スペシャルティコーヒーサブスク〈Beans Delivery Service〉2024年5月8日発送のコーヒー定期便は、コスタリカとブルンジ!BDS MAGAZINE vol.251

多種多様なコーヒーの違いとその個性、そしてなによりそのコーヒーの美味しさに夢中になれる、そんなコーヒー体験を毎月お届けする、コーヒー豆のサブスク”Beans Delivery Service“(BDS)。
5月8日発送の2種類のコーヒーについてお知らせいたします!
ごあいさつ
こんにちは!
THE COFFEESHOP ロースター 萩原です。
今年のゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたか?
長い方だと最大10連休、お休みを満喫された方も多いのではないかと思います。
我が家はというと、連休開始と同時に家族全員が熱を出し、ほとんど家から出ずに過ごしました…。
逆に久々に家でゆっくりできたので、それはそれで良かったですね。
ちなみに今はすっかり良くなって、BDSのコーヒーもバッチリ焼き上がっているのでご安心を!
それでは、BDS MAGAZINE〈5月8日号〉スタートです!

5月8日発送のコーヒー① Costa Rica/Don Oscar Ageacates(コスタリカ/ドン・オスカル・エル・アグアカテス)
BEANS STORY
コスタリカ随一の名産地、タラス地区。その中心部と言えるサンマルコス区に本拠地を持つソリス一家は素晴らしい品質のハニーコーヒーを生み出すことで知られています。
ドン・オスカルミルは、2013年にマイクロミルを設立し、祖父のドン・オスカル氏と息子夫婦、お孫さんの3世代が家族一丸となって生産に取り組んでいます。
マイクロミルを始めたきっかけは、将来への期待から。コスタリカではこの15年間、コーヒーの生産量が落ちている一方で、マイクロミルの生産者の比重が高くなってきており、生産や収入も比較的安定していると言われています。
また自らの手で管理運営することで責任を持って生産に従事できると言います。

ドン・オスカルミルがこの3年間の中で特に改善した点が肥料。
具体的には、9月以降のコーヒーチェリーの実り方・育て方に気を使っています。
農園の土壌分析をした際に、この地の土壌はカリウムの含有量が多く、今まで不足していたマグネシウムを加えることで土壌のバランスを整えました。
この結果、チェリーの粒は小粒ながらも、より凝縮感のあるチェリーを生産できるようになりました。
この土壌改善もマイクロミル設立当時からの課題で、3年かけてようやく実感できるレベルでの改善が見込めたと言います。

現在農園の最高標高は1,800〜1,900m、昨年は2,000mの農園を買ってGeisha、Typica、Villalobosを新植し、新たなチャレンジを始めました。
乾燥は、通常品と選別した区画のマイクロロットで分けており、通常品はパティオ+ドライヤーでの乾燥。
一方マイクロロットは、パティオ2日+アフリカンベッド12〜15日で仕上げています。(ハニープロセスなら15〜18日)
ミルは掃除が行き届いており、ドライミル特有の匂いもなく、品質へのこだわりの強さを覗く事ができます。
FLAVOR COMMENT
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中煎り。
マンダリンオレンジやマカダミアナッツ、ブラウンシュガーのような風味。
ラウンドな質感で、蜂蜜やキャラメルのような甘さが長く続きます。
BEANS DATA
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【農園】エル・アグアカテス農園(El Aguacates)
【生産者】アレハンドロ・ソリス(Alejandro Solis)
【精製所】ドン・オスカル(Don Oscar)
【地域】タラス(Taraz)
【標高】1,700〜1,850m
【品種】カトゥーラ、カトゥアイ(Caturra, Catuai)
【生産処理】ホワイトハニー(White Honey)
5月8日発送のコーヒー② Burundi/Kibingo Washed(ブルンジ/キビンゴ)
BEANS STORY
キビンゴ・コーヒーウォッシングステーションは、1986年にカヤンザ県カヤンザ地区に設立されました。
この地はナイル川の水源地としても知られ、標高1,893mの位置にウェットミルが建てられています。
ウォッシングステーションは、川を渡る為の大きな丸太の橋がある事で知られています。
その川の周囲には河川の浸食を防ぐために葦(アシ)が植えられていますが、このアシを意味する現地語(KIBINGO)からステーションの名前が名付けられました。

キビンゴ・ウォッシングステーションでは、周辺の18集落に暮らす約3500名のファーマーが生産したコーヒーが集まっています。
COEでも毎年の受賞、2017年には1位を獲得するなど、高い標高の恩恵を受けた素晴らしい風味と安定した品質が世界中で注目を受けています。

キビンゴがコーヒーの品質向上に真摯に取り組み、評価を得てきた躍進の陰には、運営母体となる現地のエクスポーターであるGREENCOの存在があります。
GREENCOは、2015年に設立したスペシャルティコーヒーに特化したコーヒーエクスポーターで、現在Kayanzaに8つ、Ngoziに5つ計13のウォッシングステーションを所有し、ブルンジのスペシャルティコーヒーを牽引する代表格になっています。
スイス資本の彼らにとって、ブルンジのコーヒーはもっとも複雑かつエキゾチックなコーヒーで、ブルンジのコーヒーがより高品質に、そして世界中に広がるようにエクスポーターを設立したそうです。
また、世界の中でも最貧国とも言われるブルンジにおいて、コーヒーを通じて未来を繋げていきたいと言うのが彼らの願いです。
農家は、毎年生産するコーヒーに依存せざるを得ず、彼らの生計をサポートできるように、より高品質なコーヒーの生産を手助けしています。

具体的に彼らが高品質なコーヒーを実現してきた要因に、適切なチェリーの評価体制があげられます。
農家が手収穫して自転車で持ち込まれたチェリーは、まず水の入った樽に入れ、フローターの確認・除去がされます。
その後、チェリーを選別テーブルで再度手選別、フローター以外の未熟チェリーを除去します。
この2つのチェックを受けた後に最終的な計量が行われ、ウォッシングステーションの担当者の品質チェックの上で売買できる仕組みとしています。
こうした厳格な品質管理体制により、高品質なコーヒーに対するプレミアムやファーマー自身の品質に対する意識を高めたことが、彼らのマネジメントするウォッシングステーションが軒並みCOEコンペディションなどの評価に繋がっています。
FLAVOR COMMENT
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中煎り前半。
紅茶やレッドアップル、ベリー、オレンジピール、パパイヤのような風味。
ラウンドな質感で、後味にカカオのような甘さの余韻があります。
BEANS DATA
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【生産者】キビンゴ生産者協同組合(Kibingo Coop)
【精製所】キビンゴ・コーヒーウォッシングステーション(Kibingo CWS)
【地域】カヤンザ(Kayanza)
【標高】1,700〜1,900m
【品種】 ブルボン(Bourbon)
【生産処理】フリーウォッシュド(Fully Washed)
ドリッパーの素材による味わいへの影響
毎日のように新しい商品が発表されるコーヒードリッパー。
HARIOやkalitaといった有名メーカーからはもちろん、抽出のコンペティションに出場する有名バリスタなどは自分でドリッパーをプロデュースすることも。
その形状や大きさによって表現できるコーヒーの味わいに変化が生まれるドリッパーですが、素材によっても出来上がりに違いが出てきます。

例えば、おそらく世界でもっとも使用されているドリッパーの一つであろう、HARIO V60。
THE COFFEESHOPにあるだけでも、プラスチック・磁器・ガラス・メタルと、様々な素材のモデルがあります。
これらは形状は同じですが、同じレシピで抽出すると明確に味わいの変化を感じることができます。
これらの違いを生んでいる主な要因は、素材ごとの熱伝導率と、保温性の差。
簡単に言うと、どのくらい熱を吸収するか・熱を放出するかの違い、ということです。
言わずもがな、コーヒーを抽出するときには、使うお湯の温度の調整はとても重要。
ハンドドリップの場合には、ドリッパーの中にお湯が一定時間とどまりますので、ドリッパーの素材による影響を受けます。
注ぐケトルの中の湯温が同じでも、ドリッパーの素材が違うとドリッパー内の湯温に違いが生まれる、ということですね。

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上記に挙げた4種類のV60の場合、最も熱伝導率が高いのはメタル(ステンレス)素材。
熱伝導率が高い=すぐにドリッパーが温まる、ということなので、抽出の前半から高い湯温をキープすることができます。
そのため、抽出前半に抽出される要素である酸味やフレーバーが優位に抽出しやすい特徴があります。

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逆に、最も熱伝導率が低いのがプラスチック。
熱伝導率が低い=熱がドリッパーに移りにくいということ。
さらに、プラスチックは保温性も低いので、抽出中の湯温に対して影響を与えにくい特徴があります。
ケトルの中の湯温がそのままドリッパー内の湯温に反映しやすいので、湯温で抽出レシピを調整したい人には向いているかもしれませんね。

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ガラスの熱伝導率はプラスチックよりもやや高い数値。
そのため、きちんと予熱をしてから抽出しないと、抽出開始時の湯温を吸収してしまうため注意が必要です。
また、プラスチックに比べて保温性も高いので、抽出後半にかけて湯温をキープするような働きをします。
ガラス製を使うと甘さや質感が優位に抽出されやすくなるんですね。

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磁器素材は、ガラス製ドリッパーの特徴をさらに強めたようなイメージ。
ガラス製に比べてドリッパー本体の厚みもあるので、より吸熱性・保温性が高くなっています。
個人的には、深煎りのコーヒー豆をじっくり抽出して、心地良い苦味と甘さのバランスを表現したいときに向いているイメージがあります。
今回は国内メーカーのHARIO V60での比較でしたが、最近の海外製ドリッパーでも、例えばOREAやAprilといったドリッパーにはプラスチック・ガラス・磁器などのバリエーションがあります。
もちろんドリッパーを選ぶ楽しみには、見た目や素材のテクスチャー(質感)の好みもありますが、一番肝心な出来上がるコーヒーの味わいにも違いが生まれます。
ぜひお気に入りのドリッパー選びの参考にしてみてくださいね!
それでは良いコーヒーライフを!
次回発送予定
BEANS DELIVERY SERVICE 次回発送→ 5月22日(水)予定
毎月ポストにコーヒー豆をお届け!THE COFFEESHOPのスペシャルティコーヒーのサブスク(定期便)。世界各国の高品質の美味しいスペシャルティコーヒーをお届けします。
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WRITER
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