2月24日発送のコーヒー定期便はエルサルバドルとホンジュラス!BDS MAGAZINE vol.174

2021.02.24
SHERE

多種多様なコーヒーの違いとその個性、そしてなによりそのコーヒーの美味しさに夢中になれる、そんなコーヒー体験を毎月お届けする、コーヒー豆の定期便”Beans Delivery Service“(BDS)。

2月24日発送の2種類のコーヒーについてお知らせいたします!

ごあいさつ

こんにちは!

2021年2月24日発送のBEANS DELIVERY SERVICE MAGAZINEです!

前回、2/10発送のBDSより、シングルオリジンプランでお届けしたコーヒーをご紹介するライブ配信をスタートしましたが、みなさまもうご覧いただけましたでしょうか?

初めての試みでお見苦しい点もあったかと思いますが、予想よりとても多くの方にご覧いただけたようで、大変嬉しく思っております!

今回発送分についてのライブ配信も2/27(土)10:00より予定しておりますので、THE COFFEESHOPのInstagram、YouTubeチャンネルにてぜひご覧くださいませ!

それでは、BDS MAGAZINE2月24日号、スタートです!

El Salvador/Santa Rita Natural(エルサルバドル/サンタ・リタ・ナチュラル)

まずご紹介するのは、中米では珍しい、ナチュラルプロセスのコーヒーです!

今回ご紹介するサンタ・リタ農園は、エルサルバドル西部ソンソナテ県のサンタアナ火山の裾野に位置しています。

この農園は、火山灰土壌に加え、シェードツリーの落葉が腐葉土を作り出すことから土壌環境は良く、高品質コーヒーを栽培するのに適しており、ここにブルボン、パカス、パカマラと全てブルボン系品種が栽培されています。

この農園でもっとも標高の高い『イラマテペック区画』で収穫されたブルボンは、毎年安定した品質を誇ります。

今回は、特別に中米では珍しいナチュラルプロセスのロットを仕入れました。

シェードツリーが十分に管理されたコーヒーはゆっくりと成熟し赤紫色になり、ワインフレーバーを伴った甘味を醸し出しています。

特に、シルキーで滑らかな質感と、爽やかなベリー系のアシディティと相まって、ライトボディの軽やかな赤ワインを思い起こすような印象です。

また、ラベンダーのようなフローラルさがあり、カップ全体を通して『赤紫色』のイメージを持ちました。

種類も量も数少ない貴重な中米のナチュラル、ぜひゆっくりとお楽しみください!

BEANS DATE

【生産者】ホセ・アントニオ・サラヴェリア

【農園】サンタ・リタ

【地域】ソンソナテ県

【標高】1,470m〜1,750m

【品種】ブルボン

【生産処理】ナチュラル

Honduras/Integral Cipres(ホンジュラス/インテグラル・シプレス)

続いては、THE COFFEESHOPがホンジュラスにて直接買い付けを行ってきたシリーズの第4弾をご紹介します!

近年、スペシャルティコーヒーの品質が飛躍的に向上してきているホンジュラス。

中でもラパス県のサンティアゴ・プリングラは注目のマイクロオリジンで、上質なテロワールを擁し、国内/国際品評会で毎年上位に名を連ねています。

今回お届けのインテグラル・シプレス農園は3代続く家族経営の農園で、現在の農園主であるカタリノ氏も家計を助ける為に幼い頃から働いてきました。

苗床から苗木を移す等簡単な作業から始め、長年経験を重ねた結果、自ら農園管理が出来るまでになりました。

0.2haの僅かな土地から始め、資金を貯めながら土地を拡張していき、今日では4haで栽培出来るまでになっています。

農園の規模が大きくないぶん、ツリー1本1本に注意を払う事が出来、その結果安定したカップクオリティを実現、提供出来ています。

今回のロットは、ホンジュラスらしいバランスの良さが特徴で、それをそのまま活かすように中煎りで仕上げています。

ナッツや麦を使ったシリアルのようなフレーバー、オレンジのような甘さを伴ったアシディティがあり、派手さこそないものの、どんなフードにも合うような印象を持ちました。

なお、今回のお届けは、BDS限定でのご用意を予定しています。

昨今のカップオブエクセレンスでも上位を独占する、サンティアゴ・プリングラ産のマイクロロットをぜひご堪能ください!

BEANS DATE

【農園主】カタリノ・バスケス・エルナンデス

【農園】インテグラル・シプレス

【地域】ラパス県サンティアゴ・プリングラ

【標高】1,650m

【品種】カトゥアイ

【生産処理】ウォッシュド

新しいブリューチャートへ向けて

先日、2016年WBrCチャンピオンの粕谷晢さんが、ご自身のHPにて興味深い記事を共有してくださっていたので、BDS会員の皆様へもご紹介したいと思います。

それは、SCA(Specialty Coffee Association、スペシャルティコーヒー協会)が発表した、『新しいブリューチャートへ向けて(Towards a New Brewing Chart)』という記事の紹介。

ブリューチャートという言葉、聞き馴染みがないかもしれませんが、プロのバリスタにとっては基礎教養のようなもので、コーヒーの適正な抽出の目安となる考え方として、広く知られているものです。

現在広く使われているブリューチャートは、『TDS』と『収率』という2軸から出来ています。

『TDS』とは、コーヒーの液体の濃度のことで、水以外の成分がどのくらい溶け出しているかを指し、濃度計などを使って計測することができます。

『収率』とは、抽出に使ったコーヒーの粉から何%の成分が溶け出したかを指し、収率が高いほど、1gあたりの粉からより多くの成分を取り出した、ということになります。

このブリューチャートではおおよそ適正なTDS・収率の値が定められていて、それぞれ『TDS:1.15〜1.35%』、『収率:18〜22%』とされており、出来上がったコーヒーがこの範疇に収まっていれば基本的には適正な抽出、とされています。

それぞれ、TDSが高すぎると『強い(Strong)』、低すぎると『弱い(Week)』という味わいになり、収率が高すぎると『苦い(Bitter)』、低すぎると抽出不足で『不快な酸、草っぽい(UnderDeveloped)』という味わいになります。

1950年代に生まれたこのチャートは、非常によくできた指標として現在でも広く使われていますが、同時にカバーできていない点も多く含んでいます。

多くのバリスタは経験的に知っていますが、このチャートの適正値から外れていても素晴らしいと評価できるコーヒーが存在すること。

そして、現在のスペシャルティコーヒーの世界で当たり前となっている多種多様なフレーバーについての評価が考慮されていない点です。

そこで、今回の研究でSCAが行ったのが、TDSと収率の2軸のチャートに、3軸目として特定のセンサリーの評価を落とし込む、というもの。

これは実際の画像を見てもらわないとイメージしづらいと思うのですが、縦軸にTDS、横軸に収率の2次元の表の上に、等高線のように3軸目の評価を表しています。

例えば、『Bitterness』という項目の場合、TDSも収率も、高くなるほど『Bitterness』が高くなる、というように表されています。

これにより、様々なフレーバー・センサリー評価について、TDS・収率の値によってどう変わるかを、チャートで表せるようになったわけです。

より現代のスペシャルティコーヒーシーンにおける実用的な指標として機能しそうですね。

粕谷さんも上げていますが、今回のSCAの実験結果の中で興味深かったのが、『Dark Chocolate』というフレーバーと『Sweetness』に関するチャート。

まず『Dark Chocolate』というフレーバーの強度は、TDSが低く、収率が高いときほど強まる、という結果でした。

感覚として、TDSが高い=濃度が濃いコーヒーの方が『Dark Chocolate』というフレーバーが強くなりそうなものですが、この結果にはなかなか驚きました。

そして、『Sweetness』という項目については、TDSも収率も低いほど、『Sweetness』が強まっていくという結果に。

甘さを出したいときには粉の挽き目を細かくしたくなるものですが、そうすると基本的にはTDSも収率も上がるので、実際にはその逆ということ。

これにはちょっと驚く方も多いのではないでしょうか。

ただ、実際のコーヒーの抽出では、TDSと収率が下がると同時に『UnderDeveloped』な傾向も強まり、”弱くて酸っぱい”印象も出てきてしまいます。

記事の中で粕谷さんも言うように、美味しいコーヒーというのには非常に複雑な要素が絡み合っていて、今回の検証結果はその一部分に過ぎませんが、今後の検証・抽出における新しいヒントになったのではないかと思います。

今回のBDSマガジン、思いがけずややこしい話になってしまい反省していますが、もしより興味を持ってくださった方は以下のリンクより原文をぜぜひお読みください!

それでは良いコーヒーライフを!

次回発送予定

BEANS DELIVERY SERVICE 次回発送→ 3月10日(水)予定

毎月2回お届け!とっても便利で美味しいスペシャルティコーヒーをお届けするコーヒー豆の定期便。

2021年2月末まで、初月無料キャンペーン実施中!

THE COFFEESHOPが直接ホンジュラスで買い付けた、日本初上陸のコーヒー豆など、よりマニアックな内容を楽しむことができますよ♪

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THE COFFEESHOP

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