2019.08.15カッピング

フルーティーで美味しいコーヒーとは|スペシャルティコーヒーのフレーバーを知る

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スペシャルティコーヒーを取り扱うお店では、必ず表記されているカップコメント。以前、酸味と甘さについては、検証記事にて深掘りをしましたが、今回は複合要素、『フルーティーなコーヒーってどんなコーヒー?』というテーマで、ROAST WORKS で焙煎を務めるロースター・萩原に聞いてみました。

フルーティーなコーヒーとは

目次

  • フルーティーなコーヒーとはフルーツに似ている風味があるコーヒー
  • フルーティーの中でもカテゴリーが別れている
  • 複合要素が生み出すフルーティーなコーヒー

フルーティーなコーヒーとはフルーツに似ている風味があるコーヒー

THE COFFEESHOP など、スペシャルティコーヒーを販売しているお店では、こんなコメントを見たことがあるかと思います。

『赤りんごやグレープ、チョコレートの風味。キャラメルのような甘さ。クリーミィな質感で後味が長く続きます。』

これは、カップコメントと言って、ロースター(焙煎)またはバリスタが、コーヒーの味を表現したコメントです。

では、今回の深掘りテーマである『フルーティーなコーヒー』とはどんなコーヒーなのか。それは、読んでそのまま、『フルーツのような印象を持つコーヒー』のことを言います。

フレーバーホイールscaa

これはSCAA(アメリカスペシャルティコーヒー協会)が定めている『フレーバーホイール』というもので、スペシャルティコーヒーの味やフレーバーは、この中で使われている単語を用いて表現されます。

例えばどんなものがあるかというと、アップル、シトラス、カシス、ブラックベリー。それからブラウンシュガー、キャラメル、ハニーなど。要するに、身近な食べ物や植物に置き換えて、コーヒーを表現しましょうというのが、フレーバーホイールの考え方です。

なぜこれを使うのかというと、理由は大きく2つ。1つは、みんながみんな思い思いの表現をしてしまうと、どんな味なのか伝わりにくいということ。そしてもう1つは、コーヒーの評価をする場合、共通言語を用いないと正当な評価が難しくなるためです。

SCAAのフレーバーホイール以外にも、共通言語として用いられるものはあって、例えば『SENSORY LEXICON』などがありますが、大まかには似通っています。

フルーティーの中でもカテゴリーが別れている

SCAAのフレーバーホイールでいうと、フルーティーというカテゴリーがあって、その中でさらにジャンルが分けられていることがお分りいただけます。

フレーバーscaa

フルーティーという大カテゴリーの中に、ベリー、ドライフルーツ、シトラスなどの中カテゴリーがあります。さらにシトラスの中には、グレープフルーツ、オレンジなど、単体の単語が並んでいるのが分りますよね。

なので、『フルーティーなコーヒー』というのは、ベリー系なのか、ドライフルーツ系なのか、シトラス系なのか。シトラス系の中のレモン感が強いのか、オレンジ感が強いのか。などと、細分化することができます。

COE(カップオブエクセレンス)などで高い点数を獲得するスペシャルティコーヒーほど、フレーバーがハッキリしており、単語(フレーバーホイールの外側)での表現が可能になる傾向があります。

例えば、2018年にCOEで4位に入賞したルワンダのNyagatare(ニャガタレ)という豆のカップコメントは、下記のように表現しています。

『フローラルで、ジャスミンやアプリコット、みかん、蜂蜜などの複雑なフレーバー。スムースな質感で、上白糖のような甘さがあります。』

ジャスミン、アプリコット、みかん、蜂蜜、上白糖。フレーバーホイールのもっとも外側の単語が複数使われています。複数の単語が混在しながらも、それぞれハッキリ単語で表現できるほどの存在感があり、お互いに引き立て合っていることで、高い点数がつけられているわけです。

複合要素が生み出すフルーティーなコーヒー

上述の通り、フルーティーで美味しいコーヒーとは、単語で表現が可能な強いフレーバーを複数持っており、それがお互い邪魔することなく引き立て合っているコーヒーということになりますね。

フルーティーで美味しいコーヒー

また、スペシャルティコーヒーには、フレーバー以外にも酸味や甘さの指標もあります。そう言った意味でも、一言で『フルーティーなコーヒー』とはどんなもの?というのを表すのは難しいことです。

フレーバーで感じるフルーツ感。酸味で感じるフルーツ感。甘さで感じるフルーツ感。こうして文字で見ているだけでも、なんとなく違いを感じることができますよね。

フレーバーはアプリコットで、酸味はレモン。そして甘さはドライプルーン。例えばですが、こんなコーヒーもあるわけです。

さらに、同じ銘柄のコーヒーでも、飲むときの温度によって感じるフルーツ感は異なります。一般的に、温度が高い時はフレーバーを強く感じやすい傾向がありますが、個人的な感覚としては、特にアップル系が感じやすいように思います。反対に冷めてくると、目立ってくるのはベリー系です。

さらにさらに、豆の挽き目でも感じるフルーツ感は変化します。これも主観での話になりますが、挽き目によって(イコール淹れ方によって)、渋みが出たり出なかったりするので、シトラス系のフルーツ感を持つコーヒーが、グレープフルーツ感強めで抽出されるか、レモン感強めで抽出されるか、そういった変化感はありますね。

いずれにしても、フルーティーで美味しいコーヒーというのは、複合的な要素が混ざり合って出来上がるということです。

まとめ

というわけで、今回はスペシャルティコーヒーのフルーツ感、フルーティーなコーヒーとはどんなものなのか?について、ロースター萩原よりお届けいたしました。

複数のフレーバーだけでなく、酸味や甘さ、飲むときの温度、豆の挽き目と、様々な要素が織りなすことで、美味しくフルーティーなコーヒーが出来上がるんですね!

次回は、続編ということで、フルーティーな個性を持つコーヒーをブレンドすると、それぞれの個性はどのように変化するのか、やってみたいと思います。

→ 続編はこちら

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