【Silk Dripper】トライタン樹脂製・コーヒードリッパー|特徴とおすすめの抽出レシピをご紹介!

2025.06.13
SHERE

今回は新しい平底型ドリッパー〈Silk Dripper〉をご紹介します。

食品用の強化プラスチックであるトライタン素材で、有名ブリュワーも使用されるシーンが多いため、気になっていた方も多いのではないでしょうか?

ドリッパーの特徴やおすすめ抽出レシピなどもお届けしますので、ぜひ最後までご覧ください!

Silk Dripper の特徴は「丁度良い径」かつ「花びら型の平底」

新潟県燕三条で製造されている平底型のドリッパーです。

サイズはKalita155と似た印象で、近年主流の径の大きい平底型ドリッパーと比べ、少し高さある設計。

抽出に影響する特徴として、大きく3つのポイントがあるので、下記にて詳しくご紹介します!

①径の大きさが丁度いい

径の大きさが丁度いい

径が大きければ大きいほど、ドリッパーの高さは低くなる傾向にあるため、それにより粉の層も薄くなります。

粉の層が薄いと、お湯を均一に行き渡らせるために大きな円を描いてお湯を注ぐことも多く、抽出のブレにもつながりがちです。

また、Kalita155のように粉の層が厚くなりやすい平底型ドリッパーの場合、底に近い粉にお湯が行き渡るまでの時間差があることによって、粉全体から成分を満遍なく摂り出せないこともあります。

抽出の改善などで粉の層の厚さにあまり目を向けることはないと思うのですが、厚みが違うとお湯の透過モデルも変わってくるため、かなり重要なポイントです。

その点で今回のSilk Dripperは径が丁度いい大きさに設計され、粉の層の厚みがいい塩梅になりやすいと思いました。

②大きな花びら型の底穴

Silk Dripperには、微妙な角度がつけられた細い線でかたどるように、花びら型の大きな底穴が空いています。

お湯が真ん中に収束するように落ちていくので、①で上げた粉の層の厚みと合わさって、お湯が粉に満遍なく行き渡るような設計です。

お湯抜けの速さをドリッパーの設計でコントロールするのは近年の主流になりつつありますが、平底型ドリッパーはお湯抜けのゆっくりしたものが多い印象でした。

対してSilk Dripperは底穴が大きいため、かなりお湯抜けが速くなっています。

お湯抜けを速めるために底穴を大きくした分、真ん中に収束するような設計を取ることで、ドリッパーならでは味わいを引き出したり、抽出の再現性を高めていると思います。

ドリッパーの淵側に空気の通り道がある

サーバーに乗せた時に注ぎ口を塞がないことはもちろん、空気の通り道を確保することでペーパーフィルターの過度な張り付きを抑え、お湯抜けを安定させることができます。

Silk Dripperは底穴が大きい分、お湯抜けを安定させることが重要です。

商品詳細

・ペーパーフィルター:カリタウェーブフィルター155/185または同等品

・生産国:日本製 / made in Tsubame-Sanjo Japan

・素材:飽和ポリエステル樹脂 / Tritan®

・耐熱温度:100℃

・口径:94mm

・重さ:約61 g

・高さ×奥行×幅:61mm×100mm×100mm

クリアな後味とフレーバーの明るさを楽しめる|抽出レシピをご紹介

今回検証を行って感じたことは、クリアな印象で味の核になるフレーバーや甘さのある仕上がりになりやすいということ。

ドリッパーの設計もあり、かなりシンプルな抽出レシピであっても美味しいコーヒーが淹れやすいと思います。

今回は1杯分のコーヒー抽出レシピをご紹介します。

Silk Dripper|THE COFFEESHOP抽出レシピ

〈用意するもの〉

・Silk Dripper

・NANA Competition Paper Filter

・コーヒー豆:12g(中挽き)〈Option-o P64 #6〉

・お湯:200ml(90℃) 

〈抽出レシピ〉

①ドリッパーにフィルターをセットして湯通しを行う

②粉を計り入れ、タイマースタートと同時に抽出開始

0’00”~0’10” / +50g

0’40”~0’50” / +50g(合計100ml)

1’20”~1’30” / +50g(合計150ml)

2’00”~2’10” / +50g(合計200ml)

2’30” 程度を目安にお湯が落ち切ったら完成!

Silk Dripper で淹れたコーヒーの味と風味

明るく軽い雰囲気ですが、味の芯がしっかりある印象のコーヒーに出来上がります。

平底型ドリッパーは甘さが優位に抽出でき、少し後味に重さのある味に仕上がる印象だったのですが、Silk Dripperは平底型のいいところを残しつつ、後味がさっぱりする傾向になると思います。

コーヒー豆の一番出したい味わいをパキッと抽出しやすいドリッパーなので、浅煎りの明るさやジューシーさが抽出しやすいドリッパーです。

カップコメントに記載されているフレーバーや酸味の印象を、よりしっかり感じられると思います。

後味の綺麗なコーヒーを簡単に抽出できる|Silk Dripperは浅煎りにも深煎りにもおすすめ

今回の検証では浅煎りのコーヒー豆を使用しましたが、抽出のムラも少なく、質感が軽すぎないため、深煎りのコーヒーでも美味しく抽出できると思います。

深煎りを抽出する場合は、粉に含まれるガスの量が違う分よりお湯抜けが速くなることが想定されるので、挽き目を少し細かくするか、粉量を増やして調節してみてください。

いわゆる深煎りの”キレ”がお好みの方にはかなりハマるドリッパーなのではないかと思っています。

価格も手頃なので、円錐ドリッパーを持っていて初めて平底型を購入しようか検討されている方にはかなりおすすめです。

少しずつプロの公開レシピも増えてきているので、ぜひ色々試していてください!

THE COFFEESHOP OFFICIAL YouTube Channel

今回は、簡単に本格的なコーヒーが抽出できる〈Silk Dripper〉の商品紹介、抽出レシピなどを解説しました。

この抽出レシピ解説動画はもちろん、抽出をリアルタイムで見れる”Brew Timer”や、最新コーヒー器具の紹介などをライブ配信を交えて続々更新中です!

ぜひチャンネル登録・高評価をよろしくお願いします。

WRITER

Mayuka Jimbo

THE COFFEESHOPのMAGAZINEコンテンツ、オンライン担当。

スペシャルティコーヒーの知識だけでなく、レシピの改善や、抽出技術の向上にも日々取り組んでいる。

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