簡単美味しい水出しコーヒー器具!ウィズウェル ウォーター ドリッパー』の実力を検証!

2020.05.28


オシャレな水出しコーヒードリッパー Wiswell Water Dripper の実力を調査!初心者でも手軽に美味しく、しかも味のコントロールも可能ということで、この夏注目のアイテムになりそうです。

目次

Wiswell Water Dripper(ウィズウェル ウォーター ドリッパー) とは

Wiswell Water Dripper は、キッチンメーカー・ウィズウェルが手掛ける滴下式水出しコーヒードリッパーです。

水出しコーヒーのいれ方は、大きく2通り。粉を入れたパックを水に投げ込むダンクイン方式と、粉の層に一滴ずつ水を垂らす滴下方式があります。このツールは後者のタイプです。

Wiswell Water Dripper 公式サイト
https://www.tekwind.co.jp/Wiswell/products/entry_s315.php

滴下式水出しコーヒーのメリット・デメリット

滴下式は、ダンクインに比べ微粉が混じりにくく、雑味のないスッキリとした味わいのコーヒーに仕上がるという特徴があります。

が、その反面、抽出のコントロールが難しく、レシピ開発からしっかり行わないと、味もフレーバーも薄く、物足りないものになってしまいます。

5つのコーヒー豆で実力をチェック!

では、実際に使用して、その実力を試してみましょう!

Wiswell Water Dripperの仕組みはいたってシンプル。水を入れるウォータータンク、挽いた粉を入れるコーヒーバスケット、出来上がりのコーヒーが入るサーバー、と大きく3つの構造にわかれています。

コーヒーバスケットの底には小さな穴が複数開いており、そこに専用の丸型ペーパーフィルターをセット。

そこに軽量したコーヒー粉をセットし、少量の水を入れて粉と馴染ませ、

さらにその上にペーパーフィルターを乗せます。コーヒー粉を上下からフィルターで挟むような形ですね。

あとは、ウォータータンクに水を入れ、コーヒーバスケットの間にあるシャフトを回せば、上からポタポタと水が落ち、抽出開始。全ての水が落ち切ったら完成です。

滴下する水のスピードは、ノズル部分についているシャフトの角度でコントロールが可能で、丸く開いた窓から滴下の様子を見ることができます。

丁度よい滴下スピードを選べるかどうか。ここが美味しいコーヒーを作るための、最大のポイントです。

今回の検証では、メーカー推奨レシピに従って、THE COFFEESHOPで現在販売している5つのコーヒー豆を用いて抽出。味やフレーバーを確認してみました。

メーカー推奨レシピ

豆量:40g(フルシティロースト以上の比較的深煎りを推奨)
挽き目:細挽き
水量:300ml(出来上がり量:約240ml)
完成したコーヒーは、2倍の水で割って飲むことをオススメ。原液のまま保存も可。

なお、説明書には滴下スピードについてはお好みで、としか記載がありませんでした。今回の検証では、大体1秒間に1滴程度のスピードを狙って調整してみました。

上記レシピで、抽出完了まで2~3時間程度でした。

以下、すべて基本レシピ通りに抽出し、水と1:1で割ったときのコメントです。

ダークミックス(ORIGINAL BLEND)での抽出結果

ビターキャラメル・ダークチョコ・ナッツのような風味で、酸味はほとんど感じられず、心地よい苦味と甘味が楽しめました。

ダークミックスは、お湯で抽出して氷で冷やすタイプの急冷式や、ダンクインの水出しコーヒーでも美味しく作りやすいことが特徴です。Wiswell Water Dripperを使った抽出では、より口当たりが丸くなり、グビグビ飲めるアイスコーヒーになりました。

ライトミックス(ORIGINAL BLEND)での抽出結果

シトラス・チョコレート・パッションフルーツ・チェリー・グレープフルーツのような風味、そしてシトリックな酸味(柑橘系の酸味)も抽出できました。

ライトミックスは、味やフレーバーのバランスの良さが魅力のブレンドです。水出しコーヒーにしても、その魅力がきちんと表現されていました。

検証を担当したロースター萩原は、『個人的にライトミックスが最も良い仕上がりのコーヒーだった。』と高く評価しています。

エチオピア/シャキソ ・タデGG・ハニー での抽出結果

試した中では一番浅煎りのため心配でしたが、お湯による抽出時に出る個性が上手く再現。ストロベリー・シトラス・オレンジピールの風味、そしてスパイシーな風味と、長く続く甘さの余韻。このオリジンの特徴がしっかりと出たコーヒーに仕上がりました。

この豆然り、浅煎りのコーヒー豆で淹れる場合には、他の豆よりも挽き目を若干細かくするか、滴下スピードを遅くした方が、バランスよく美味しいコーヒーに仕上がると思います。

ブラジル/セーハ・ダス・トレス・バハス での抽出結果

チョコレート・アーモンド・黒糖のような風味、そして控えめな酸味と、後味に続く濃厚な甘さと、素晴らしい仕上がりでした。

水出しにしても、ブラジルらしいバランスの良さは健在。すっきりしつつも、飲みごたえのあるアイスコーヒーが出来ました。

メキシコ/デカフェ での抽出結果

キャラメル・スムース・ブラウンシュガーのような風味。デカフェを感じさせないしっかりした印象のコーヒーに仕上がりました。

デカフェのコーヒー豆は、カフェイン除去処理の影響で成分が水に溶け出しやすくなっています。他の豆よりも挽き目を若干粗くするか、滴下スピードを少し遅くすることで、よりバランスの良いコーヒーに仕上がると思います。

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製品の特徴(メリット・デメリット)

以上の検証結果より、Wiswell Water Dripperの特徴をまとめていきます。

Wiswell Water Dripperのここが凄い!

  • 水出しコーヒーの特徴である、スッキリとした雑味の少ないコーヒーが抽出ができる。
  • 一晩漬け置きが必要なダンクインの水出しコーヒーパックと比べて、短時間で抽出ができる。過抽出になる心配も少ない。
  • 構造がシンプルなので、分解も簡単。使用後の洗浄も楽。
  • 挽き目をコントロールできれば、どんな豆でも水出しコーヒーを作ることができる。
  • 推奨レシピでは濃いめの水出しコーヒーができるので、コンクとしてミルクで割ったり、アレンジもしやすく、保存も楽。
  • 滴下スピードの調節により、抽出レシピの幅が広がり、かなり遊べる。

Wiswell Water Dripper使用時の注意点

抽出時、コーヒーバスケットの下部にペーパーフィルターをセットし、その上にコーヒー粉を入れ、少量の水で湿らせる工程があります。その際、粉の下のフィルターがズレないよう注意が必要です。(ズレてしまうと、コーヒーの液体の中に粉が混入してしまい、口当たりが悪くなってしまいます。)

丸型フィルターは、専用のものなので、買い忘れに注意しましょう。

また、滴下のスピードを調節するシャフトの操作がかなりシビアです。ほんの少しだけシャフトを回して、ポタポタとゆっくり垂れるくらいに調節すると良いですね。

滴下スピードは、ほんの少しの差で抽出時間が変化し、結果、出来上がりのコーヒーの濃度も大きく変わってきます。濃くなってしまう分には、飲む時の希釈割合で調整できるので、そこまで気にする必要なないかと思います。

反対に滴下スピードを早くし過ぎると、物足りないコーヒーになってしまったり、場合によっては水が溢れてしまうので、注意しましょう。

それと、他の市販の水出しサーバーと比べると、、、やや割高感は否めないかもしれません。

まとめ

Wiswell Water Dripperの実機検証、なかなか良い結果になりましたね!

濃く抽出して、割って飲む。というレシピは結構新鮮で、これからの夏本番に向けてアイスコーヒーを大量に仕込んでグビグビやりたい!という方には特にオススメです。

いろいろな滴下スピードの調節が出来るので、上級者の方にとっては、好みの味に近づけるための試行錯誤も楽しめると思います。

初心者の方でも、おうち手軽に美味しい水出しコーヒーが作れるので、ぜひ試してみてください!

次回検証では、製品の特徴を活かし、アイスコーヒーベース作りにチャレンジしていきます。お楽しみに。


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