続・ドリッパー検証|変わり種ドリッパーで淹れたコーヒーを考察

2016.12.20
SHERE

先日ご好評いただきましたコーヒードリッパー検証。読んでいただいた皆さまからいろいろな声をいただきまして、書き手としては嬉しい限りです。

前回はもっとも有名どころ4つをご紹介をしたわけですが、ドリッパーはそれ以外にも無数に存在します。というわけで、今回は変わり種を含めて新たに6つのドリッパーをご紹介していきます。

今回も長いのでシリーズ全5回にてお送りいたします。まず初めは今回使用したドリッパーを写真で見ていきましょう。

今回検証する6つのコーヒードリッパーはこちら

今回検証してみるのは以下の6種類です。円錐型、台形型、ウェーブ型で用意してみました。

カリタ ウェーブ式ドリッパー

カリタといえば3つ穴の台形型ドリッパーが有名ですが、今回試してみるのはこちらのウェーブシリーズ。

ドリッパーの出口側は、カリタらしく3つ穴です。ドリッパー底面が平らなので、いわゆるカリタ式3つ穴ドリッパーとは違った結果になりそうです。ペーパーは専用のウェーブタイプを使用します。

HARIO カフェオール ステンレスメッシュ

ハリオのドリッパーといえば、オーソドックスなのはV60シリーズです(前回記事参照)。今回は同じ60度円錐型という形状ではあるものの、ペーパーフィルターではなく、ステンレスメッシュフィルターのドリッパー『カフェオール』を使用してみました。

フィルターの目が細いので、ゆっくりとした抽出になることが予想できます。

KEY クリスタルドリッパー

KEY COFFEE のドリッパーは初挑戦。ハリオやコーノと同じ円錐型ですが、リブ形状が異なります。クリスタルドリッパーという名前の通り、見た目がとても美しいドリッパーです。

カリタ サイフォンドリッパー

こちらもカリタの製品です。その名もサイフォンドリッパー。

横から見ると変わった形をしていますが、内部は台形型のフィルターを使用する形状になっています。特徴的なのは、出口の穴が1つということです。これにより、浸漬法に近い抽出条件を狙っています。3つ穴推しのカリタでは珍しい形状ですね。

リバーズ コーヒードリッパー ケイブ&ピークス

おしゃれなコーヒー器具が多いリバーズの磁器製ドリッパー『ケイブ』。このままでは使用できないので、台座となる『ピークス』を合わせて使用しました。

円錐型ですが、角度が若干キツめなのが特徴です。V60用のフィルターを使用する場合、少し折り込んで装着する必要があります。

フェニックス 70ドリッパー

今回一番の変わり種ドリッパーがこちらの『フェニックス70』。もともと『スチームパンク』を製造している企業の職人が独立して作っているのだそうです。

特徴的なのは面がない形状と、円錐の角度です。金属の線を繋いだ形状は、フィルターとの接点が少ないため、そこが抽出にどう影響するかが見ものですね。角度が70度とキツめであることも抽出に影響してきます。

コーヒーの個性を変えるドリッパーの要素とは

ドリッパーの個性によって、出来上がるコーヒーの味や風味には違いが生じます。例えば前回の検証記事から下図を引用すると、

注ぎ終わりから、抽出完了までの時間に差が生じることで、出来上がりのコーヒーにも差ができました。

抽出にかける時間はコーヒーの味にダイレクトに繋がっており、その時間をコントロールすることで、好みの味に近づけることが可能となります。

しかしながら、ドリッパーの形状によって、その時間のコントロールが難しく、出来上がりがイメージ通りにいかないものもあります。このようなドリッパーは、そもそもコンセプト自体が異なり、誰が淹れても毎回安定した味になることを目的に作られているので、豆の挽き目や焙煎度の方で好みを選んでおく必要があります。

今回のドリッパー検証も、この点に着目して進めていきたいと思います。以下、随時アップしていきますので、お楽しみに!!

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