2024年1月10日発送のコーヒー定期便は、エチオピアとエルサルバドルをお届け!BDS MAGAZINE vol.243〈スペシャルティコーヒーサブスク Beans Delivery Service〉

2024.01.10


多種多様なコーヒーの違いとその個性、そしてなによりそのコーヒーの美味しさに夢中になれる、そんなコーヒー体験を毎月お届けする、コーヒー豆の定期便”Beans Delivery Service“(BDS)。

1月10日発送の2種類のコーヒーについてお知らせいたします!

2024年1月10日発送のコーヒー定期便は、エチオピアとエルサルバドルをお届け!BDS MAGAZINE vol.243〈スペシャルティコーヒーサブスク Beans Delivery Service〉


ごあいさつ

こんにちは!
THE COFFEESHOP ロースター 萩原です。

明けましておめでとうございます!2024年最初のBDSお届けです。
1年の始まりには、今年はどんなコーヒーに出会えるだろうとワクワクした気持ちになります。
早速1月中には新しいブラジルのコーヒーが入荷してくる見込み。
THE COFFEESHOPラインナップの軸となる大切なオリジンですので、期待して待ちたいと思います!

それでは、BDS MAGAZINE〈1月10日号〉スタートです!

1月10日発送のコーヒー①Ethiopia/Sakicha Washed(エチオピア/サキチャ・ウォッシュド)

〈ナルドス・コーヒー〉の歴史は1960年代にさかのぼり、エクスポーター・ビニヤムの曽祖父がグジでコーヒー生産を始めました。
その後、彼の祖父はそこにディムツ・コーヒーウォッシングステーション(CWS)を建てました。
この地域で初めての個人経営のウォッシングステーションでした。

Ethiopia/Sakicha Washed(エチオピア/サキチャ・ウォッシュド)

その後、1998年にビニヤムの父がコーヒーの輸出会社を設立しました。
家族は3世代にわたってこの大事業を成功させ、エチオピアのコーヒーの歴史に消えない痕跡を残しました。
〈ナルドス・コーヒー〉のコーヒーをカッピングすると、その美しい一貫性に気づきます。

ビニヤム氏との対談を通じて、品質の秘密を知ることができました。
「高度2,000メートル以上にCWSを建設し、時間通りにコーヒーを発酵および乾燥させ、収穫されたコーヒーを倉庫に移して乾燥しすぎないように冷却するなど、小さなことが重要です。このような小さな努力が、コーヒーの品質に大きな違いをもたらします。コーヒーの品質向上に近道はありません。製造から加工、焙煎、抽出まで、チェーンのあらゆる段階で小さな努力が欠かせません。そして、コーヒーのプロにとって、日々の仕事はこの事実を日々思い出させてくれます。」

Ethiopia/Sakicha Washed(エチオピア/サキチャ・ウォッシュド)

収穫されたチェリーは午後3時から8時まで農家から集められます。
集積と同時にチェリーの品質をチェックし、午後9時から10時にチェリーのパルピングが始まります。
チェリーは密度を計測できる機械によってGr1、Gr2、Gr3/UGを区別。
その後、24~36時間、発酵タンクに送られます。

浸漬ののち、残った粘液を取り除くために再び洗浄され、午前中にベッドへと運ばれ乾燥工程を開始します。
午後12時から3時頃は、直射日光が当たらないようにカバーがかけられ、豆への影響を防いでいます。
1日に4回かき混ぜながらバランスよく乾燥させ、水分が11.5%になったら倉庫に移します。

このステーション周辺の主な品種は74112と74110です。
これらはエチオピアのコーヒー研究所が選別した土着の品種で、優れたカップクオリティを持っています。

Ethiopia/Sakicha Washed(エチオピア/サキチャ・ウォッシュド)

今回のウォッシュドプロセスは、紅茶のよう飲み口と、力強さも感じる甘さが特徴的。
特に蜂蜜を感じるような後味の印象があり、軽やかな飲み口ながら満足感を覚えます。
また、ラフランスやシトラス、黄桃、トロピカルフルーツのような複雑なフレーバーもあり、とてもレベルの高い仕上がりにまとまっているコーヒーだと思います。

【生産者】地元の小規模農家
【エクスポーター】ナルドス・コーヒー(Nardos Coffee)
【精製所】サキチャ(Sakicha)
【地域】オロミア州グジ(Guji, Oromia)
【標高】1,950~2,150m
【品種】Heirloom
【生産処理】ウォッシュド(Washed)

1月10日発送のコーヒー②El Salvador/San Jose Orange Bourbon(エルサルバドル / サン・ホセ・オレンジブルボン)

今回ご紹介するサン・ホセ農園のオーナー、ファン・カルロス・グレッグ氏は、彼の祖父から農園を継承しました。
それは単に農園の所有権というだけではなく、品質に対する誇り高い責任感と情熱という、偉大な遺産を受け継いだということです。

El Salvador/San Jose Orange Bourbon(エルサルバドル / サン・ホセ・オレンジブルボン)

3.5ヘクタールの農地には、エルサルバドルで伝統的に栽培されるブルボン種が植えられています。
コンパクトな規模故に、サン・ホセ農園は年間を通じて庭園管理の様な手入れがなされ、雨季に木の手入れが、乾季に収穫が行われます。
品質管理はCafeCate社のRodrigo Giammatti農業技師によって率いられた経験豊かな栽培チームによって素晴らしい手入れがなされています。

また、オーナーのカルロス氏は自身も農学者であり、高い品質と生産性に確固たる自信を持っていると語ります。
彼はこうした成功は作業労働者の協力があってこそ実現しうるものだとして、年次休暇や高水準の賃金、健康保険等を提供しています。

El Salvador/San Jose Orange Bourbon(エルサルバドル / サン・ホセ・オレンジブルボン)

今回ご紹介するのは、そんなサン・ホセ農園から届いたオレンジブルボンという品種指定のロット。
通常のブルボン種は赤く実が熟すのに対して、オレンジブルボン種はその名の通りオレンジ色になります。
カップの特徴は、柑橘系やリンゴ酸を思わせる明るさのあるフレーバーで、フローラルな香りも合わせもっています。
また、質感に爽やかな軽さがあり、繊細なボディ感も今回の特徴のひとつ。
しっかりと甘さとフレーバーは感じられるのでライトボディでも物足りなさは感じず、むしろ爽やかな長所として捉えられると思います。
フードとペアリングすると負けてしまうことが多いかもしれませんが、食後などリフレッシュしたい場面にはもってこいなコーヒーに仕上がっていると思います。

【生産者】ファン・カルロス・グレッグ・メサ(Juan Carlos Gregg Mesa)
【農園】サン・ホセ農園(Finca San Jose)
【地域】アパネカ(Apaneca)
【標高】1,400m
【品種】オレンジブルボン(Orange Bourbon)
【生産処理】フリーウォッシュド、ハニー(Fully Washed, Honey)

〈Coffee Character Wheel〉誕生!

産地や生産処理などの違いによって生まれる多種多様な個性を楽しむスペシャルティコーヒーの世界。
その味わいは、よく他のフルーツや食べ物、飲み物に例えるようにして説明されることが多いですよね。
実際THE COFFEESHOPでもそのようにしてコーヒーの味わいをお伝えしていますよね。

この味わいの例えでよく参考にされているのが、SCAが作成した〈The Coffee Taster’s Flavor Wheel〉という図です。
スペシャルティコーヒーのお店に行くと壁にかかっていたりするので、見かけたことがある方も多いかもしれませんね。

https://sca.coffee/research/coffee-tasters-flavor-wheel?page=resources&d=scaa-flavor-wheel

 

先日、このフレーバーホイールに似て非なる図として、〈Coffee Character Wheel〉というものが発表されました。
オーストラリアの農業機関によって開発されたこの図は、特にコーヒーの酸味と質感、後味に特化した表現が記載された、新しいデザインのホイールになっています。

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/joss.12886

例えば『ACIDITY(酸味)』の項目は、大きく『COFFEE ACID』と『INTENSITY』に分けられています。
『COFFEE ACID』とは酸味の質、どういった印象の酸なのかを指します。『CITRIC(柑橘系)』や『MALIC(リンゴ酸)』といったポジティブな表現に加え、苦味を感じる『QUINIC(キナ酸)』などネガティブな表現も併記されています。

また、『MOUTHFEEL(質感)』の項目も大きく2つに分けられています。
『TEXURE』は口当たりの滑らかさにあたる項目。さらっとしているのか、とろみがあるのか、ラフに感じるのか、ベタつくように感じるのか、を表現します。
もうひとつの項目、『BODY』は液体の量感・粘性にあたる項目。ワインでもよく耳にする言葉ですが、ライト・フルボディといった言い方をしたりしますね。

これらの酸味・質感・後味に関する表現の項目について、それぞれのワード自体は新しいものではなく、以前からカッピング評価の場面では共通用語として使われてきた言葉です。
今回の『Coffee Character Wheel』ではそれを見やすい図表に落とし込み、わかりやすくまとめられているところが素晴らしい思います。
以前から使われている『The Coffee Taster’s Flavor Wheel』はフレーバーに特化した図なので、今回の『Coffee Character Wheel』と並べて使うことで、コーヒーの味わいをより細かく分析的に捉えることができそうです。

とはいえ、酸味や質感、後味の質を、実際に細かく見ていくのはなかなか難しいこと。
コーヒーのプロが毎日カップをとって、カリブレーションを重ねていく中で身につけられるものだったりします。
普通に日々コーヒーを楽しむ分にはなかなか理解しづらいことかもしれませんが、プロはこういう解像度でコーヒーを見ているのか、ということを知ると、コーヒーにより深く興味をもっていただくきっかけになるかもしれませんね。

それでは良いコーヒーライフを!

次回発送予定

BEANS DELIVERY SERVICE 次回発送→ 1月24日(水)予定

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