか、どうしてやるのかをちょっと知っているだけで、イベントがより一層楽しめるかもしれません。この記事を書いている私、上村の友人が企画者ということもあり、何度かフェスについて話す機会がありました。ぜひ、当日を楽しむだけでなく、背景にあるものを知っていただきたいと思い、「TOKYO COFFEE FESTIVAL 2015」に掛ける想いを、今回の企画者であり都内でバリスタをされる大槻佑二さんにお話を伺いました。

このインタビューを最後まで読んだら、明日の朝10時に青山集合です!!

Q1.まず、大槻さんご自身とコーヒーの関係について教えてください。

→カフェでアルバイトをしている時にラテアートをやり始めたのがきっかけでしたが、師匠もいなかったのでコーヒー業界とは何なのかを知るためにまず店舗を巡っていたところ、当時ポールバセットのチーフであった鈴木清和氏(現在はGLITCH COFFEEの代表)に声をかけていただいて働くことになりました。いざ働いてみるととんでもなく奥が深いものと知り、毎日必死に仕事とコーヒーを覚える毎日でした。たくさんの言葉を覚えていますが中でも『コーヒーは自分の人生観が出る。適当な人は適当な味に。優しい人は優しい味に。だから自分の内面を磨くこと』と言われていたことが今でも僕の柱になっています。

Q2.今回のイベント「TOKYO COFFEE FESTIVAL」はいったいどのようなイベントでしょうか?

→まず、一般の方に向けたコーヒーに特化したこのようなイベントは都内では初なのかなと。

今回は全国から自家焙煎のコーヒーショップが集まり、考えの詰まったコーヒー豆の販売とお店のスタイルに合わせたエスプレッソ以外の抽出がメインです。そしてコーヒーに付随したパンや焼き菓子、本、レコードといったものまで扱うことによって、コーヒーと共にある暮らしを提案したいと考えています。

Q3.このイベントを開催するきっかけを教えてください。

→きっかけは危機感です。

ここ数年徐々にコーヒーが盛り上がりを見せています。ショップがどんどんと増え、Blue Bottle Coffeeさんが上陸しサードウェーブという言葉が雑誌に取り上げられていますが、この盛り上がりは一過性のものに過ぎないと思っています。コーヒーは流行り廃りで語るものでは決してなく、生活の一部なのです。それを世間に少しでもアピールしたいと考えて動いていたらいつの間にか大きな話になっていました。笑

Q4.イベントのコンセプト、特徴はどんなところでしょうか?

→コンセプトは家庭への普及です。

たくさんのコーヒーショップが目の前でエスプレッソ以外のコーヒーを淹れてくれます。自分のお気に入りの味や店が見つかったら気軽に淹れ方も見れますし、その場でコツなどを聞くこともできます。豆にあった淹れ方や保存方法などを教えてくれるので、自宅に帰って自分で淹れたコーヒーの完成度はぐっと高まるはずです。しかしエスプレッソではそうはいかないので今回はエスプレッソ以外でお願いしました。

Q5.コーヒー中心のイベントなので、マニアックな印象を受ける方もいるかと思います。どのような人に、どのような気持ちでイベントに参加してほしいと考えていますか?

→このイベントはマニアックにやりたいわけではなく、コーヒーが苦手だったり、飲まず嫌いの方たちに来ていただきたいですね。ファーマーズマーケットという元々認知度があるところにこのような機会をいただけてうれしく思います。確かにマニアックな印象を受けるかもしれません。それは仕方ないことですし、同時にバリスタやロースターのプロフェッショナルな魅力を見せられていいのかと思っております。

Q6.東京、そして日本のコーヒーシーンは今後どのように変化していくと思われますか?

→今後のコーヒシーンがどう変化していくかは分かりません。笑

コーヒーを通して何を伝えたかいかで変わってくるのかと。ただ、たくさんのお店がある中でバリスタはコーヒーを淹れるだけではなく、より問題提起ができる人が増えればいいなと思います。

Q7.今後このイベントは続けて行かれるのでしょうか。将来的には、どのようなイベントになっていくでしょうか?

→今後も継続してやっていきたいと思っております。

今回は第一回目ということもあり、設備の面で店舗の方には多くの負担をかけてしまっているの状況です。今後はそのあたりの負担も軽くしてあげられるとより出店しやすくなり、みなさんとコーヒーショップの出会いを広げることができます。なので、協力してくださる方がいればご連絡ください。笑

あと個人的には地方へ行きたいとも思っています。全国の主要都市でこういったイベントができたら面白いですね!

Q8.大槻さんイチオシのイベントの見所を教えてください。

→一番の見どころはこれだけの店舗の数がそれぞれの淹れ方でそれぞれの味を出すところ。深煎りコーヒーもあれば浅煎りコーヒーもある。イベントを巡っているうちに、自分の好みを見つけられるということですね。そして、パンや本、レコードなどもあり、コーヒーのある暮らしをイメージしながら楽しんでいただけます。

これまではイベント関連の質問でしたが、最後に、大槻さんのコーヒー業界に対する本音を聞くことができました。

本当に努力しているバリスタやロースターをもっと世に出したい。

コーヒーを追及している人は俗にいう職人肌と言われている人が多い。とっつきづらく話しかけづらい。そんな人が多いとよく聞く。バリスタとしての自分を社会に投影して考えたときに、一般の方がより身近に感じてもらえてかつ店舗数も多く賄えるやり方を考えたときにフェスという形がやりやすかった。

そしてまた違う観点で見たときに、最近コーヒーに携わる方を考えてみるとコーヒーというものに触れていたらそれでいい。おいしいコーヒーを淹れたい。ラテアートをやりたい。だけな気がする。僕はバリスタである以前にイチ社会人であると思っている。だから今回のフェスを通してコーヒーのことだけでなく社会人としてのコーヒーとの取り組みについて考えてほしいとも思っている。だから僕としては問題提起でもあるし社会貢献をしたいと考えての行動である。

これを通してより自分たちの職業が広く社会に認められ、飲食、水商売とひとくくりにされることなく尊敬される商売になり、給料も保証され働きやすい環境が出来る一歩になることを願っています。

僕の一歩は正直本当にわずかですが、それでもこの形では誰もやらなかった一歩だと考えています。

僕はバリスタ業界で名前も知られてるわけでもなく、実績があるわけでもない。それに対し上村君は真摯に向き合ってくださいました。本当に大きな感謝を敬意を示したいと思います。本当にありがとう。

■イベント情報

日時: 2015年9月26日(土)〜27日(日) 10:00〜17:00

会場: 国連大学前広場(東京都渋谷区神宮前5-53-70)

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