品種で変わるコーヒーの味わい。TCSの“推し品種”5選|スペシャルティコーヒーサブスク〈Beans Delivery Service〉vol.304

2026.07.22
SHARE

多種多様なコーヒー豆の違いとその個性、そしてなによりそのコーヒーの美味しさに夢中になれる、そんなコーヒー体験を毎月お届けする、スペシャルティコーヒーのサブスク”Beans Delivery Service“(BDS)。

2026年7月22日発送の2種類のコーヒーについてお知らせいたします!

スペシャルティコーヒーサブスク〈Beans Delivery Service〉

毎月ポストへお届け。スペシャルティコーヒーのサブスク〈Beans Delivery Service〉。

どのコースでも新規お申し込みの方全員に、THE COFFEESHOPオリジナルレシピブック”BREW GUIDE”プレゼント中!

BDS MAGAZINE〈vol.304〉

こんにちは!THE COFFEESHOP ロースター 萩原です。

関東地方も梅雨明けを迎え、40℃近くなるような日も出てきました。いよいよ夏本番といった感じですね。お店は変わらず営業していますが、正直外に出るのも憚られるのはよくわかります。

危険な暑さが続きますので、デリバリーやECをうまく使って、快適なおうちコーヒーを楽しんでください!

それでは、BDS MAGAZINE〈7月22日号〉スタートです!

COFFEE BEANS 1|
Colombia / Finca La Orquídea Pink Bourbon(コロンビア / フィンカ・ラ・オルキデア・ピンクブルボン)

今回ご紹介の〈Colombia / Finca La Orquídea Pink Bourbon〉は、コロンビア専門の輸入会社・haiz coffee importから仕入れさせてもらったロットです。

品種はPink Bourbon。その名の通り、通常赤く熟すコーヒーチェリーの色づきが薄く、ピンク色の状態で完熟を迎える、希少品種です。コロンビアを中心に栽培が盛んで、病気に強いうえに収量も多く、カップクオリティも期待できる優秀な品種として知られています。

ロースター萩原が今年3月に訪問したホンジュラスでも最近栽培が勧められていたのをよく覚えています。

Pink Bourbonのカップの特徴は、ストーンフルーツ系のジューシーな酸質と、どこかトロピカルな雰囲気をまとったフレーバー感。プラス、特にコロンビアのPink Bourbonはハーブ・スパイス系のニュアンスが感じられることも多い気がします。

今回のロットではアプリコットのような酸とフレーバー、ホップのようなハーブ感、そして温度帯によっては若いメロンなど瓜系の甘さも見つかります。また、温度が下がったときに特に感じたのは、紅茶やシトラスを思わせるフレーバー。なにかに似てるな、と考えてみると、エチオピアのWashed的な表情なのでは?と感じました。

何を隠そうこのPink Bourbon、名前こそ〈Bourbon〉となっていますが、遺伝的にはエチオピア系品種がルーツになっていると考えられています。豆の見た目的にも細長く、どこかGeishaにも似た雰囲気。見た目に特徴が強く現れている豆は、遺伝的にも”濃い”可能性が高くなります。

温度が下がってきたときに現れてくる紅茶・シトラス感から、品種の遺伝的なルーツを思い起こされる、なんてロマンチックなんでしょうか!

ロースター的にもコーヒーマニア的にも、実に興味深く抒情を掻き立てられる、魅力的なコーヒーだと思います。

この豆を輸入してくれたhaiz coffee importのHPには、このロットとの出会いの背景が語られていますので、最後にその文章を引用させていただきます。

このロットとの出会いの背景−haiz coffee importのHPより−

コロンビア・ウイラ県ピタリートに拠点を置くコーヒー商社、チャポレラ。このカップは、彼らのラボで、私たちのコロンビアパートナーであるアレハンドロがセレクトしたロットです。

私たちは、生産者や現地パートナーとインポーターの関係を、単なる「売る側」と「買う側」として捉えていません。一部のロットでは、あえて彼ら自身にセレクトを委ねるという、実験的な取り組みも行っています。

ともに現地を巡り、ともにカップを取り続け、ともに悩み、話し合ってきた時間。そうした積み重ねがあるからこそ、一方通行ではない、双方向のコミュニケーションが生まれます。

どんなロットが選ばれてくるのか。私たち自身も、毎回少しの緊張とワクワクを抱えながら、その結果を待っています。

チャポレラは、商社として設立からまだ数年の若い組織です。しかしその背景には、この土地とコーヒーに真摯に向き合い続けてきた、確かな姿勢があります。

ピタリートは、ウイラ県を代表するコーヒー生産地のひとつです。火山性の肥沃な土壌、高い標高、昼夜の寒暖差、そして地域ごとに異なるマイクロクライメイト。それらが重なり合うことで、年間を通じて安定した収量と、複雑で奥行きのある風味をもつコーヒーが生まれます。

国内外のバイヤーから高い評価を受けており、空港やホテルでは世界中のバイヤーとすれ違い、街へ向かう道沿いにはコーヒーに関わる企業が立ち並ぶ。この街に足を踏み入れると、「コーヒーの街に来たのだ」と自然と実感させられます。

チャポレラのメンバーであるジャリとは、私たちがコロンビアでの買付を始めた初期からの付き合いです。国内大会での優勝経験を持つ確かな実力者でありながら、誰に対しても明るく、誠実に接する人柄。その姿勢が自然と人を惹きつけ、彼女のもとには各地から優れた農園やコーヒーの話が集まってきます。

土地を理解し、人と向き合い、コーヒーに誠実であること。チャポレラ、そして彼らの関わる人々のコーヒーには、その積み重ねが静かに表れています。私たちが信頼している、大切なパートナーのひとりです。

FLAVOR COMMENT

浅煎り。

グリーンフローラル、アプリコット、若いメロン、ほのかにホップ、冷めるとエチオピアのような風味。ラウンドな質感で、チョコレートやキャラメルのような甘さがあります。

BEANS DATA

【生産者】Evelio Artunduaga(エベリオ・アルトゥンドゥアガ)

【農園】Finca La Orquídea(フィンカ・ラ・オルキデア)

【地域】Pitalito, Huila(ウイラ、ピタリート)

【標高】1,700m

【品種】Pink Bourbon(ピンクブルボン)

【生産処理】Washed(ウォッシュト)

COFFEE BEANS 2|
Ethiopia / Shantawane Washed(エチオピア / シャンタワネ・ウォッシュド)

シダモ県ベンサ郡に位置するShantawane Coffee Washing Stationは、2022年よりTracon社が運営している直営CWSです。4.2haの面積で、Washed、Natural、Honey、Anaerobicといった様々なプロセスで精選しており、平均で6.5コンテナ(約117t)の生産量を誇ります。

近隣の農家を合わせて990農家がチェリーを持ち込んでおり、マネージャーのセイド氏は乾燥工程で網を被せるなど、様々な工夫を試行錯誤し、品質を持続させることを重要視しております。

Tracon Tradingはエチオピアの輸出業者のひとつです。エチオピアにとってコーヒーは、最も重要な農作物であり、外貨取得のための換金作物でもあります。Tracon Tradingではそのようなコーヒーに着目し、ヨーロッパやアメリカ、東洋、中東のスペシャルティコーヒー市場にエチオピアのコーヒーを輸出しています。

また、エチオピア国内においてイルガチェフェとリムエリアに環境に配慮したCWSを所有し、近い将来UTZやレインフォレスト認証の取得を目指しています。

これまでもSidamo、特にShantawane近郊のWashedは何度も取り扱いをしてきました。その特徴は力強さも感じるような酸質と、マスカットのような爽やかなフレーバー感。今回のロットもまさしくそんなテロワールをしっかりと感じられる、良質なWashedプロセスに仕上がっていると思います。

特に酸質が素晴らしく、温度帯によってはシトラス、ときにストーンフルーツ、ホワイトグレープとさまざまな表情を見せ、ジューシーな奥行きを感じさせてくれます。

これからの時期、アイスコーヒーにしても果実感をしっかりと味わえます。キンキンに冷やしてグイッと流し込みたい1杯になると思います。

FLAVOR COMMENT

浅煎り。

マスカットやレモンティー、ラフランス、ほのかにプラムのような風味。紅茶のような飲み口で、ブラウンシュガーのような甘さがあります。

BEANS DATA

【精製所】Shantawane Coffee Washing station(シャンタワネ・CWS)

【地域】Shantawane, Bensa, Sidamo(シダモ県ベンサ郡シャンタワネ)

【標高】1,900〜2,100m

【品種】Heirloom(エチオピア原種)

【生産処理】Washed(ウォッシュド)

【輸出業者】TraconTrading (トラコン・トレーディング)

COFFEE COLUMN|
品種で変わるコーヒーの味わい。TCSの"推し品種"5選

お店や焙煎度合い、抽出方法によってガラリと印象が変わるスペシャルティコーヒー。コーヒーの味わいを決定する要因は実にさまざまですが、植物であるコーヒーは当然"品種"によっても風味が異なってきます。

生産国や精製に比べるとすこし上級者向けに思われるかもしれないコーヒーの品種の世界。確かに日本で主に出回っている品種だけでもかなりの種類があるので、全部覚えるのはハードルが高いですが、今回は中でも特に個性が際立ち、個人的にも思わず愛してやまない”推し品種5選"をご紹介します。それぞれの味わいの違いや特徴をぜひチェックしてみてください!

左:Pacas

右:Pacamara

No.1 Geisha(ゲイシャ)

言わずと知れたスター品種・Geisha。スペシャルティコーヒーというカルチャーを世界に知らしめた伝説的な品種です。

最大の特徴は、コーヒーとは思えないほどエレガントな香りと透明感。ジャスミンのような白い花を思わせるフローラルなアロマと、ベルガモットやレモンのような上品な果実味が広がります。紅茶のようにすっきりとクリアな口当たりで、一口飲めば誰もが魅了される特別な存在です。

No.2. Pacamara(Pacamara)

THE COFFEESHOPを長く見てくれている方ならばもはや定番として認識してくれているでしょう。エルサルバドルで生まれた大粒品種・Pacamaraです。最大の特徴はクリーミィな質感とブラウンスパイスやシュガーを感じるリッチな甘さ。さらにフローラルな香りとストーンフルーツ系の熟したフルーティーさが同居する、飲みごたえ抜群の品種です。

No.3. Pacas(パカス)

エルサルバドルで発見されたBourbon種の突然変異種で、No.2 Pacamaraの親世代にあたります。際立った華やかさというよりは、全体を優しく包み込むような素朴な甘さと心地よいまとまりが魅力。デイリーに飲み続けたくなるバランスを求めるTHE COFFEESHOPとしては、欠かすことのできない品種です。タイミングによっては店頭ラインナップがこのPacasとPacamaraばかりになり、「THE PACASHOP」と呼ばれることもあるほど。

No.4 SL28

主にケニアで栽培されているSL28は、フルーティーで力強いインパクトを持つ品種です。カシスやブラックベリー、熟したトマトのような濃厚な酸味と甘みがあり、とくに大粒のAAグレードのものは重厚感のあるボディも印象的。ケニアで栽培されているものはもちろん、近年では中米で育ったSL品種にも素晴らしいロットが増えてきているイメージ。実は懐の深い、パワフルな品種だと思います。

No.5 Pink Bourbon(ピンクブルボン)

今回のBDSでもお届けしているPink Bourbonは、コロンビアを中心に栽培されている優良品種。その名の通り、熟すと鮮やかなピンクに色づきます。ジューシーでボリューミーな酸味とチョコレート系の深い甘み、質感も滑らかでシルキーなものが多いイメージがあります。こちらも前述のSL同様、中米での栽培も増え始めている印象で、これからの発展がさらに期待されるエリート品種だと思います。

いかがでしたでしょうか?どれもTCSのラインナップでは頻出の品種なので、目にしたことがある方も多いかもしれませんね。

生産地や精製、焙煎に比べると味に与える影響はそこまで大きくないとも言われる品種の違いですが、自分の"推し品種"が一つでも見つかると、好みのコーヒー探しがもっと楽しくなるかもしれません。今後はお手元に届く品種の違いにも、ぜひ着目してみてくださいね!

それでは良いコーヒーライフを!

定期便でお届けのコーヒーの内容をライブ配信でご紹介!

InstagramとYouTubeのライブ配信・Xスペースで、定期便でお送りしているシングルオリジンのコーヒー豆についてご紹介しています。

配信はアーカイブでもご覧いただけます。ぜひチェックしてくださいね。

次回お届け予定のコーヒー|BDSシングルオリジンプラン

Kenya / Kegwa AA

El Salvador / Santa Rita Bourbon FW

BEANS DELIVERY SERVICE 次回発送→ 8月12日(水)予定

毎月ポストにコーヒー豆をお届け!THE COFFEESHOPのスペシャルティコーヒーのサブスク(定期便)。世界各国の高品質の美味しいスペシャルティコーヒーをお届けします。

THE COFFEESHOPが直接買い付けた日本初上陸のコーヒー豆など、よりマニアックな内容を楽しむことができますよ。

夏の定期便は水出しアイスコーヒーに変更がおすすめ!お届けタイプ変更キャンペーン

早くも暖かい日が増え、アイスコーヒーが飲みたい季節になってきました。

とっても便利な定期便ですが、夏になると熱いお湯を使ってアイスコーヒーを淹れるのは面倒…という方も少なくないのではないでしょうか?

夏季限定で、現在ご利用中のコースのコーヒー豆を〈水出しアイスコーヒーバッグ〉でお届けするキャンペーンを開催中です!

1回のみお試しで変えてみるというのも可能ですので、お申し込みフォームよりお気軽にお問い合わせください。

過去のBDSお届けリスト

WRITER

Daito Hagiwara

THE COFFEESHOPロースター

THE COFFEESHOPにて取り扱うすべてのコーヒー豆の仕入れと焙煎・クオリティコントロールを担当。日々焙煎の研究とコーヒー豆の品質チェックを行う。2024年 Next up Roasting Championship優勝。2025年 焙煎競技会 ROAR OF THE ROAST 2025 優勝

毎週木曜日20:00〜Instagram、YouTube、Xスペースでライブ配信中!

PICK UP ITEM

関連記事

関連記事はまだありません。