家庭用コーヒーミル比較検証|臼式 or プロペラ式 どっちが良いの?
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ご自宅でのコーヒーデビュー。ハンドミルで手挽きするのが楽しかったあの頃。いまは飲む量も増えて面倒さの方が強い…。そんな時、必ず欲しくなるのが電動ミルです。
電動ミルは、スイッチひとつでコーヒー豆が挽けて、所用時間も数秒程度となるため、ほぼ毎日コーヒーを楽しみたい方にはぜひおすすめしたい道具です。
しかしながら、いざAmazonなどで探してみると、種類がありすぎてどれを選んだらいいかさっぱりわからずお困りの方も多いはず。
そこで今回の検証は、2タイプの電動ミルを用いてざっくりとした違いをお伝えしていきます。
電動ミルには大きく分けて2タイプある
電動ミルの商品数は星の数ほどあります。しかしその種類はというと、実は大きく2種類しかありません。プロペラ状の刃を回転させて豆をカットする『プロペラ式ミル』と、臼状の刃で豆を挟んで砕く『臼式ミル』の2種類です。
それぞれにメリットデメリットがあるため、購入の際はまず何を重視するかを決めてしまいましょう。ざっくりですが、メリットデメリットは以下の通りです。
プロペラ式ミル
メリット:安価。手入れが簡単。
デメリット:均一サイズに挽くのは困難。
臼式ミル
メリット:均一に近いサイズで挽くことができる。
デメリット:やや高価。手入れが面倒。
実機検証『プロペラ式ミル』カリタEG-45
では実際に実機にてコーヒー豆を挽いて確かめてみたいと思います。プロペラ式ミルは【カリタEG-45】を使用しました。(Amazonで¥2,091でした。)
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構造は非常にシンプル。回転する刃で豆をカットしていく構造です。フードプロセッサーやジューサーなどと同じ原理ですね。
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スイッチもひとつしかなく、押しているときだけ刃が回転する仕組みです。操作性がシンプルという点においても高評価だと思います。
プロペラ式ミルでの挽き豆
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挽き上がりはこの通り。大粒のまま残っているものと、微粉になってしまったものが混ざっており、デメリットである『均一に挽くことが困難』という点がわかりやすく出ています。
挽き目の制御(どのくらい細かく挽くか)も困難です。なんとなく目視でしか判断できません。
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↑ 試しに浅煎りの豆(硬い豆)を挽いてみましたが、より顕著にデメリットが出てしまいました。
また、使ってみて初めてわかることですが、
次回もまた同じサイズで挽くというのも非常に困難です。
プロペラ刃が回転するだけのシンプル構造ゆえ、コーヒー豆がランダムにカットされていきますので、たとえ同じ時間で挽いたとしても、同じように挽くことは難しいでしょう。
プロペラ式ミルの手入れ
プロペラ式ミルのメリットである手入れのしやすさですが、
ご覧の通り、微粉がコーヒーオイルと静電気でくっついてしまっていますので、これをブラシや刷毛で落としていくだけでOK。とっても簡単です。
実機検証『臼式ミル』デロンギKG79J
続いて臼式ミルの実機検証には、デロンギKG79Jを使用しました。(Amazanで¥5,440でした)
原理は古来の道具である石臼と同じで、セラミック製のギザ刃で噛み潰すようにコーヒー豆を砕いていきます。
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デロンギKG79Jは、マシン上部に豆を投入し、飲みたい杯数分までダイヤルを回して挽きあがりの量を調節することが可能です(正面のダイヤル)。また、挽き目の制御もダイヤルで設定が可能です(側面のダイヤル)。
臼式ミルでの挽き豆
デロンギKG79Jでは、挽き目の調整が可能であったため、普段 THE COFFEESHOP で使用している業務用ミルを用いた場合とサイズが合うように、2サイズで調整してみました。
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挽き上がり その1
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挽き上がり その2
その1は、 THE COFFEESHOP でのペーパードリップ用に合わせた挽き目。その2は、メーカー推奨のペーパードリップ用に合わせた挽き目になります。
その2の方が細かい仕上がりですが、どちらの場合でも、大粒や微粉が目立たず、均一に近い状態で挽くことができていました。
臼式ミルの手入れ
臼式ミルの弱点は、手入れの面倒さです。
刃部分はもちろんですが、挽き豆が出てくる通路や、挽き豆が入るチャンバー部分にもたっぷりと微粉が残ってしまいます。
微粉がくっついてしまうということ自体は、プロペラ式と変わりないのですが、臼式は構造が複雑です。そのため掃除しなけらばならない部分が多く、そして狭いという面倒さがあります。
挽いた豆で実際にコーヒーを淹れてみる
さて、では実際に挽いた豆を抽出し、味の違いをみていこうと思います。
ハンドドリップ、ペーパーフィルターにて抽出。使用豆はオリジナルミックスにて。
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プロペラ式ミルで挽いた豆のコーヒー
ロースターコメント:
最初はボディ感を強く感じたが、冷めてくると軽くなり、酸味が前面に出てくる。ネガティブな印象はないが、狙い通りではないというイメージ。
不均一な挽き上がりが、コーヒーの味にもしっかりと出ていましたが、決してネガティブな感じではなく、これはこれでひとつの完成品として捉えていただければOKかと思います。
臼式ミルで挽いた豆のコーヒー
ロースターコメント:
甘みがあり、冷めても変わらない。豆の良い点がよく出ている。
臼式ミルは、均一に近い挽き目が作れることで、狙い通りのコーヒーを淹れることが可能です。ただし、ダイヤルによる調整は自分で判断しなければならないため、そこは手抜きできないところでもありますね。
まとめ
実機検証を経て、プロペラ式ミルがいいのか?それとも臼式ミルがいいのか?ということについてあらためてまとめていきます。
プロペラ式ミル:
-
・安価
・手入れが簡単
・不均一な挽き目
・挽き目調節は感覚で
・再現性がない
気軽に電動ミルを使いたい方や、不均一な挽き目による偶発性を楽しみたい方におすすめ。
臼式ミル:
-
・やや高価
・均一に近い挽き目
・挽き目調節が簡単
・手入れは面倒
・再現可能
家庭でもお店と同じようなコーヒーが飲みたい!という方におすすめ。
ということで、どっちが良いのかという結論については、ご自身がなにを重要視するかということで決めるのが良いでしょう。
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とはいえ、スペシャルティコーヒーを楽しむ場合は、臼式ミルの方がおすすめです。
こちらの記事( 検証|コーヒー豆の挽き目とコーヒーの味の関係とは )で詳しく書いておりますが、コーヒー豆の挽き目は、美味しいコーヒーを淹れるためにはかなり重要な要素になります。
そのため、プロペラ式ミルの特徴である『不均一な挽き目』は、マイナスとなる要素が多くなってしまいます。『再現性がない』という特徴も、気まぐれな面白さはあるものの、毎日美味しいコーヒーを楽しむということにおいては、マイナス要素でしかありません。
そもそもスペシャルティコーヒーは中煎り付近の硬い豆が多いので、プロペラ式ミルの構造とは合っていないのかもしれませんね。
WRITER
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THE COFFEESHOP
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