2023年12月13日発送のコーヒー定期便は、インドとタンザニアをお届け！BDS MAGAZINE vol.241

こんにちは！

THE COFFEESHOP ロースター 萩原です。

今年は暖冬になる、とのことですが、東京はだんだんと冬の気配が色濃くなってきました。

気温が下がったのもそうですが、日々焙煎していると気になるのは空気の乾燥。今週も焙煎日の朝の湿度が20%を切り、かなり焙煎に影響がでてきています。

そうはいっても、いつもと変わらずに仕上げるのがロースターのお仕事。

「いつも美味しい」と言っていただけるように、今日も微調整しながら豆と向き合って行きます！

それでは、BDS MAGAZINE〈12月13日号〉スタートです！

インドでは、コーヒーは1993年まで政府の専売品として、生産者はチェリーまたはパーチメントの状態で政府にコーヒーを納品していました。

歴史的には古くからコーヒー生産は行われてきましたが、有名な名産品であるお茶の栽培に比べるとまだまだ知名度は低く、特にスペシャルティコーヒーと呼べるものは量も種類もそれほど多くは出回っていません。

Zoya Estateがあるのはインド南西部カルナカタ州のチクマガルルというエリア。

1600年代、インドではじめてコーヒー栽培が行われた場所でもあります。

そうした歴史的背景もあり、インド国内でも2番目に生産量の多いエリアで、約15,000ものコーヒー生産者がいると言われています。

このZoya Estateという名前、覚えていらっしゃる方も多いかもしれません。

実は2023年2月の定期便でもご紹介している農園で、今回のロットは入港したばかりのニュークロップになります。

23年2月に買い付けたときは、THE COFFEESHOPとしては初めて購入させていただいた農園でしたが、ユニークなフレーバーとふくよかな甘さから皆様にもとてもご好評いただき、2年続けての買付となりました。

今回のロットは〈Sl 5B〉と〈Chandragiri〉、2種類の品種の混合ロットになります。

どちらもインドコーヒーボード（インド国内のコーヒー生産を促進する目的で設立された公的機関）が開発したインド固有の品種。

他のアジアや中米諸国でもそうですが、その国固有の品種を栽培することは、土地の個性に合わせた生産がしやすく、独自のテロワールを形成するのに手助けとなります。

温度が高いときにはローストアーモンドや焦がしキャラメルのような、香ばしい甘さが印象的。

同時に、クローブやシナモンのような、ある意味インドらしいスパイシーさも感じることができます。

温度が下がるにつれて、マンゴーやプルーンのジャムのような果実の甘さがグッと引き立ち、ボディも増してくるように感じます。

スペシャルティの評価の仕方の中で、温度が下がるにつれて印象が良くなることを〈Improve / インプルーブ〉という言い方をしますが、まさしくImproveなカップでした。

精製方法をみるとナチュラルとありましたが、実際には密閉したバッグの中で72時間の発酵工程も加えているそう。

なるほど、ワイニーで甘い発酵感は、この擬似的な嫌気性発酵によるものなのでしょう。

2023年2月のロットよりもより甘さのボリューム、ワイニーなフレーバーが増しているのは、精製方法の工夫によるところもあるかもしれません。

いまや貴重となったインド産スペシャルティ。どこかエキゾチックな色気を感じるような、ユニークなコーヒーです。どうぞお楽しみください！

東アフリカに位置するタンザニアは、スペシャルティコーヒーの生産で著名なケニアや、近年知名度と上げているルワンダ、ブルンジ、ウガンダと国境を接する国です。

そのコーヒー生産の歴史は古く、タンザニア北部では1920年代ごろからドイツ系の移民によってコーヒー農園が営まれていたそうです。

しかし、現在でもタンザニア国内で生産されるコーヒーのほとんどは、コモディティコーヒーが占めています。

2000年代以降、スペシャルティコーヒーという概念を知った一部の生産者の間でのみ取り組まれているため、あまり目にすることは多くないのが実情です。

そのため、タンザニアのコーヒーというと、どこか単調で特徴のないイメージが強い方も多いかもしれません。

実際、僕自身もタンザニア・スペシャルティのカップをとった経験はあまりありませんでした。

今回お届けのタンザニア／テンボ・テンボ農園のケント種ハニープロセスは、去年にもご紹介したオリジンです。

タンザニアに対してスペシャルティコーヒーのイメージをあまり持っていなかった僕にとって、驚きを与えてくれた思い出深いコーヒーです。

今年のロットは、昨年に比べて酸味の鮮やかさこそありませんが、クリーミィ・ミルキーな質感が特に印象的。

口の中にまろやかに広がるような印象があり、ブラウンシュガーのような甘さと合わせてとても心地よい飲み口です。

面白いのは、質感としてはとろっとしたイメージがあるにも関わらず、量感（液体の重さ）としてはライトなボディだということ。

さらっとしているのに物足りなさを感じない、絶妙な口当たりに感じます。

また、フレーバーにはナッツのような香ばしさもありますが、質感のとろみと合わさることで、オイル分の豊富なマカダミアナッツのように感じました。

冷めるにつれて例年のようなシトラス、洋梨のような果実味も現れ、奥行きも感じる満足感のある中浅煎りに仕上がっています。

毎年同じ農園のコーヒーを購入すると、生産年ごとに共通する部分、変わっていく部分がよくわかります。

それもスペシャルティコーヒーならではの楽しみ方ですね。

2023年のタンザニア／テンボテンボの出来栄えを、どうぞお楽しみください！

早いもので2023年も残りわずか。

毎年恒例となりました新年のコーヒー福袋『HAPPY BAG』を、2024年もご用意させていただくことになりました！

現在絶賛予約受付中のHAPPY BAGについて、その内容をご紹介したいと思います。

新しい年のコーヒー初めに、ぜひTHE COFFEESHOPのスペシャルティコーヒーをご検討くださいませ！

今年のHAPPY BAGは選べる4種類。

どれもTHE COFFEESHOPのセレクトしたスペシャルティコーヒーがたっぷり楽しめる内容となっております。

HAPPY BAG 2024 / 01 STANDARD

コーヒー豆500gと、コーヒー１杯無料チケット、コーヒー豆保存バッグ、ステッカー、オリジナルエコバッグがセットになった福袋です。

COE入賞ロットのプレミアムクロップ１種、華やかな1月限定Mix、その他３種のシングルオリジンが入ったバラエティ豊かな内容になっています！

HAPPY BAG 2024 / 02 PREMIUM

世界最高峰プレミアムクロップ3種を含むコーヒー豆500gと、コーヒー２杯無料チケット、コーヒー豆保存バッグ、ステッカー、オリジナルエコバッグがセットになった福袋です。

世界中で垂涎モノのプレミアムクロップが、贅沢に100g ×３種入った新年にふさわしいスペシャルなセットになっています！

HAPPY BAG 2024 / 03 DRIPBAG Variety Pack 25

プレミアムクロップ入りドリップバッグの詰め合わせと、コーヒー１杯無料チケット、コーヒー豆保存バッグ、ステッカーがセットになった福袋です！

HAPPY BAG 2024 / 04 DRIPBAG Variety Pack 50

豪華プレミムクロップ３種入りドリップバッグの詰め合わせと、コーヒー２杯無料チケット、コーヒー豆保存バッグ、ステッカーがセットになった福袋です！

なんと言っても今年のHAPPY BAGの目玉は、COE入賞ロットを含むプレミアムクロップ3種！

ゲイシャ種独特のジャスミンフレーバーが全面に味わえるコロンビア・ゲイシャ。

いまや世界中で争奪戦になっている、エチオピアを代表するプロデューサー、ニグセ・ゲメダ氏のニュークロップ。

2022年のインドネシアCOEで入賞ロットのうち4割を独占する農園の、鮮やかなウォッシュドプロセス。

どれも是非味わっていただきたいコーヒーばかりです。

それぞれ少量のみ、単独でも発売予定ですが、一番お得に楽しめるのは間違いなくHAPPY BAGです。

ご注文が殺到してしまった場合には売り切れの可能性もございますので、気になる方はお早めの予約をおすすめいたします。

HAPPY BAGは完全予約制でのご用意です。

予約受付期間：〜2023年12月21日(木)23:59まで

オンラインショップの発送：2024年1月1日(月)〜7日(日)の間にお届け

店頭お渡し：2024年1月4日(木)〜7日(日)の間にお渡し

思えば夏が終わったころから温めてきた今回のHAPPY BAG。

美味しいスペシャルティコーヒーで、明るい新年のスタートダッシュを切りましょう！

それでは良いコーヒーライフを！

BEANS DELIVERY SERVICE 次回発送→　12月27日(水)予定

毎月ポストにコーヒー豆をお届け！THE COFFEESHOPのスペシャルティコーヒーのサブスク（定期便）。世界各国の高品質の美味しいスペシャルティコーヒーをお届けします。

THE COFFEESHOPが直接買い付けた日本初上陸のコーヒー豆など、よりマニアックな内容を楽しむことができますよ♪