2022年7月27日発送のコーヒー定期便はケニアとコロンビア!BDS MAGAZINE vol.208

2022.07.27


多種多様なコーヒーの違いとその個性、そしてなによりそのコーヒーの美味しさに夢中になれる、そんなコーヒー体験を毎月お届けする、コーヒー豆の定期便”Beans Delivery Service“(BDS)。

7月27日発送の2種類のコーヒーについてお知らせいたします!

7月29日(金) 19:00〜 Instagram、YouTubeライブ配信で、お送りしたコーヒーについてご紹介します!

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今回お届けのコーヒー豆の詳細、おすすめの抽出方法や、フードペアリングなども企画中。
配信はどなたでもご覧いただけます。ぜひチェックしてくださいね!

ごあいさつ

こんにちは!
2022年7月27日発送のBEANS DELIVERY SERVICE MAGAZINEです!

なんだか戻り梅雨のような天気の続く東京は、ロースター泣かせの毎日が続いています。
気温・湿度の変化は焙煎に直接影響するので、毎日の天気予報チェックとそれに合わせた焙煎計画の作成が欠かせません。

ただ、たっぷり湿度の高い日の焙煎は、水抜きさえ気をつければ甘さのある仕上がりになりやすくもあるので、今回お届けのコーヒー豆もどうぞ楽しみにしておいてくださいね!

それでは、BDS MAGAZINE7月27日号、スタートです!

7月27日発送のコーヒー紹介

Kenya/Kianjiru(ケニア/キアンジル)

キアンジルファクトリーは、中央州北東部のキリニャガカウンティに位置します。キリニャガカウンティはアフリカ大陸第2位の高さを誇るケニア山の南側にあり、隣接するニエリ、ムランガ、エンブといったケニア山山麓一帯の地域は、素晴らしい品質のコーヒーを生産するエリアとして世界的に知られています。

また、キアンジルファクトリーはケニアの中で最も大きな組合の1つであるバラグウィFCSの運営のもと、精製を行っております。各ファクトリーのマネージャーは、2年毎に他のファクトリーに移り、知識の共有を図ります。常により高いクオリティのものを作れるよう取り組む意欲的な生産者組合です。

ファクトリーに持ち込まれたコーヒーチェリーはハンドソーティングされた後に、パルパーにかけられます。その後、パーチメントを発酵槽の中で一晩発酵させることで、ミューシレージを分解します。カナルでの水洗処理を行い、パーチメントはP1、P2、P3、Pライトの4つのグレードに分けられた後、ドライングベッドで8日から14日間かけて乾燥をさせていきます。

ケニアのコーヒー豆の等級わけは、スクリーンサイズ(生豆の粒の大きさ)によって行われます。スクリーンサイズ7.2mm以上のものは”AA”、6.0mm~7.2mmあたりのものは”AB”というグレードにあたり、主に日本で流通するケニアのコーヒーはこのどちらかになります。
一般的にはAAが最高級品とされ、特に高い価格で取引されることが多いのですが、僕の主観としてはここ数年ではより風味の複雑なABの方が良いロットが多い印象でした。

そんな中、今回ご紹介のKianjiruは、AAグレードのロットです。
その特徴は、なんといっても力強いアシディティとしっかりとしたボディ感。良質なケニアAAの特徴がわかりやすく現れているコーヒーだと思います。
また、そのようなシンプルな力強さがありつつ、冷めたときの印象はトロピカルなフレーバーが顔を出す、なんとも複雑な風味。ケニアという世界中でも特別なテロワールをもつ産地のポテンシャルを、改めて感じさせてくれます。

久々に出会った素晴らしいケニアAA、ぜひゆっくりとお楽しみください!

【ファクトリー】キアンジル・ファクトリー
【組合】バラグウィFCS
【地域】キリニャガ
【標高】1,600~1,800m
【品種】SL28、SL34、バティアン、ルイル11
【生産処理】フリーウォッシュド

Colombia/Cuatro Vientos(コロンビア/クアトロ・ビエントス)

アセベド市はウィラ県のなかでも高品質なコーヒー産地として知られています。急斜面でのコーヒー栽培は重労働ですが、農園主のJULIÁN氏は長年コーヒー栽培に携わってきました。
4か月ごとに剪定と施肥を行い、コーヒーの木に栄養が行き渡るよう配慮しています。収穫期には、20日ごとにコーヒーチェリーを摘んでいきますが、複数の品種を育てているため、品種ごとの完熟した実を色を見分ける目も養う必要があります。

氏は、発酵と乾燥過程についても研究をかさねて、高品質なコーヒーを追及。このような長年の努力の成果が実り、複数の品種を育てて収穫と販売までたどり着きました。
このことで安定した収入も得ることができるようになり、その収益で農園の設備を整えることができるという良い循環に入っています。
JULIÁN氏はこれからも高品質なコーヒーを作り続けていこうと意気込んでいます。

始め、このコーヒーを焙煎するときには、中煎り〜中煎り後半くらいの焙煎度合いにして、キャラメルのような甘さを引き出そうと思っていました。実際に本釜であるPROBATで焙煎をしていくと、途中の香りから、フルーティな甘さとフレッシュで質の良い酸味が出てくる予感を感じ、想定よりも浅めに煎り止めることに。

カップをとってみると、まるで白葡萄やグリーンアップルのような爽やかなフレーバーがあり、甘さもアプリコットやフルーツキャンディのような印象を感じました。予定とは違う仕上がりになりましたが、このコーヒーのポテンシャルをより引き出せるスウィートスポットを捉えることができたのでは、と思っています。

アイスはもちろんですが、ホットでも爽やかさを感じる、ジメジメした今の季節にぴったりのコーヒーです。どうぞお楽しみください!

【農園名】クアトロ・ビエントス
【生産者】ジュリアン・ゴンザレス
【エリア】アセベド、ウィラ
【標高】1,700m
【品種】カスティージョ、コロンビア、カトゥーラ
【生産処理】ウォッシュド

ここ最近で気になったコーヒーニュース

いつもはなにか一つのトピックに注目してお届けしているBDSマガジンですが、このところ気になったニュースが色々とあったので、今回はそれらを一挙にご紹介したいと思います!

▼ブラジル・アラビカの価格が1997/98年以来の高値に

2021/22シーズンのブラジル・アラビカ価格が、1997/98シーズンぶりの高値を記録
1bag/60kgあたり、約241.07米ドルという価格は前のシーズンと比較して65%以上の価格上昇です。

以前のマガジンでもお話したと思いますが、21シーズンはじめの霜害や新型ウイルスの影響など、様々な要因が重なってのこの価格、当然ブラジルだけの問題ではなく、他の生産国にも大きな影響を及ぼします。
加えて、日本の為替相場は歴史的な円安。生豆の輸入価格はどこまでいってしまうのでしょうか。。

▼グアテマラCOEオークションが終了、平均落札価格は昨年の約1.4倍!

7月19日に行われたグアテマラCOEオークションでは、1位のロットの落札価格が1ポンドあたり138.2米ドル、全ロットの平均落札価格は31.59米ドルを記録。これは昨年の平均落札価格22.80米ドルの約1.4倍の価格になります。

要因はCOE開催国が少ないことと、前述の通り市場価格が全体的に上がっていること。
バイヤーとしてはなかなか大変なことですが、生産者目線で見ると直接収入に繋がるCOEの盛り上がりは喜ばしいニュースと言えますね。

▼JCRC決勝進出者が決定

ロースター萩原が先着申し込みに敗れて出場できなかった焙煎の大会、JCRC(Japan Coffee Roasting Championship)の予選が終了し、決勝進出者が発表になりました。

注目は、過去に日本チャンプとなり世界2位までいった経験のある沖縄・豆ポレポレの中村良行さんや、
今年焙煎・カッピング・焙煎の大会すべてで優勝を目指すと宣言しているBespoke Coffee Roastersの畠山大輝さん。
畠山さんは宣言通り、抽出の大会であるJBrCでも決勝に残っていて、さすがというかなんというか、どこまで行くんだろう、という感じですね。笑

さらには普段から焙煎の勉強会でご一緒しているCOFFEE ROASTERY NAKAJIの中村元治さん。
元治さんとはJCRC対策の勉強会も一緒にやらせていただいたので、自分ごとのように嬉しいですね。

そして、私萩原の前任のTHE COFFEESHOPロースターであるThe Rising Sun Coffeeの成澤啓介さんも決勝に残っています。彼は僕に初めて焙煎を教えてくれたロースターでもあるので、ぜひ頑張って欲しいです!

なんだか知り合いばかりのJCRC決勝、結果を楽しみに待ちたいと思います!

それでは良いコーヒーライフを!

次回発送予定

BEANS DELIVERY SERVICE 次回発送→ 8月10日(水)予定

毎月1〜2回(※)お届け!とっても便利で美味しいスペシャルティコーヒーをお届けする、コーヒー豆の定期便。
THE COFFEESHOPが直接ホンジュラスで買い付けた、日本初上陸のコーヒー豆など、よりマニアックな内容を楽しむことができますよ♪
(※プランによって異なります。)

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