ブラジル・品種違いのコーヒー豆を飲み比べ!スペシャルティコーヒーサブスク〈Beans Delivery Service〉vol.279

2025.07.09
SHERE

多種多様なコーヒー豆の違いとその個性、そしてなによりそのコーヒーの美味しさに夢中になれる、そんなコーヒー体験を毎月お届けする、スペシャルティコーヒーのサブスク”Beans Delivery Service“(BDS)。

2025年7月9日発送の2種類のコーヒーについてお知らせいたします!

スペシャルティコーヒーサブスク〈Beans Delivery Service〉

毎月ポストへお届け。スペシャルティコーヒーのサブスク〈Beans Delivery Service〉。

どのコースでも新規お申し込みの方全員に、THE COFFEESHOPオリジナルレシピブック”BREW GUIDE”プレゼント中!

BDS MAGAZINE〈vol.279〉

こんにちは!

THE COFFEESHOP ロースター 萩原です。

先週末の日曜日、THE COFFEESHOPの新しい焙煎所・横須賀ROAST WORKSがプレオープンを迎えました!

当日は35℃を超えるような炎天下にもかかわらず、大変多くのお客様にご来店いただいて、一時には製氷機が間に合わずにアイスコーヒーがお出しできない事態にも…。

わざわざBDS会員の方にもお越しいただき、本当にありがとございました!

ここ横須賀の地でもスペシャルティコーヒーを盛り上げていけるよう、さらに良いお店にできるように整えて参りますので、皆様のご来店を心よりお待ちしております!

それでは、BDS MAGAZINE〈7月9日号〉スタートです!

BEANS STORY

今回お届けのリオ・ブリジャンテ農園は、ロースター萩原は昨年訪問させていただいた、ブラジル・セハードにある大規模農園です。

個人的に初めて訪れたブラジルの農園で、見渡すかぎり地平線が広がる広大な景色は、いまもはっきりと覚えています。

一緒に農園に行ったのは毎度お馴染みインポーターのSYUHARI。

ここの農園に行ったのには明確な理由があって、昨年のロットにクエーカー(未成熟な白い豆)が多く含まれていたため、その改善を相談しにいくことが目的でした。

見学させていただいた設備はやや古めだったこともあり、具体的に選別にかける回数を増やしてもらうよう交渉し、今年のロットの予約をしました。

到着した生豆を確認すると、明らかにクエーカーが減り、色味が揃っている!感動!

やはり現地に行き、設備を見て、担当者と直接話をすることがいかに大切なことなのか。

良質なコーヒーが出来上がるためには、結局は人と人、信頼関係やコミュニケーションこそが大切なのだと、一年越しに実感させていただきました。

そうだからこそ、そうした信頼できる生産者とパートナーとなり、これから先も継続して取引を続けたいと思っています。

そんなリオ・ブリジャンテ農園から、今回はAramosa(アラモサ)種とArara(アララ)種という、品種違いの飲み比べをご紹介します。

先に言いますが、かなりマニアックな組み合わせです。

まずAramosaは、Coffea ArabicaとCoffea Racemosa(ルビア科の花木の一種)の交配種です。

この交配は、それぞれの植物種から価値ある部分を受け継いだ品種を作ろうという発想から生まれました。

ラセモサ種はカフェイン含有量の少なさと耐乾性を、アラビカ種からは風味を受け継ぎました。

特に特徴的なのはカフェイン含有量の少なさで、通常のアラビカ種に比べて1/3〜1/5程度と言われています。

カフェインは覚醒作用で知られていますが、風味としても弱い苦味を示すため、カフェインが少ないことで鮮やかなフルーティさを前に感じやすいという特性があります。

そのおかげもあり、ブラジルらしいチョコレート感に加え、グレープ系のジューシーなニュアンスも感じる、瑞々しい仕上がりになっていると思います。

対するArara種、Aramosaと名前こそ似ているものの出自はことなり、Yellow CatuaiとObataとの交配によって生まれたHybrid系品種です。

近年ブラジルでは多く生産されており、病気への耐性と豊かな収量が見込め、クリーンで甘さのボリュームもしっかり感じられる優秀な栽培品種です。

特に昨年に比べてやはり欠点が格段に少なくなっているので、よりそのクリーンさとキャラメルのような後引く甘さを感じていただけると思います。

AramosaとArara、どちらもバランスが良くホット・アイスどちらでも美味しく飲んでいただけると思います。

派手さはなくとも、素晴らしい仕事ぶりが伺える美しいコーヒーです。

どちらの品種が好きか、飲み比べて教えてもらえると嬉しいです!

BEANS DATA

【生産者】Inacio Urban(イナシオ・ウルバン)

【農園】Fazenda Rio Brilhante(ファゼンダ・リオ・ブリジャンテ)

【地域】Coromandel, Cerrado Miniero(セハード・ミネイロ、コロマンデル)

【標高】950~1,100m

【品種】Aramosa, Arara(アラモサ、アララ)

【生産処理】Natural(ナチュラル)

COFFEE BEANS 1|Brazil / Rio Brilhante Aramosa(ブラジル / リオ・ブリジャンテ・アラモサ)

FLAVOR COMMENT

中煎り。

ワイニーで、グレープやブラックベリー、アーモンドのような風味。

滑らかな質感で、チョコレートのような甘さが長く続きます。

COFFEE BEANS 2|Brazil / Rio Brilhante Arara(ブラジル / リオ・ブリジャンテ・アララ)

FLAVOR COMMENT

中煎り後半。

りんごジャムやレーズン、アーモンド、カカオのような風味。

スムースな質感で、キャラメルのような甘さが長く続きます。

COFFEE COLUMN|
焙煎所ROAST WORKSの移設が完了しました!

以前よりお知らせさせていただいておりましたが、先月末から7月初めにかけて作業を行い、THE COFFEESHOPの焙煎所ROAST WORKSの移設が完了しました!

それにより、今回お届けのBDSのコーヒー豆から、新しい環境で焙煎したものになります。

今回は移設によってどんな違いが生まれているのか、焙煎環境の違いからお伝えできればと思っています!

まず、焙煎機でコーヒー豆を焙煎するうえで、焙煎機の設置環境というものは非常に大きく影響する要因です。

同じメーカー・同じ品番の焙煎機であっても、設置環境が変われば全く違った仕上がりになると言っても過言ではありません。

今回、THE COFFEESHOPの焙煎機PROBAT 12kgは、渋谷区富ヶ谷から神奈川県横須賀に移設になりました。

細かく言えばありとあらゆる要素が変わっているのですが、特に仕上がりに影響が大きい変更点は以下の2つ。

1. ガスの種類が都市ガスからプロパンに変わった

2. 煙突が短くなり、排気が強くなった

それぞれ焙煎にどのような影響を与えるのかについては、以前5月のBDSマガジンでもお伝えしたので省略します。

今回はお話ししたいのは、実際に焙煎してみてどういうテイストになっているのか。

ずばり、『よりクリーンに、フレーバーがピンポイントではっきり』というイメージの仕上がりになっています。

まず、おそらく一番はっきりと感じていただけると思うのは、『よりクリーンに』なっていること。

風味に透明感があり、より綺麗な味わいを感じていただけると思います。

これはひとえに排気が良くなったことが一番の要因。

排気量が増えることによって豆の内部までムラなく火が通り、余計な焦げ感がなく雑味を抑える焙煎ができるようになりました。

また、それによって『フレーバーがピンポイントではっきり』感じる要因にもなっています。

コーヒー豆の内側と外側とで焙煎度合いの差が少なくなったので、より狙った味わいをピンポイントで引き出せるようになりました。

また、雑味が少ないことも、フレーバーがはっきりと感じやすいことに貢献していると思います。

ただ、上記のようなテイストのコーヒーは、ともすると複雑性に欠ける、ともいうことができます。

一口の中にいろいろな味わいを感じるというのは、スペシャルティコーヒーの魅力のひとつ。

そういう意味では、抽出方法によっては少し物足りなく感じてしまうケースもあるかもしれません。

そこでおすすめなのが、『抽出で複雑性を引き出す』というアプローチ。

コーヒーの味わいがピンポイントで表現されたコーヒー豆を淹れる場合、抽出によって複雑性や奥行きを補う方法をとることができます。

具体的には、

1. V60など円すい型のドリッパーを使う

2. 異なる粒度の粉を混ぜてみる(粒度分布が広めなグラインダーを使う)

3. 硬度がやや高めな水を使ってみる

以上のような方法が考えられます。

どれもコーヒーの複雑性を引き出すことができる抽出方法で、ご家庭でも簡単にお試しできるはずです。

焙煎機の移設によってテイストが少し変わったTHE COFFEESHOPの焙煎。

もちろんこれが完成系ではなく、さらに奥深く美しいコーヒーの味わいを表現できるように、調整を繰り返しながらアップデートを重ねていきたいと思っています。

そんな変化も一緒に、BDSで楽しんでいただけたら嬉しいです!

それでは良いコーヒーライフを!

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とっても便利な定期便ですが、夏になると熱いお湯を使ってアイスコーヒーを淹れるのは面倒…という方も少なくないのではないでしょうか?

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1回のみお試しで変えてみるというのも可能ですので、お申し込みフォームよりお気軽にお問い合わせください。

キャンペーン期間:2025年9月17日(水)まで

定期便でお届けのコーヒーの内容をライブ配信でご紹介!

InstagramとYouTubeのライブ配信・Xスペースで、定期便でお送りしているシングルオリジンのコーヒー豆についてご紹介しています。

※2025年7月より配信時間が【定期便発送週の土曜日18:00〜】に変更になりました。

配信はアーカイブでもご覧いただけます。ぜひチェックしてくださいね。

次回お届け予定のBDS

Peru / Jorge Diaz Campos

Rwanda / Mahembe #588

BEANS DELIVERY SERVICE 次回発送→ 7月23日(水)予定

毎月ポストにコーヒー豆をお届け!THE COFFEESHOPのスペシャルティコーヒーのサブスク(定期便)。世界各国の高品質の美味しいスペシャルティコーヒーをお届けします。

THE COFFEESHOPが直接買い付けた日本初上陸のコーヒー豆など、よりマニアックな内容を楽しむことができますよ。

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WRITER

Daito Hagiwara

THE COFFEESHOPロースター

THE COFFEESHOPにて取り扱うすべてのコーヒー豆の仕入れと焙煎・クオリティコントロールを担当。日々焙煎の研究とコーヒー豆の品質チェックを行う。2024年Next up Roasting Championship優勝。

毎週土曜日18:00〜Instagram、YouTube、Xスペースでライブ配信中!

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