浅煎り抽出攻略!『草っぽい・穀物っぽい』と感じたときの解決法|スペシャルティコーヒーサブスク〈Beans Delivery Service〉vol.307

2026.09.09
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多種多様なコーヒー豆の違いとその個性、そしてなによりそのコーヒーの美味しさに夢中になれる、そんなコーヒー体験を毎月お届けする、スペシャルティコーヒーのサブスク”Beans Delivery Service“(BDS)。

2026年9月9日発送の2種類のコーヒーについてお知らせいたします!

スペシャルティコーヒーサブスク〈Beans Delivery Service〉

BDS MAGAZINE〈vol.307〉

こんにちは!THE COFFEESHOP ロースター 萩原です。

関東は急に肌寒い日が増えてきました。焙煎も一気に秋仕様に変わり、日々微調整に追われています。

そして秋が近づいてきたということは、コーヒー屋の繁忙期が近いづいてきたということ。すでに焙煎量も増え始め、イベントの準備も進んでいます。

今年も全国各地にお邪魔させていただきますので、よろしくお願いします!

毎月ポストへお届け。スペシャルティコーヒーのサブスク〈Beans Delivery Service〉。

どのコースでも新規お申し込みの方全員に、THE COFFEESHOPオリジナルレシピブック”BREW GUIDE”プレゼント中!

COFFEE COLUMN|
浅煎り抽出攻略!『草っぽい・穀物っぽい』と感じたときの解決法

今回のBDSでお届けしている〈Costa Rica / La Candelilla Honey〉、THE COFFEESHOPの焙煎度合いのなかでもかなり浅めに焙煎してあります。

それは、スペシャルティコーヒーがもつ魅力的な個性を最大限発揮させるためであり、焙煎によって生じてしまうオフフレーバー(風味を阻害する要因)を抑えるための焙煎アプローチ。

スペシャルティコーヒーを専門に扱うロースターでは、程度の差こそあれ基本的に浅煎りを中心にラインナップすることが当たり前になっていますよね。

この浅煎りコーヒーの抽出、フルーティーで華やかな風味を期待して淹れたのに、「なんだか青臭い」「穀物や麦茶のような味がする」と感じたことはありませんか?実は、ご自宅で浅煎りを淹れる際によくあるお悩みの一つです。

この草っぽさや穀物感、原因の多くは〈抽出不足(アンダーエクストラクション)〉にあります。

深煎りに比べて浅煎りの豆は、焙煎での加熱量が少なく水分が残っているため、内部が硬く密度の高い状態です。そのため、お湯に成分が溶け出しにくいという特徴があります。抽出が不十分だと、甘みやジューシーな果実味が引き出される手前の『生っぽい穀物感』だけがカップに目立ってきてしまうのです。これが、抽出における〈抽出不足(アンダーエクストラクション)〉という失敗です。

「もしかして失敗したかな?」と思ったら、まず試してみていただきたいのが〈抽出効率を高めるアプローチ〉。具体的には次の3つのポイントをチェックしてみましょう。

1.お湯の温度をしっかり上げる(90℃〜95℃)

浅煎りは高温のお湯で抽出するのが基本です。『熱湯で淹れるとエグみが出る』と思われがちですが、硬い浅煎り豆から甘みや果実味を溶かし出すには高い熱エネルギーが必要。いつもより高めの93℃〜95℃(沸騰して一呼吸置いた程度)のお湯を使ってみましょう。

2.挽き目(メッシュ)を少し細かくする

湯温を上げても青っぽさが残る場合は、挽き目を少し小さくしてみましょう。粒を小さくしてお湯と触れ合う表面積を増やすことで抽出効率が上がり、本来持っているフレーバーを引き出しやすくなります。ただ、一気に粒度を細かくしてしまうと、一転して成分が溶けすぎる〈過抽出(オーバーエクストラクション)〉のリスクも上がります。あくまで調整は少しずつ行うのがオススメです。

3.湯量を少し増やす

粉からより多くの成分を取り出すためには、抽出に使うお湯の量を増やすことも大切。成分が溶けていない新鮮なお湯が粉に供給されることで、成分が溶け出す余白が生まれ、抽出効率を上げることができます。TCSの浅煎りだと、粉量に対して17倍〜17.5倍くらい(粉15gに対してお湯255g〜260g)のお湯が良い塩梅になることが多いです。

成分が溶け出しづらい浅煎りコーヒーは、抽出レシピを調整して抽出効率を高めてあげることで、フルーティーなポテンシャルをより引き出すことができます。手元のカップに「ちょっと青っぽいな」と感じたら、ぜひこれらの調整を試してみてくださいね!

それでは良いコーヒーライフを!

8月12日発送のコーヒー紹介①|
Brazil / Fazenda Barreiro Catucai 62 PN(ブラジル / ファゼンダ・バヘイロ・カトゥカイ62・パルプトナチュラル)

ブラジルのコーヒーに求めるものといえば、マイルドで飲みやすく癖のないバランス。

今回ご紹介する〈Fazenda Barreiro Catucai 62 PN〉はそんなブラジルらしさを全面に持ちながら、スペシャルティコーヒーらしいフレーバー感と素晴らしい質感を併せ持った、良質なデイリーコーヒーです。

メインにあるのはミルクチョコレートやブラウンシュガー、プラリネのようなマイルドな甘さの印象。それだけだと単調になりすぎるところ、しっかりとマンダリンオレンジ(みかん)や焼きリンゴのようなフルーティさもあり、穏やかながらも芯のある酸味を味わうことができます。

そして特筆すべきはなんといっても質感(マウスフィール)の滑らかさ。口に含むと口内に滑らかに広がり、柔らかな粘性とともに甘さを引き立ててくれるような飲み口で、なんとも気持ちの良い飲み心地です。

個人的に”良いコーヒー”と思えることの条件として、質感の心地よさはとても重要なポイント。フレーバーに派手さはなくとも一口、また一口と手が伸びるのは、この素晴らしい質感によるところだと思います。

ブラジルのコーヒーは安定した収量によって手に取りやすい価格なのも嬉しいところ。ご自宅に常備しておいて損はないデイリーコーヒーだと思います。

Fazenda Barreiroは現在第四世代目のフランシスコ氏とその息子のマヌエル氏が農園を引き継いでいます。

フランシスコ氏は彼らが古くから取り組んできたコーヒー栽培の伝統を守りながら、環境にも社会にも優しい方法でコーヒー生産に取り組んできました。

農園にある森林や水源、野生の鳥や動物を守ることに力を入れるとともに、農園で暮らす30家族の従業員たちを支援することにも尽力しています。

果肉除去されたコーヒーチェリーは平均で3~4日コンクリートのパティオで乾燥されます。

その後、半乾燥状態になったら機械の乾燥機で5~6日乾燥させます。

日中に乾燥させ、夜はレスティングさせます。

アフリカンベッドで全て乾燥を完結させる場合は約25日、コンクリートのパティオの場合は約20日かかります。

パティオと機械乾燥での温度管理は温度計を使ってしっかりと管理されています。

また、様々なコンテストでも受賞歴があります。

Cup of Excellence(2019)、Aroma BSCA (2020)、Concurso de

Minas Gerais (2018, 2019)、Concurso de Poços de Caldas (2012, 2013, 2018, 2022, 2023)、Ernersto Illy (2007,2020)

FLAVOR COMMENT

中煎り。

マンダリンオレンジやミルクチョコレート、焼きリンゴ、プラリネのような風味。ラウンドでミルキーな質感で、マイルドな甘さの余韻が長く続きます。

BEANS DATA

【生産者】Francisco Otávio Rotujo, Manuel Otávio Rotujo(フランシスコ・オタビオ・ロトゥホ、マヌエル・オタビオ・ロトゥホ)

【農園】Fazenda Barreiro(ファゼンダ・バヘイロ)

【地域】Sul de Minas(スル・デ・ミナス)

【標高】960m~1,420m

【品種】Catucai 62(カトゥカイ62)

【生産処理】Pulped Natural(パルプトナチュラル)

8月12日発送のコーヒー紹介②|
Costa Rica / La Candelilla Honey(コスタリカ / ラ・カンデリージャ・ハニー)

良質のコーヒー生産地として有名なタラス地区の標高1,500mに、周辺9農園からのコーヒーを精選するマイクロミルのLa Candelilla(ラ・カンデリージャ)があります。

このミルは2000年に設立されました。当時、生産者は大規模な加工施設(大型ミル)にチェリーを売るのが主流で、個々の農園の個性や品質が埋もれがちでした。そんななか、小規模生産者たちが「自分たちの手で高品質なコーヒーを作り、直接世界へ届けたい」と立ち上げたのが、コスタリカ初とされるマイクロミル、La Candelillaです。

現在では名産地タラスを代表するマイクロミルとして、日本のロースターからも熱い支持を集める名門になっています。

精選方法はチェリーが収穫された当日の、午後4時30分ぐらいから午後5時30分くらいに入荷し、サイフォン式チェリータンクに投入、選別され、その後パルパーによって果肉除去されます。このパーチメントを、アフリカンベットで4日間、コンクリートパティオで11日間かけて乾燥します。

この地域は寒暖の差が激しいことから豆が引き締まり、栽培環境が優れている上に、精選工程がきれいに清掃されていることから、クリーンで美味しい味に仕上がっています。

今回お届けするハニープロセスは、コスタリカを代表する精製方法。収穫されたコーヒーチェリーをパルパーで果肉除去した後、醗酵行程をおかずミューシレージ(粘液質)が残ったままの状態で乾燥行程に入ります。この方法によってミューシレージの甘味が豆に移り、通常のウォッシュドコーヒーでは得られにくいハチミツを思わせる独特の香りやボディをもったコーヒーが得られます。

とてもバランスの取れたカップで、シトラス・アップル系の穏やかなフルーティさと、ハニー・ブラウンシュガー系のまろやかな甘さ、クリーミィな質感の均整がとれた、素晴らしいデイリーコーヒーです。

ただ、焙煎が非常に難しい豆でもあります。スウィートスポットが狭く、少しでも焙煎の落とし所がズレるとナッツの味が支配的になってしまいます。

アプローチとしては、初期火力を高く設定して焙煎時間を短く調整。全体的に時間をギュッとしてナッツの香ばしさが出る前に焼き切るイメージです。THE COFFEESHOPがここ何年か続けて取り扱っているSanta Teresaというマイクロミルのロットと近いアプローチですね。コスタリカのデイリー系はこういう焙煎の仕方が合うのかもしれません。

焙煎時間を短く、かつかなり浅煎りで仕上げているので、抽出する際もそれに合わせた設定をお願いしたいところ。具体的には『湯温高め+お湯多め』にするのがオススメです。ROAST WORKSの環境だと、湯温93℃で粉:湯の比率を17.5倍くらいが良い塩梅でした。使用されているグラインダーや水質などによっても変わりますが、まずはこれくらいのレシピから試してみてください!

FLAVOR COMMENT

浅煎り。

ヘーゼルナッツやハニー、シトラス、アップル、均整の取れたフレーバー。クリーミィな質感で、ミルクチョコレートやきび砂糖のような甘さがあります。

BEANS DATA

【マイクロミル】La Candelilla(ラ・カンデリージャ)

【生産者】Ricardo Hernández(リカルド・エルナンデス)

【地域】Tarrazu(タラス)

【標高】1,400〜1,600m

【品種】Cattura(カトゥーラ)

【生産処理】Honey(ハニー)

定期便でお届けのコーヒーの内容をライブ配信でご紹介!

InstagramとYouTubeのライブ配信・Xスペースで、定期便でお送りしているシングルオリジンのコーヒー豆についてご紹介しています。

配信はアーカイブでもご覧いただけます。ぜひチェックしてくださいね。

次回お届け予定のコーヒー|BDSシングルオリジンプラン

Brazil / Fazenda Um Pink Bourbon

Peru / Juan Jose Huillca Singuna

BEANS DELIVERY SERVICE 次回発送→ 9月23日(水)予定

毎月ポストにコーヒー豆をお届け!THE COFFEESHOPのスペシャルティコーヒーのサブスク(定期便)。世界各国の高品質の美味しいスペシャルティコーヒーをお届けします。

THE COFFEESHOPが直接買い付けた日本初上陸のコーヒー豆など、よりマニアックな内容を楽しむことができますよ。

過去のBDSお届けリスト

WRITER

Daito Hagiwara

THE COFFEESHOPロースター

THE COFFEESHOPにて取り扱うすべてのコーヒー豆の仕入れと焙煎・クオリティコントロールを担当。日々焙煎の研究とコーヒー豆の品質チェックを行う。2024年 Next up Roasting Championship優勝。2025年 焙煎競技会 ROAR OF THE ROAST 2025 優勝

毎週木曜日20:00〜Instagram、YouTube、Xスペースでライブ配信中!

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