カフェオレも美味しい!アイスコーヒーベース作り 完結編
水やミルクで割って楽しむという新しいスタイル『コーヒーベース』。
またの名を『カフェオレベース』。少ない液量で何杯も楽しめるので、夏の時期、アイスコーヒーのストックとしてもおすすめです。
濃縮とは異なり、いつもより濃く淹れるだけで作れるので、ご自宅でも簡単に作ることができます。
前回、いろいろな抽出方法でコーヒーベースの作製を試みました。
保存まで試してみた結果、V60ペーパーフィルターでの抽出が、最も美味しくコーヒーベースを作ることができました。
今回は、そのV60ペーパーフィルターで、さらに効率の良い抽出レシピを探ってみたいと思います。
アイスコーヒー1リットル分(カフェオレだと5杯分くらい)を仕込みたい!
今回の検証の目的は、よりご自宅で実用可能なレシピを導き出すこと。アイスコーヒーとして仕上げた際に約1リットル、カフェオレなら約5杯が完成するよう、レシピを開発していきます。
等倍の水で薄めると仮定すると、コーヒーベースの量は500g。1.5倍の水ならば、コーヒーベースの量は400gですね。
検証前に懸念されるのは、濃く淹れるイコール大量の豆を使うということ。それにより、抽出中にペーパーフィルターが目詰まりしてしまい、狙った味にならないのではないか、、、
ともあれ、何事もやって見るのが早い!ということで、早速実験開始!
検証レシピ1、前回のレシピで2倍量にしてみる
まずは、前回の抽出レシピを踏襲し、仕上がり量が2倍になるようなレシピで検証。ハンドドリップの抽出では、投入湯量が2倍になった場合、豆量は2倍よりすこし少ないくらいで理想的なバランスになります。
豆量:48g #中挽き
湯量:400g
抽出時間:3分00秒で落ちきる
抽出量:約310g
コーヒー仕上がり量:約780g(水1.5:コーヒー1)
コーヒー豆1gあたりの仕上がり量:約16.25g
お湯の注ぎ方:
挽き豆に60gのお湯を注ぎ、40秒間蒸らす。
その後、60gのお湯を3度、80gのお湯を2度追加して完成。
↓ 詳細
お湯 経過時間
① 60g 40秒(蒸らし)
② 60g 40~50秒
③ 60g 60~70秒
④ 60g 80~90秒
⑤ 80g 100~115秒
⑥ 80g 130~145秒
180秒経過時点でドリッパーを外す。
結果:フィルター目詰まりでやや雑味(カフェオレなら気にならないレベル)
やはり先に懸念した通り。大量の豆を使ったことで、抽出後半になるにつれて、ペーパーフィルターの目が詰まり、コーヒーの落ちが徐々に悪くなっていきました。
その影響で、やや雑味が出てしまうという結果に。カフェオレとして楽しむ場合は気にならないレベルですが『出来るだけ突き詰めていきたい』とロースター萩原。
ということで、次のレシピでは、フィルターが目詰まりしないよう、コーヒー豆の挽き目を若干粗くして、お湯の抜けを良くしてみます。
検証レシピ2、コーヒー豆の挽き目を粗くしてみる
先ほどの結果を踏まえ、コーヒー豆の挽き目を粗くして、試してみました。同時の目標である1リットル完成に向け、豆量も増やしています。
(検証レシピ2と書いていますが、実際は7回目くらいです。笑)
豆量:64g #中粗挽き
湯量:500g
抽出時間:3分00秒で注ぎきり 4分00秒で落ちきり
抽出量:約400g
コーヒー仕上がり量:約1,000g(水1.5:コーヒー1)
コーヒー豆1gあたりの仕上がり量:約15.6g
お湯の注ぎ方:
挽き豆に60gのお湯を注ぎ、40秒間蒸らす。
その後、60gのお湯を2度、80gのお湯を4度追加して完成。
↓ 詳細
お湯 経過時間
① 60g 45秒 (蒸らし)
② 60g 45~55秒
③ 60g 65~75秒
④ 80g 85~100秒
⑤ 80g 115~130秒
⑥ 80g 145~160秒
⑦ 80g 170~180秒
240秒経過時点でドリッパーを外す。
結果:個性が活きた美味しいコーヒーに!アイスコーヒーでもカフェオレでも!
豆の挽き目を粗くしたことで、お湯の抜けが早くなり、抽出時間が短縮。雑味のないコーヒーに仕上がりました。
急冷式らしい明るい酸味とフレーバーがあり、豆の個性がしっかりと活きたコーヒーベースになりました。これならアイスコーヒーにしても良し!カフェオレにしてもミルクに負けず、美味しく楽しめます!
挽き目を粗くした分、必要な豆量を増やす必要がありましたが、大きくコスパに影響するほどではなく。むしろそれで雑味が無くなるのであれば、やるべき施策ですね。
このままコーヒーベースとして保存し、後に割って飲むもよし!500~600gの氷に直接落とせば、そのまま1リットルのアイスコーヒーにもなります。
都度お湯を沸かすのがしんどい夏の時期。一回で大量に仕込めるのはいいですね!
検証レシピ3、水出しコーヒーでもやってみた
最後に番外編。簡単に大量のアイスコーヒーが作れる水出しコーヒーパックを使用して、1リットルのアイスコーヒーを作製。先ほど検証レシピ2で作ったコーヒーベースと比べてみました。
豆量:71g(パック2個)
水量:1,000g
抽出時間:6時間(常温の場合)
コーヒー仕上がり量:約840g
コーヒー豆1gあたりの仕上がり量:約11.8g
結果:簡単だけど時間がかかるのと 若干コスパも劣る
操作自体は水出しの方が簡単。水に入れて待つだけですからね。まろやかな飲み心地も、水出しコーヒーパックならではの特徴です。
しかし、抽出時間が6時間〜と長いこと、そしてコーヒー豆1gあたりの仕上がり量が少ないことなど、気になる点も。手早くコスパ良く!という場合は、水出しより急冷式(お湯でのハンドドリップ)の方がおすすめです。
生活スタイルや味のお好みで、気に入った方でお楽しみください。
まとめ
今回のアイスコーヒーベース検証は、夏の時期に向け、大量にアイスコーヒーを作って保管しておけないかな?という些細な会話がキッカケでした。試作レシピは前回の記事分と合わせると10以上、いや20以上か?笑
結果、美味しいアイスコーヒーベース(カフェオレベース)が完成しました。皆さんもぜひ試してみてくださいね。
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