スペシャルティコーヒーを染料に使用した、コーヒー染め手ぬぐいが登場!

2020.08.20
SHERE

スペシャルティコーヒーを抽出したあとに残る、コーヒー”かす”や、サンプル焙煎後のコーヒー豆。

美味しく抽出したあとの残りかすですが、この大量のかす、何かに利用できないものか。

かすでも染物に使えるのではないかと考え、手ぬぐい職人の方に相談したところ、ぜひ試してみたいとのことで、スペシャルティコーヒーのかすは、茨城県つくば市の手ぬぐい職人小林 修さんの元へ。

手ぬぐい染め工房にて

小林さんは東京の注染(ちゅうせん)を行う工場にて見習い後、独立し、茨城県つくば市の工房で手ぬぐい職人をはじめて3年目。

合成染料を一切使用せず、どなたでも安心して使える手ぬぐいを製作されています。

スペシャルティコーヒー染めは初めてとのこと。

なかなか色味が安定せず、なるべく濃色が出るように何度も試し染めを行っていただきました。

コーヒー染め手ぬぐいができるまで

コーヒー染め手ぬぐい。実際どんな方法で作られているのか、手順をご紹介します。

1. 型紙作成

デザインを決め、型紙を彫り、紗張りを施します。

2. 生地の下処理

晒生地を精錬した後、濃色処理を行い、中和させます。生地が乾いたらロール状に巻き取ってシワを伸ばします。

3. 型付

型紙を木枠に貼り付け、糊を調整しながらヘラで糊を付けていきます。

4. 染色

コーヒーの粉・乾燥させたかすを煮出し、染色液を作成します。同時にあらかじめ用意した媒染液を準備し染色液、媒染液、染色液の順に型付した生地に薬缶でかけていきます。注染台で液を吸い取り、酸化させることで色を定着させます。

5. 仕上げ

水でよく糊を落とし、色止めをし、乾燥させます。最後にシワを伸ばし、決められたサイズに裁断したら完成となります。

小林さんとコーヒー染め

-普段どんなコーヒーを飲まれますか?

→「浅煎り〜中煎りくらいのコーヒーをよく飲みます。THE COFFEESHOPのスペシャルティコーヒーは香りが良く、 果実味が感じられます。さらに全体としてすっきりしていて毎日飲める味だと思います。」

-コーヒー染めで面白かった点や発見はありますか?

→「良いコーヒー豆だからでしょうか、作業中ずっと良い匂いがしていました(笑)。今回は一種類でしたが、媒染液を数種類使い分けることで、それぞれ良い色が出ることが分かりました。これをうまく使いコーヒー染めで色々な表現ができそうだなと思いました。」

-染めた後、コーヒーの匂いはしないんですね。

→「そうですね。そのままコーヒーの良い香りがすれば良いのですが。媒染液や糊の匂いなども混ざってしまい、消えてしまうのかもしれません。」

-浅煎りや深煎り、焙煎度合いが違っていても風合いは変わりませんか?

→「私もとても気になった点です。豆の種類によっても変わってきたら面白いと思うのですが今のところ違いを見いだせていません。」

-普段はどのような柄や色味の手ぬぐいを染めていますか?

→「昔ながらの江戸小紋も好きですが、それらを踏襲しつつ、もっと大胆な、いい意味で手ぬぐいのイメージを裏切れるような柄や色を目指してます。そうすることで少しでも手ぬぐいを使う人が増えたら良いと思ってます。」

一つ一つ手作業で染めていただいた、コーヒー染め手ぬぐいのご購入はこちらから。

THE COFFEESHOP × osamu kobayashi

小林 修/osamu kobayashi

87年生まれ | 茨城県つくば市在住

東京の注染(ちゅうせん)を行う工場にて見習い後、独立。

『図と地』として活動を始める。

手ぬぐいのデザインや制作を行い、クラフト市などで出店、販売。

WRITER

THE COFFEESHOP

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