BDS MAGAZINE|2018年9月26日

2018.09.26
SHERE

多種多様なコーヒーの違いとその個性、そしてなによりそのコーヒーの美味しさに夢中になれる、そんなコーヒー体験をお届けする THE COFFEESHOP BDS MAGAZINE。2018年9月26日出荷の2種類のコーヒーについてお知らせいたします!

ごあいさつ

こんにちは!今日9月26日から、東京ビッグサイトにてアジア最大級のスペシャルティコーヒーの祭典、「SCAJ 2018」が開催されています!

生産国のブースや最新のコーヒー器具ブースなど、コーヒー好きにはたまらないこのイベント。THE COFFEESHOPからはロースターの萩原が、28日に行われる焙煎チームチャレンジに出場予定です!

ご都合のつく方は、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

それでは本日発送のコーヒーのご紹介です!

9月26日発送のコーヒー紹介

今回お届けするのは、同じ農園・品種の豆のうち、

生産処理が異なる二つのロットです!

生産処理について、詳しくはのちほどご説明しますが、

同じコーヒーでも、一つの過程の違いでここまで味の違いが生まれるのか、

ということを楽しんでいただければと思います。

【CostaRica / Candelilla Washed

コスタリカ/カンデリージャ ウオッシュト】

【CostaRica / Candelilla Honey

コスタリカ/カンデリージャ ハニー】

良質のコーヒー生産地として有名なタラス地区の標高1,500mに、周辺9農園からのコーヒーを精選するマイクロミル・LA CANDELLILA(ラ・カンデリージャ)があります。

”カンデリージャ”とは「ホタル」という意味で、非常に綺麗な水に恵まれている事から名付けられました。 このミルは、2000年に設立されました。

コーヒーチェリーは、収穫された当日の午後4時30分ぐらいから午後5時30分くらいに入荷され、サイフォン式チェリータンクに投入・選別を経て、その後パルパーによって果肉除去されます。

このパーチメントは、約半日かけて醗酵槽でぬめりが取られ、アフリカンベットで2日間、コンクリートパティオで7日間かけて100%天日乾燥します。

この地域は、寒暖の差が激しいことから豆が引き締まり、栽培環境が優れている上に、精選工程がきれいに清掃されていることによって、クリーンな明るいカップが産まれると言われています。

今回、BDSではこのコスタリカ/カンデリージャを、ウオッシュトプロセスとハニープロセスの2種類でお届けします。

よりクリーンさと、明るく爽やかな酸味が際立つウオッシュトプロセス。文字通り、蜂蜜のような甘さが特徴のハニープロセス。どちらがお好みか、ぜひ飲み比べてみてください!

コーヒーチェリーの”生産処理”とは?

コーヒーの生産において、「生産処理」(精製)という工程があることをご存知でしょうか?

コーヒーについてよく学んでいる方ならばおわかりでしょうが、聞き馴染みのない方もまだまだ多くいらっしゃるかもしれません。

生産処理とは、コーヒーの果実から種子を取り出し、乾燥させる工程のことを指します。その方法は大きく3つの種類に分けられます。

①ナチュラルプロセス(非水洗式)

非常に単純で最も古くから行われてきた生産処理です。

摘み取ったチェリーをパティオなどと呼ばれる乾燥場に広げ、そのまま天日干し。

数週間かけて乾燥させたのち、脱穀することで種子(生豆)を取り出します。

ナチュラルプロセスで仕上げた生豆は、豊かな風味と甘さが特徴です。

コーヒーチェリーの果肉がついたまま乾燥させることで、糖分を含んだ果汁が生豆に浸透するため、と言われています。

独特な風味が魅力のこのナチュラルプロセスですが、クリーンカップの生豆を作るのは難しいとされています。

コーヒーチェリーを摘み取ったのちの選別作業が他の生産処理に比べて少なく、欠点を選り分けることが難しいため、収穫工程でのチェリー熟度の均一性が非常に重要になります。

また、天日干しにするため、天候の影響を受けやすく、乾燥がうまくできない場合、薬品臭が出てしまうこともあります。

そのため、クリーンカップの実現したナチュラルプロセスの豆は希少性が高く、THE COFFEESHOPでも、そんなロットに出会ったときは積極的に取り扱うようにしています。

②ウオッシュトプロセス(水洗式)

ウオッシュト(ウオッシュド)プロセスとは、その名の通り水で洗う方式のことです。

まず、コーヒーチェリーの果肉をパルパーと呼ばれる機械で取り除きます。

この時点では、まだ生豆の周りにはミュシラージと呼ばれる粘着質がついています。

この粘着質を、水を使って洗い流していくのがウオッシュトプロセスです。

厳密には、粘着質を洗い流す方法でさらに細分化されますが、共通する特徴はクリーンカップと綺麗な酸味です。

水に流す際のチェリーの浮き沈みなど、選別工程を多く設けることができ、欠点豆が少ないことも特徴です。

しかし、大量に清潔な水が必要となるうえ、生産処理の過程での水質汚染など、環境汚染につながることもあり、生産国における社会問題のひとつともなっています。

③セミウオッシュド(ハニープロセス、パルプドナチュラルとも)

3番目の方法は、ナチュラルとウオッシュトの中間と言える方法です。

②のウオッシュトでは、パルパーで果肉を取り除いたあと、粘着質も取り除いてから乾燥させていますが、セミウオッシュドでは、主に粘着質を残した状態で乾燥させます。

ナチュラルとウオッシュトの中間的な処理ということで、両方の生産処理の良いとこ取りのような風味が生まれます。

豊かな甘さやフレーバーを持ちつつ、クリーンカップも兼ね備えたコーヒーを作ることができます。

また、粘着質を何割程度残して乾燥させるのか、あるいは、粘着質がついた状態で一度発酵の工程をふんでみる、など、技術的な取り組みが多く行われていることも大きな特徴です。

これにより、さまざまな風味のバリエーションが誕生し、日進月歩、進化していっている領域でもあります。

次回BDS発送予定

いかがでしたでしょうか?

コーヒーの風味を決定する上で非常に重要な要素となる生産処理。

すでにご存知だったかたにも良い復習になったのではないかと思います。

これからコーヒー豆を選ぶ時には、ぜひ生産処理にも注目してみてくださいね!

それではみなさま、良いコーヒーライフを!

次回BEANS DELIVERY SERVICEの発送は、2018年9月26日(水)を予定しています。

WRITER

THE COFFEESHOP

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