タンザニアとボリビアのコーヒー豆をお届け!スペシャルティコーヒーサブスク〈Beans Delivery Service〉vol.273

2025.04.09
SHERE

多種多様なコーヒー豆の違いとその個性、そしてなによりそのコーヒーの美味しさに夢中になれる、そんなコーヒー体験を毎月お届けする、スペシャルティコーヒーのサブスク”Beans Delivery Service“(BDS)。

2025年4月9日発送の2種類のコーヒーについてお知らせいたします!

スペシャルティコーヒーサブスク〈Beans Delivery Service〉

毎月ポストへお届け。スペシャルティコーヒーのサブスク〈Beans Delivery Service〉。

コーヒー豆の保存袋〈COFFEE BEANS BAG / 350g size〉プレゼント中!

どのコースでも新規お申し込みの方全員にプレゼント。

キャンペーンは2025年5月28日(水)まで。

BDS MAGAZINE〈vol.273〉

こんにちは!

THE COFFEESHOP ロースター 萩原です。

暖かくなったり急に寒くなったり、難しい天候が続きますね。

気温だけではなく気圧も乱高下しています。みなさま体調崩されたりしていないでしょうか?

東京は今週末が花見のラストチャンスになりますでしょうか。

富ヶ谷ROAST WORKS裏の東大キャンパスには綺麗な桜並木がありますので、コーヒーをテイクアウトしてお散歩するのもおすすめです!

それでは、BDS MAGAZINE〈4月9日号〉スタートです!

COFFEE BEANS 1|
Tanzania / Acacia Hills SL28(タンザニア / アカシア・ヒルズ・SL28)

東アフリカに位置するタンザニアは、スペシャルティコーヒーの生産で著名なケニアや、近年知名度と上げているルワンダ、ブルンジ、ウガンダと国境を接する国です。

そのコーヒー生産の歴史は古く、タンザニア北部では1920年代ごろからドイツ系の移民によってコーヒー農園が営まれていたそうです。

現在でも国内で生産されるコーヒーのほとんどをコモディティコーヒーが占めるタンザニアですが、ここ数年でスペシャルティグレードのものを目にする機会がとても増えたのを感じます。

今回お届けのAcacia Hillsは、まさしくそんなタンザニア・スペシャルティの代表格と言える農園かもしれません。

Acacia HillsのコーヒーはTHE COFFEESHOPで取り扱い始めて3年目。

毎年安定したクオリティの素晴らしい生豆を届けてくれています。

チェリーはまず畑で選別され、次にウォッシングステーションに運ばれて(主に夕方に)果肉除去を行います。

12〜13時間の開放発酵を行い、よく発酵したところでコーヒーを回して発酵度を確認。

その後、ウォッシングし、浮遊物と分けて、P1・P2のグレード分けを行います。

乾燥台で約13〜16日間(天候によってパーチメントの水分量が12%になるまで)乾燥させ、倉庫に送られます。

今回のロットはケニア品種としてよく知られるSL28の単独品種。

昨年も取り扱ったこのSL28ロット、品種由来のカシスやブラッドオレンジ、フルーツトマトのようなフルーティな風味が印象です。

比較的小粒で引き締まった印象のSL28、軽やかな浅煎りに仕上げているので、軽い質感でスルスルと飲める口当たりですが、温度が下がるにつれて飲み口の滑らかさが増していくイメージがあります。

それに伴って、温度帯によってはどこかトロピカルなニュアンスも。

この温度変化によってフレーバーの出方が変わる味わいは、毎年このAcacia Hillsのコーヒーに見受けられる特徴。

おそらく、これもこの農園自体がもつテロワールのひとつなのでしょう。

継続して購入すると、そういうことも見えてきて面白いですね!

今年も素晴らしい品質で届いたTanzania / Acacia Hills。どうぞお楽しみください!

FLAVOR COMMENT

浅煎り。

ブラッドオレンジ、フルーツトマト、冷めるにつれて洋梨やチェリー、ほのかにトロピカルな風味。

軽やかな質感で、ブラウンシュガーのような甘さがあります。

BEANS DATA

【キュレーター】Leon Christianakis(レオン・クリスティアナキス)

【農園】Acacia Hills(アカシア・ヒルズ)

【地域】Oldeani, Karatu(カラツ、オルディアニ)

【標高】1,750〜1,950m

【グレード】AB/PB

【品種】SL28

【生産処理】Fully Washed(フリーウォッシュド)

Bolivia / Carmero & Deysi Catuai(ボリビア / カルメロ & デイシー・カトゥアイ)

南米大陸中央部に位置するボリビアは、ブラジルやペルー、チリなどと接する内陸国。

金や銀、すずなどの工業が盛んなほか、ウユニ塩湖など観光地としてもよく知られているボリビアですが、近年では素晴らしいスペシャルティコーヒーの生産地としてもその知名度を上げています。

国土の中心に位置するアンデス山脈は高いところで標高5,000メートルを超え、首都ラパスは標高3,600m強と、世界一高い場所にある首都として知られています。

その十分な標高と火山性の土壌は、高品質なスペシャルティコーヒー生産に大きく貢献しますが、同時に過酷な自然環境は流通面・栽培面での足かせにもなっており、まだまだ未発見のマイクロロットが数多く眠っている可能性を秘めています。

今回のコーヒーを届けてくれたのは、そんなボリビアの素晴らしい小規模生産者を世界中に紹介してくれているNayra Qata(ナイラ・カタ)。

ボリビアのスペシャルティコーヒー・エクスポーターとして最も有名なアグリカフェから独立し、よりマイクロなロットを取り扱っている稀有な存在です。

ナイラ・カタの代表フアン・ボヤン・グアラチ氏の元に集まるコーヒーは、どれも超小規模で栽培を行う生産者のロット。

実際にいくつかのサンプルを試しましたがどれもユニークで、ロットの選定にはとても悩んだのを覚えています。

今回お届けのコーヒーは、ボリビア西部カラナビ地区でコーヒー農園を営むカルメロ氏が手掛けるロット。

カルメロ氏はカラナビ地区のリーダー的存在で、彼を中心に新しい生産者のコミュニティが生まれていると言います。

ボリビアのコーヒーは高いポテンシャルが期待されていますが、地理的理由からまだまだ発展途上のエリアが数多く残されています。

氏のように地域のコーヒー生産者と連携してクオリティを高める取り組みを行うリーダーは、ボリビアのスペシャルティコーヒーをより発展させていく上で重要な役割を果たしています。

氏が運営するセンダ・サルバヘ農園のコーヒーは、昨年THE COFFEESHOPでもカトゥアイ種を、一昨年にはゲイシャ種を取り扱っていました。

派手なフレーバーこそないものの、チェリーやシトラスを思わせる柔らかい果実味があり、特に後味に続くキャラメルやブラウンシュガーのような甘さが印象的。

質感もシルクのように滑らかで、心地よい飲み口のコーヒーです。

実はカルメロ氏とは個人的にFacebookのフレンドだったりもするので、今年の出来やお客様の反応についても、メッセージでやりとりできたらと思っています。

また、今年は同農園のゲイシャ種も追って入荷予定!そちらもどうぞご期待ください!

FLAVOR COMMENT

中煎り。

ストーンフルーツやシトラス、アーモンド、中国茶、サトウキビのような風味。

シルクのような質感で、後味に爽やかな甘さの余韻があります。

BEANS DATA

【生産者】Carmelo Yujra Ticona & Deysi Ramos Carrillo(カルメロ・ユフラ・ティコナ&デイシー・ラモス・カリージョ)

【農園】Finca Senda Salvaje(センダ・サルバへ)

【地域】Caranavi, Loa(カラナビ、ロア)

【標高】1,750m

【品種】Catuai(カトゥアイ)

【生産処理】Double Washed(ダブルウォッシュド)

COFFEE COLUMN|
軟水のシーズン到来か

3月末から4月の第1週にかけて、東京は久々にまとまった雨が降りました。

その影響もあるのか、渋谷ROAST WORKSでは先週末から、水道水の硬度がかなり下がってきております。

コーヒーの抽出において大きく影響する水の硬度ですが、東京は大きな河川から取水していることもあり、季節によって(日によって)水道水の硬度がかなり変動します。

一般的には春〜夏にかけて硬度が低く、秋〜冬にかけては硬度が高くなる傾向にあります。

このコーヒー抽出における水の硬度問題、これまでも何度かご紹介してきたテーマですが、水道水の硬度が変わってきたこのタイミングで改めて整理してみたいと思います。

水の硬度とは、簡単にいうとミネラルの含有量のことを指します。

ミネラルの中でも特にコーヒー抽出においては、マグネシウム(Mg)とカルシウム(Ca)、炭酸水素塩(HCO₃⁻)の影響が大きくなります。

マグネシウム:主に酸味とフレーバーのブースター
カルシウム:主に質感(と甘さ)のブースター
炭酸水素塩:pH(アルカリ度)の傾きに影響

どのミネラルも、多すぎても少なすぎてもバランスが崩れるため、適切な量が含まれていることが重要です。

特にこの季節の場合、硬度が下がってきているのでコーヒーの味がうまく引き出されず、フレーバーのぼやけたようなのっぺりした味わいになりがち。

また同じレシピで淹れた場合、未抽出ぎみに触れてしまうので、刺激的な酸味が出てしまう可能性も高くなります。

pH(アルカリ度)も、炭酸水素塩が少なくなることで液体が酸性に傾き、酸味が強調されてしまう原因に。

ご家庭でコーヒーを淹れられている皆さんも水道水を使っている場合、そうした症状が出ている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

これに対して、もっとも簡単な解決策としては硬度の安定した市販の水を使うこと。

ここ最近THE COFFEESHOPでは、イベント出店などの際には『キリン 自然が磨いた天然水』を使用しています。

この水は取水地が2ヶ所あり、それによって成分が異なるのですが、どちらでもレシピ組みで調整できる範囲かと思います。

・静岡県御殿場市:硬度 49mg/L、pH値 6.7
・岐阜県岐阜市:硬度 58mg/L、pH値 8.2

ちなみに体感的には、硬度60mg/L・pH値 7.5くらいがちょうど良い印象なので、どちらかといえば岐阜県のロットの方が良いかもしれませんね。

抽出レシピで調整するとなった場合には、軟水に寄ることで甘さが足りなくなるのを補うため、まずは挽き目を少し細かめに変更。

その上で最終的な濃度やフレーバーの出方を合わせるために、湯温や前後半での注ぎ方を調整していくイメージです。

店舗の抽出オペレーションでは全てをペットボトルの水で行うのは難しいので、日々レシピの微調整を繰り返しながら理想のコーヒーを目指しています。

このところご家庭で淹れるコーヒーがどこか不安定になっているという方は、水質の変化を疑ってみても良いかもしれません。

その上でのレシピ調整については上記をご参考のうえ、お気軽にDMなどでもご質問くださいね!

それでは良いコーヒーライフを!

夏の定期便は水出しアイスコーヒーに変更がおすすめ!お届けタイプ変更キャンペーン

とっても便利な定期便ですが、夏になると熱いお湯を使ってアイスコーヒーを淹れるのは面倒…という方も少なくないのではないでしょうか?

夏季限定で、現在ご利用中のコースのコーヒー豆を〈水出しアイスコーヒーバッグ〉でお届けするキャンペーンを実施中です。

1回のみお試しで変えてみるというのも可能ですので、お申し込みフォームよりお気軽にお問い合わせください。

キャンペーン期間:2025年9月17日(水)まで

定期便でお届けのコーヒーの内容をライブ配信でご紹介!

Beans Delivery Service 発送日の夜21時〜は、InstagramとYouTubeのライブ配信・Xスペースで、定期便でお送りしているシングルオリジンのコーヒー豆についてご紹介しています。配信後はアーカイブでもご覧いただけます。ぜひチェックしてくださいね。

次回BDS発送予定

BEANS DELIVERY SERVICE 次回発送→ 4月23日(水)予定

毎月ポストにコーヒー豆をお届け!THE COFFEESHOPのスペシャルティコーヒーのサブスク(定期便)。世界各国の高品質の美味しいスペシャルティコーヒーをお届けします。

THE COFFEESHOPが直接買い付けた日本初上陸のコーヒー豆など、よりマニアックな内容を楽しむことができますよ。

新規お申し込みで〈BREW GUIDE〉プレゼント!

どのコースでも新規お申し込みの方全員に、THE COFFEESHOPオリジナルレシピブック”BREW GUIDE”プレゼント中!

WRITER

Daito Hagiwara

THE COFFEESHOP ストアマネージャー・ロースター。

THE COFFEESHOPにて取り扱うすべてのコーヒー豆の仕入れと焙煎・クオリティコントロールを担当。焙煎技術を競う大会であるローストマスターズチームチャレンジ2018に関東Aチームとして出場、優勝。 日々焙煎の研究とコーヒー豆の品質チェックを行う。

毎週水曜日21:00〜Instagram、YouTube、Xスペースでライブ配信中!

PICK UP ITEM

関連記事

関連記事はまだありません。