BDS MAGAZINE|2019年10月9日
多種多様なコーヒーの違いとその個性、そしてなによりそのコーヒーの美味しさに夢中になれる、そんなコーヒー体験をお届けする THE COFFEESHOP BDS MAGAZINE。2019年10月9日出荷の2種類のコーヒーについてお知らせいたします!
ごあいさつ
こんにちは!
10月9日発送のBEANS DELIVERY SERVICE MAGAZINEです!
先月、同梱のアンケートに回答くださった皆さん、誠にありがとうございました!
皆さまからの生の声を聞ける機会は、これまでなかなかなかったので、非常に参考になるご意見をいただけてとてもありがたかったです。
ご意見を基に、更なるサービス向上に取り組んで参りたいと思います。
今後も定期的に実施予定ですので、ご協力のほど宜しくお願い致します!
それでは、BDS MAGAZINE 10月9日号、スタートです!
【エルサルバドル/チャラテナンゴ El Salvador/Chalatenango】
まずは、中米エルサルバドルより一風変わったロットをご紹介です!
今回お届けするのは、エルサルバドル・チャラテナンゴ県からのロットで、リージョナルセレクトと呼ばれる規格です。
エルサルバドル北部に位置するチャラテナンゴ県は、近年良質なスペシャルティコーヒーの産地として注目度が高まっている地域です。その栽培の歴史はまだ浅く、コーヒーの栽培が盛んになったのはここ30年余りのこと。
平らな土地も少なく、平均1〜2ヘクタールほどの小規模農家がほとんどで、エルサルバドル国内のコーヒー生産量のうち2%ほどの収量しかありませんが、クオリティのポテンシャルは非常に高いとされています。
近年のエルサルバドルCOEでの優勝農園は、なんと6年間で5回、チャラテナンゴ県の農園が獲得しているのです!高い標高と冷涼な気候、手付かずの肥沃な大地、小規模農家ならではの丁寧な仕事ぶりが素晴らしい結果に繋がっています。
今回のリージョナルセレクトは、特定地域の複数農園から、マイクロロットには満たないクオリティの豆をブレンドし、カップスコア84~87点に仕上げたものをひとつのロットとして取り上げています。
品質の高いマイクロロットに比べると、風味のユニークさという面では多少劣りますが、ブレンドすることで生まれるコンプレックスなフレーバーとバランスの良さは、スペシャルティコーヒーとして申し分ないクオリティです。
BEANS DATE
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【農園】複数の小規模生産者
【地域】チャラテナンゴ
【標高】1,200-1,900m
【品種】パカス
【生産処理】フリーウォッシュド
【コロンビア/アルタ・グラシア Colombia/Alta Gracia】
続いてはコロンビアより、毎日飲みたくなるようなコーヒーをご紹介!
今回ご紹介するアルタ・グラシア農園があるのは、カウカ、ナリーニョとならび、コロンビア南部でもっとも重要な産地ウイラ。この地方はマグダレナ河が流れる山脈地帯に挟まれた谷合に位置しています。
南西地方の高い標高で育まれたこのコーヒーは、その品質の高さが有名であり、小規模生産者によって生み出されるウオッシュドコーヒーは、ここでしか味わうことのできないこの上なく素晴らしいフレーバーにあふれています。
収穫は10-12月に熟度の高いチェリーのみを丁寧に摘み取り、生産処理を行います。パルピング後、36~40時間のドライファーメンテーション、その後10〜18日かけてパラボリック型パティオでの天日乾燥とそれぞれの工程で細心の注意が払われています。
生産者であるファイベル氏は、25年前からコーヒー生産に従事しています。カッパーや農技師のアドバイスから、収穫するチェリーの熟度と発酵槽での発酵時間の検証作業を何度も行い、適切な処理を行うことで風味の明るさ・質感が劇的に変化する事がわかりました。
生産処理を見直すことでカッピングスコアが83点から85点に、 毎シーズン品質をアップデートしていっています。
BEANS DATE
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【生産者】ファイペル・アルメル・アルトゥンドゥアガ
【農園】アルタ・グラシア
【地域】ウイラ
【標高】1.450m
【品種】カスティージョ
【生産処理】フリーウォッシュド
リージョナルセレクト
今回、シングルオリジンプランの皆さまにお届けしたのは、中米エルサルバドルより、「リージョナルセレクト」と言われるロットです。 これは、特定の県や地域内で各農園から
豆を集めてブレンドし、品質を安定させて一つのロットとして取り扱う、というもの。
一見すると、スペシャルティコーヒーの定義からはずれているように感じるかもしれませんが、実のところ、こうしたロットこそが 小規模生産者の生活に直結する大切な商品なのです。
エルサルバドル北部にあるチャラテナンゴ県は、素晴らしいクオリティのコーヒーを育むポテンシャルをもっている地域ですが、険しい山岳地帯でもあるため1~2ヘクタールあまりの小規模生産者が多いうえ、それぞれの農家が離れた位置にあり、農協のような機能をもつ大きなドライミルが発達しづらい環境にあります。
そのため、生産者は自分たちでパーチメントコーヒーの状態まで生産処理を進め、数少ないバイヤーを相手にコーヒー豆を売ることになります。
生産者は、多数のバイヤーとコネクションが作れず、自分たちのコーヒーのクオリティもわからないため、満足できない価格でも売らなければならないこともあるそうです。
また、売れ残ってしまったロットの販売先もないため、国内流通用に、国際相場の非常に安い価格で売るしかない、ということになってしまいます。
そこで現在、チャラテナンゴではパーチメントコーヒーの脱穀、選別、品質評価、栽培指導、さらにはマーケティングと輸出手配の機能をもった生産者組合の結成が進んでいます。
ACOPACA Coop.と言う名のこの組合は、今年のCOE1位を獲得したサンタ・ロサ農園のオーナー、ラウル氏と、JICA青年海外協力隊、門川氏が中心となって活動しています。
この生産者組合ができたことで可能になったのが、今回お届けする「リージョナルセレクトプログラム」。
マイクロロットとして売るにはユニークさに欠ける豆を集め、品質と価格を高い水準で安定させることが主な目的となります。
こうした取り組みは、優れた地域特性を明確に紹介できるだけでなく、小規模農家の収入の安定に直結します。
高値で取引されるオークションロットは、一時的な収益としては大きいものの、生活レベルを安定させるような収入とはなり得ません。
THE COFFEESHOPでは、農家のみなさんの生活向上と、コーヒ産業の持続的な発展のために、こうしたロットも積極的に購入していきたいと思っています。
みなさんもぜひ、遠くエルサルバドルに思いを馳せながらコーヒーを楽しんでみてくださいね。
それではよいコーヒーライフを!
WRITER
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THE COFFEESHOP
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