スペシャルティコーヒーサブスク〈Beans Delivery Service〉2024年3月27日発送のコーヒー定期便は、エルサルバドルとグアテマラ!BDS MAGAZINE vol.248

2024.03.27


多種多様なコーヒーの違いとその個性、そしてなによりそのコーヒーの美味しさに夢中になれる、そんなコーヒー体験を毎月お届けする、コーヒー豆の定期便”Beans Delivery Service“(BDS)。

3月27日発送の2種類のコーヒーについてお知らせいたします!

スペシャルティコーヒーサブスク〈Beans Delivery Service〉2024年3月27日発送のコーヒー定期便は、エルサルバドルとグアテマラ!BDS MAGAZINE vol.248

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スペシャルティコーヒーサブスク〈Beans Delivery Service〉2024年3月27日発送のコーヒー定期便は、エルサルバドルとグアテマラ!BDS MAGAZINE vol.248

ごあいさつ

こんにちは!
THE COFFEESHOP ロースター 萩原です。

春分の日も過ぎ、東京は桜の開花も近づいているようですが、まだまだ寒い日が続いていますね。
そろそろ春服を着たい気持ちですが、ダウンをしまうのはもう少し先になりそうです。

それでもちらほらとあるポカポカ温かい日には、アイスコーヒーのご注文も増えてきました。
今年のアイスコーヒーMIXの準備も始めなくては。
どんな仕上がりになるか、楽しみにしていてくださいね!

それでは、BDS MAGAZINE〈3月27日号〉スタートです!

3月27日発送のコーヒー① El Salvador / El Sauce Pacamara Natural(エルサルバドル/エル・ソース・パカマラ・ナチュラル)

今回ご紹介のこのコーヒーは、2023年3月にロースター萩原が訪れたエルサルバドルにて、現地でセレクトしてきたロットのひとつです。
現地でのカッピングセッションではたくさんのパカマラ種のロットが並んでいましたが、なかでもこのエル・ソース農園のロットは、パカマラらしいジューシーさとクリーンカップな仕上がりを感じるものでした。
日本にやってきたものを焙煎してカップをとると、ちょうど一年前にエルサルバドルでカッピングしたときのことがありありと思い出されます。

El Salvador / El Sauce Pacamara Natural(エルサルバドル/エル・ソース・パカマラ・ナチュラル)

産地でのカッピングセッションのあと、一緒にエルサルバドルを旅した他のロースターたちと「どれが良かった?」と話をするなかで、何人もがこのロットを高く評価していました。
大粒のパカマラを天日乾燥させるナチュラルプロセスでは、クリーンカップに仕上げるには卓越した技術と細やかな管理、そして恵まれた天候が必要不可欠。
それらの条件が揃ってはじめて生まれるこうしたコーヒーと出会えるのは、ロースターとして実に幸運なことです。

El Salvador / El Sauce Pacamara Natural(エルサルバドル/エル・ソース・パカマラ・ナチュラル)

今回はそのクリーンカップさと、パカマラらしいジューシーな果実味、リッチな質感を活かすことを意識して焙煎しました。
フレーバーは紫色系の甘いフルーティさがあり、後味にかけてカカオやチョコレート系の甘さが長く続きます。
また、ふくよかさを感じるボディは舌によく馴染むようで、ラウンドな質感を感じます。
そのどれもが、まさしく高品質なエルサルバドルのパカマラ種・ナチュラルプロセスのテロワールとして、満足感のある一杯に仕上がっていると思います。

El Salvador / El Sauce Pacamara Natural(エルサルバドル/エル・ソース・パカマラ・ナチュラル)

今回のコーヒーを届けてくれたエクスポーター・Cafe Norは、1800年代・4世代前から続く、伝統ある会社です。
エルサルバドル北部に位置するサンタアナ・チャラテナンゴの小規模生産者たちのチェリーを集め、サンタアナ近郊にあるドライミルで精製を行っています。
代表のアレハンドロ氏は地域のリーダー的存在で、小さな農園を運営する100以上の生産者たちとともに、高品質なコーヒー生産に取り組んでいます。

El Salvador / El Sauce Pacamara Natural(エルサルバドル/エル・ソース・パカマラ・ナチュラル)

エルサルバドルでの滞在は、すべてアレハンドロがアテンドしてくれたのですが、数日でも一緒に過ごせば誰しも彼のことを好きになるような、理知的でお茶目な紳士でした。
Cafe Norの取り組みについてたくさんの話を聞かせてくれたのですが、その全てに一貫して感じたのは、彼らのコーヒービジネスをいかに持続的に続けていくか、という観点でした。
それは、コーヒーの高い品質を維持するということは当然として、環境の保護や、生産者の収入の安定など、多角的な視点から考えられていました。
エルサルバドルという国は決して裕福ではなく、情勢も安定しているとは言い難い状況にあります。
その中でも、コーヒーという仕事に誇りと責任をもって、未来のこどもたちの代まで続けていこうとするアレハンドロたち生産者の姿は、いち消費国のロースターとして感動を覚えるものでした。

今回のファームビジットについては、MAGAZINEにてより詳しくご紹介しております。よろしければぜひご覧ください!
https://www.thecoffeeshop.jp/news/guatemala6/

【生産者】ウィリアム・レムス(Wiliam Lemus)
【農園】エル・ソース(El Sauce)
【地域】チャラテナンゴ、ラ・パルマ(La Palma, Charatenango)
【標高】1,600m
【品種】パカマラ(Pacamara)
【グレード】AAA
【生産処理】ナチュラル(Natural)

3月27日発送のコーヒー② Guatemala/Teodoro Engelhardt(グアテマラ/テオドロ・エンゲルハート)

今回ご紹介するコーヒーは、テオドロ・エンゲルハート氏が手掛けるグアテマラのマイクロロットです。

この豆を届けてくれたのは、中南米から選りすぐりのマイクロロットを買い付けているインポーターのShuHaRi。
彼らのラインナップは綺麗で透明感のあるカッププロファイルが特徴ですが、今回のコーヒーはまさしくその個性をはっきりと感じ取れる仕上がりです。

温度が高いときにはオレンジやレッドアップルのようなジューシーな果実味、次第にブラウンシュガーやキャラメルのような甘さを感じます。
口当たりはさらりとしていて、するすると身体のなかに入っていくような印象。
爽やかで甘い余韻のなかには、こうした品質の高いコーヒーに時折感じる「旨味」のようなものを見つけることもできます。
冷めるにつれてナッツのような甘さとフレーバーも現れ、グアテマラらしい落ち着きと果実味があります。
決して派手ではないけれど、滋味深く染み渡るような飲み口で、THE COFFEESHOPの考える「毎日飲みたくなるコーヒー」を見事に体現してくれているような仕上がりになっていると思います。

Guatemala/Teodoro Engelhardt(グアテマラ/テオドロ・エンゲルハート)

テオドロ氏が運営するラ・ベジャ農園は、1960年に創立しました。
1999年、テオドロ氏は父親の家業であるコーヒーの栽培を共にするようになり、それから13年間父親と一緒に働きました。
父親の死後、氏は4代目のコーヒー生産者として、家族の伝統を継承することを決意。
彼の情熱と知識により、COEに何度も入賞する高品質なコーヒー産地として有名になりました。
彼は世代を超えて受け継がれた知識をもとに、シエラ・デ・ラス・ミナスの中心部でコーヒー栽培を続けています。

Guatemala/Teodoro Engelhardt(グアテマラ/テオドロ・エンゲルハート)

ラ・ベジャ農園では、コーヒーチェリーは熟度がピークの時に細心の注意を払って手摘みされます。
収穫されたチェリーは冷水を利用して発酵を遅らせ、糖分を自然な状態に保つことによって、長時間にわたる予発酵を経ます。
それにより、独特の甘い風味が増幅すると言います。

Guatemala/Teodoro Engelhardt(グアテマラ/テオドロ・エンゲルハート)

その後の精製は熟練したテオドロ氏の技術によって、グアテマラの伝統的手法で進められます。
パルパーで果肉を除去した後、チェリーを発酵プールに移し、発酵工程に移ります。
その後、豆を洗浄してすべての粘液を取り除き、乾燥工程の準備をします。

Guatemala/Teodoro Engelhardt(グアテマラ/テオドロ・エンゲルハート)

乾燥工程では、にわか雨や突然の雷雨が多いというシエラ・デ・ラス・ミナスの特殊な気象条件に合わせて、複数の乾燥技術を組み合わせて使用しています。
最初のステップでは、予期せぬ雨からコーヒー豆を守るため、温室のような構造のパティオに豆を広げます。
乾燥プロセスを最適化し、コーヒーの保存期間を確保するために、テオドロ氏は低温での静的乾燥機も採用しています。
細心の注意を払ったアプローチにより、各カップに自然な甘みと独特の風味プロファイルをもつ、特別なコーヒーが生み出されているのです。

【生産者】テオドロ・エンゲルハート(Teodoro Engelhardt)
【農園】ラ・べジャ(La Bella)
【地域】シエラ・デ・ラス・ミナス(Sierra de Las Minas)
【標高】1,450~1,650m
【品種】カトゥーラ(Caturra)
【生産処理】フリーウォッシュド(Fully Washed)

期待と心配のエチオピアのオファーシーズン

「一番好きなコーヒー生産国はどこですか?」と聞かれたときに、スペシャルティコーヒー愛好家のあいだでおそらく最も人気があるだろう回答は、エチオピアだと思います。
ナチュラルのベリーのような酸味と滑らかな口当たり、ウォッシュドのフローラルなフレーバーと透明感は、他の生産国では代えが効かない、特別なテロワールですよね。
コーヒーといえば苦い飲み物、という入り口から、スペシャルティコーヒーの世界を知るきっかけになったのがエチオピアだった、という方も少なくないのではないでしょうか。

エチオピアでは、だいたい10、11月くらいからチェリーの収穫が始まり、並行して生産処理が行われていき、例年3月ごろになると日本にオファーサンプルが到着し始めます。
オファーサンプルとは、実際の製品に先行して少量だけ送られてくるサンプルのこと。
僕らのようなロースターは、このオファーサンプルをカッピングして品質を見定め、買い付けるロットを選んでいきます。

期待と心配のエチオピアのオファーシーズン

とても人気の高いエチオピアのコーヒーを輸入している会社は多く、僕もこの1週間余りで3回のカッピングセッションに参加してきました。
カップしたサンプルは40検体以上。
もちろん正直「うーん?」というものから、「これは即決!」というものまで色々ありましたが、「THE COFFEESHOPでぜひ取り扱いたい!」というコーヒーをセレクトしてきました。
この定期便でも皆様にお届けするのを、僕も今から楽しみにしています。

期待と心配のエチオピアのオファーシーズン

しかし、実は今年のエチオピアには心配ごとが多くあるんです。
エチオピアを取り巻く複雑な状況により、ちゃんとコーヒー生豆が日本に届くのかが、不安視されているためです。

そもそもエチオピアという国は、政治的・経済的にとても不安定な歴史を歩んできました。
政権は軍事圧力によって移り変わり、たびたび食糧難によって多くの人が亡くなることも。
他民族国家であるが故、現在でも内政をめぐった小競り合いが続いている実情があります。

その政治的不安定さを象徴するように、昨年12月には国債の利払いが実施できなくなるデフォルト(債務不履行)に陥りました。
簡単にいうと国の借金がパンクしてしまったような形です。
https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/12/5a369bf0ce0f2d98.html

このことは当然国の主要産業であるコーヒーにも影響を与えます。
大きいところだと、コーヒーの精製を行うウォッシングステーションが稼働できなくなり、せっかく収穫されたチェリーが余ってしまう状況も起きているそうです。
そうすると農家は自分で精製を行うしかなく、庭先で天日乾燥させたナチュラルプロセスのパーチメントを売りにいきます。
当然品質面では安定しないので、クオリティの高いロットが貴重になってくるわけですね。
今年のオファーにはウォッシュドプロセスのロットがかなり少なかったのですが、こうした状況も関係しているかもしれません。

また、慢性的なコンテナ不足と、海運状況の悪化も懸念されます。
特にエチオピア海運の要所である紅海の治安悪化は深刻で、頻発する海賊行為により、輸送船の減便・欠航も相次いでいるとか。
https://www3.nhk.or.jp/news/special/international_news_navi/articles/feature/2024/02/02/37458.html

船が動かないと輸入はどうにもならなず、時間とコストのかかる別航路を使うか、同じくコストの高い空輸を使う必要がでてきます。

このように、情勢が不安視されるエチオピア。
他に代えが効かないコーヒーの味わいがあるだけに、そういう意味でも世界中から注目を集めてしまっています。
今回買い付けを決めたロットが無事届くことを祈りつつ、また新しいニュースがありましたらお伝えさせていただきますね。

それでは良いコーヒーライフを!

次回発送予定

BEANS DELIVERY SERVICE 次回発送→ 4月10日(水)予定

毎月ポストにコーヒー豆をお届け!THE COFFEESHOPのスペシャルティコーヒーのサブスク(定期便)。世界各国の高品質の美味しいスペシャルティコーヒーをお届けします。
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