2023年11月22日発送のコーヒー定期便は、グアテマラとブラジルをお届け!BDS MAGAZINE vol.240

2023.11.22


多種多様なコーヒーの違いとその個性、そしてなによりそのコーヒーの美味しさに夢中になれる、そんなコーヒー体験を毎月お届けする、コーヒー豆の定期便”Beans Delivery Service“(BDS)。

11月22日発送の2種類のコーヒーについてお知らせいたします!

2023年11月22日発送のコーヒー定期便は、グアテマラとブラジルをお届け!BDS MAGAZINE vol.240

2023年11月22日発送のコーヒー定期便は、グアテマラとブラジルをお届け!BDS MAGAZINE vol.240

ごあいさつ

こんにちは!
THE COFFEESHOP ロースター 萩原です。

気づけば2023年のBDS発送も、今回を含めて残り3回。
あっという間に年の瀬が近づいてきましたね。
街ゆく人がみんな忙しなく感じる季節ですが、時々でもゆっくりコーヒーを淹れて、ほっと一息つく時間をとりたいものです。
今年も最後の締めくくり、体調を崩さないよう頑張っていきましょう!

それでは、BDS MAGAZINE〈11月22日号〉スタートです!

11月22日発送のコーヒー①Guatemala/La Nueva Montana Natural(グアテマラ/ラ・ヌエバ・モンタナ・ナチュラル)

アントニオと妻のエビー・アラセリー・サマヨアは、最高のコーヒーを作るために精製方法の工夫に励んできました。
彼らの献身的な努力のおかげで、カップクオリテイは確実に向上を見せています。

アントニオはまた、高価な農業資材を購入できない地域の生産者を支援したいと考えています。
「ハニーとナチュラルの生産は、私たちの収入と、スタッフの賃金を向上させるための非常に重要な方法です。このような特別なコーヒーを生産することで、私たちは自分たちのコーヒーをよりよく知ることができるのです」とアントニオは語っています。

コーヒー生産者にとって、チェリーの状態で売るのと、パーチメントまで自分たちで加工を行なって売るのとでは、非常に大きな差があります。
また、グアテマラで伝統的に多く行われていたウォッシュドプロセスは、精製に大量の水を使い、専用の設備が必要になるのに比べ、水を使わないナチュラルは環境保護の観点からも注目されています。

Guatemala/La Nueva Montana Natural(グアテマラ/ラ・ヌエバ・モンタナ・ナチュラル)

アントニオのコーヒーは、標高1,200mにある彼のミルで細心の注意を払いながら処理されます。
このミルは、コーヒー豆が育つ農園より少し低い場所にあり、乾燥に最適な強い日差しが確保できます。
このロットでは最も熟したチェリーだけが選ばれ、収穫されたチェリーはまず清潔な密封プラスチック袋に入れられ、日陰で保管されます。
袋の中で一晩寝かせ、14時間以内の短時間で発酵、翌朝すぐに乾燥の準備をします。

Guatemala/La Nueva Montana Natural(グアテマラ/ラ・ヌエバ・モンタナ・ナチュラル)

乾燥工程のはじめにチェリーを水に浸し、ほこりやフローター(未成熟の豆や形の悪い豆)を取り除きます。
水に浸すことで、微生物の数を減らし、チェリーの温度を均一化する効果もあるといいます。
その後、約20日間乾燥させるために、チェリーはレイズドベッドの上に広げられます。
ベッドで乾燥させる際には、チェリーを均等に乾燥させるため、頻繁にかき混ぜる必要があります。
乾燥したチェリーは、フライハーネスのドライ・ミルに運ばれ、そこで経験豊富なミル・チームによって脱穀されます。
その後、されなる選別を経て袋詰めされた後、輸出の途につくのです。

Guatemala/La Nueva Montana Natural(グアテマラ/ラ・ヌエバ・モンタナ・ナチュラル)

今年の3月に訪問したグアテマラでセレクトしてきたロットです。
特に今回のロットは上品な発酵感が魅力的でした。
精製方法はナチュラルとなっていますが、収穫後すぐにプラスチックバッグの中で発酵させるため、擬似的にアナエロビックのような工程を踏んでいます。
ただ、決して発酵が強すぎることはなく、甘さを伴った酸味として上品に感じることができます。
年々注目を集めているグアテマラのナチュラル、その更なる発展と進化を感じさせる、毎年注目したくなるようなロットだと思います。

【生産者】アントニオ・ゴンザレス & エディ・アラセリー・サマヨア(Antonio Gonzales & Edy Aracely Samayoa)
【農園】ラ・ヌエバ・モンタナ(La Nueva Montana)
【地域】フライハーネス(Fraijanes)
【標高】1,550~1,800m
【品種】カトゥアイ(Catua1)
【生産処理】ナチュラル、レイズドベッドでの天日乾燥(Natural, sundried on raised beds)

11月22日発送のコーヒー②Brazil/Luciano Delpupo Honey (ブラジル/ルシアーノ・デルプポ・ハニー)

ルシアーノ・デルプポ氏は、ヴィラポントニェス地区でコーヒー栽培に従事していた父と共に、生産パートナーとして近所の農場で育ちました。
成人後、ルシアーノ氏はジョサイン・リエティグ・ブラガさんと結婚し、彼女が家族から受け継いだ農園の管理者となりました。
農園の名前は、ジョサインの父親の姓であるシティオ・ブラガとしました。
敷地内にはすでに1ヘクタールのコーヒー畑がありましたが、ルシアーノ氏は情熱をもって実験に取り組み、新しい品種を植え、新しい技術に挑戦し、常に生産性と品質を追求しはじめました。

Brazil/Luciano Delpupo Honey (ブラジル/ルシアーノ・デルプポ・ハニー)

ルシアーノ氏は、パルプドナチュラルコーヒーの加工を開始するためにデスプルバドールを購入し、屋根付きの乾燥パティオとアフリカンベッドに設備投資しました。
しかし、農園を運営するためのコストが高く、人手も限られているため、これらを実現するのは一苦労でした。
一家の主な収入はコーヒーで、今日、彼らのコーヒーは地元や州レベルのコンテストで評価されています。

Brazil/Luciano Delpupo Honey (ブラジル/ルシアーノ・デルプポ・ハニー)

ルシアーノ氏は、自分たち家族が始めた仕事を続け、娘たちに農園の遺産を引き継ぐ道具を残すために、常に新しいマーケットを探しています。
現在、シティオ・ブラガの15ヘクタールのうち7ヘクタールが、コルレゴ・リベルダーデの標高850mから1200mの地域でコーヒーが植えられています。

Brazil/Luciano Delpupo Honey (ブラジル/ルシアーノ・デルプポ・ハニー)

今回のロットは、Catucai785という品種の単独ロット。
1980年代にミナスジェライス州のゾナ・ダ・マタ地区で確認されたカトゥカイとイカツ785の自然交配から生まれた品種です。
シティオ・ブラガのあるエスピリト・サント・エリアに、最もフィットしている品種と言われています。

このエスピリト・サントという地域はもとよりコーヒー生産の盛んなエリアですが、特にスペシャルティコーヒーの文脈においてはユニークなフレーバーの生まれる土地としても知られています。
今回のロットを届けてくれたインポーターのshuhariでは、このエスピリト・サントからの一風変わったロットをいくつも紹介してくれました。
中でもこのルシアーノ氏のハニープロセスは、ブラジルらしいナッツ系の落ち着きと、らしからぬフルーティさが良い塩梅で同居していると感じました。
特に、後味にかけて続く甘さとフレーバーは和栗のように感じられ、どこか”うまみ”のようなものも捉えることのできる、滋味深い味わい。
比較的浅めの焙煎ながら、肌寒い季節にほっこりできるような仕上がりになっていると思います。

【農園】シティオ・ブラガ(Sitio Braga)
【生産者】ルシアーノ・デルプポ(Luciano Delpupo)
【地域】アフォンソ・クラウディオ、エスピリト・サント(Afonso Claudio, Espirito Santo)
【標高】1,000m〜1,200m
【品種】カトゥカイ785(Catucai 785)
【生産処理】ハニー(Honey)

手挽きミル?電動ミル?

THE COFFEESHOPのYouTubeチャンネルでは、毎週水曜日・日曜日のライブ配信の他に、様々なコーヒー器具や抽出レシピのご紹介を行なっています。
特に人気なのが、グラインダーを詳しく紹介するシリーズ。
やはり数万円する買い物ですので、購入前にレビューを見てしっかり検討されたいという方も多いのではないでしょうか。

そんな器具レビューの動画には、視聴者のみなさんからコメントにてご質問いただくこともしばしば。
なかでも個人的に気になったご質問が、Varia VS3というグラインダーを紹介している動画に寄せられた、「コマンダンテなど高級手挽きミルと比べてどうですか?」というご質問でした。
これがなかなか一言では答えづらいご質問で、すこし深い内容になりそうだったので、今回のBDSマガジンで少し解説したいと思います。

さて、この高級ハンドミルと電動グラインダーですが、それぞれ得意なことが全然違うので、一言でどちらが良いとは言えない比較なんです。
例えばコマンダンテというハンドミルとVaria VS3というグラインダーを比べた場合、購入価格は5〜6万円で大体おなじくらいの価格帯になります。
単純に挽き目(粒度の揃い具合)だけで比べると、より揃っているのはコマンダンテと言えるでしょう。
(ただ、粒度が揃っている=美味しいというわけではなく、多少ばらつきがある方が味に奥行きが出る場合もあります。)
対して、Varia VS3が優っているのは、なんといっても自動で弾けるというところ。
特に、エスプレッソ用など細挽きにする場合には、手挽きで挽くのはかなり骨の折れる作業。
たまに挽く分にはいいかもしれませんが、1日に何杯分も挽くのはあまり現実的ではないかもしれません。

また、コマンダンテは持ち運びができるところ、挽くときに立ち昇る香りを目の前で感じることができるところが良いポイントですし、Varia VS3は刃を変えてカスタムができるところも魅力的。
少し条件を並べてみただけでも、どちらが良い!とは言えないというのがお分かりいただけたと思います。
また、電動グラインダーの違うメーカーのモデルを比較する動画も人気コンテンツのひとつ。
こちらもそれぞれに長所・短所があり、比べがいのあるテーマになっています。

〈コーヒー豆を挽く〉という単純な作業ひとつとっても幅広い選択肢のあるコーヒー器具。
この世界、なにかに似てるな、と思ったのですが、物件選びに似ていると思いませんか?
家を選ぶときに重要視するポイントは、間取り・駅近・収納・セキュリティなど、人それぞれ違いますよね。
もちろん条件が揃っていればいるほど家賃は高くなるので、ある意味その妥協点を探していくのが物件選びだと思います。
グラインダー・ハンドミル選びもそれに近いところがあって、単純に器具としてのクオリティだけを突き詰めていけば、数十万以上するようなプロ仕様のものが良いに決まっています。
とはいえ一般家庭ではなかなか買いづらいものだと思いますので、予算のなかで自身の目的に合わせて、ハンドミルなのか、グラインダーなのかを選ぶのが大切です。

一言で答えがでづらい問題だからこそ、THE COFFEESHOPのYouTubeチャンネルを見ていただいて、参考にしていただけたら嬉しいです。
もちろん、気になることや器具がございましたら、コメントなどでお気軽にご質問くださいね!

それでは良いコーヒーライフを!

次回発送予定

BEANS DELIVERY SERVICE 次回発送→ 12月13日(水)予定

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