2月23日発送のコーヒー定期便はペルーとニカラグア!BDS MAGAZINE vol.198

2022.02.23


多種多様なコーヒーの違いとその個性、そしてなによりそのコーヒーの美味しさに夢中になれる、そんなコーヒー体験を毎月お届けする、コーヒー豆の定期便”Beans Delivery Service“(BDS)。

2月23日発送の2種類のコーヒーについてお知らせいたします!

2月25日(金) 19:00〜 Instagram、YouTubeライブ配信で、お送りしたコーヒーについてご紹介します!

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今回お届けのコーヒー豆の詳細、おすすめの抽出方法や、フードペアリングなども企画中。
配信はどなたでもご覧いただけます。ぜひチェックしてくださいね!

ごあいさつ

こんにちは!
2022年2月23日発送のBEANS DELIVERY SERVICE MAGAZINEです!

もう間も無く2月も終わりにさしかかろうとしています。毎年思うのですが、2月って本当に短いですよね。
ただでさえ日数が少ないのに令和に入ってからは祝日が2日に増え(建国記念の日と天皇誕生日)、あっという間に過ぎ去っていく感じがします。
慌ただしい時期、空気もとても乾燥していますので、体調にはくれぐれもお気をつけくださいね!

それでは、BDS MAGAZINE2月23日号、スタートです!

2月23日発送のコーヒー紹介

Peru/Aguas Negras(ペルー/アグアス・ネグラス)

THE COFFEESHOPでもこれまで何度かご紹介していますが、南米大陸西部に位置するペルーは良質なスペシャルティコーヒーを生産する土地として近年注目を集めています。

高い標高とそれに伴う冷涼な気候、そして1970年代に行われた農地改革による農地の小作農化によって、個性的なテロワールをもつマイクロロットがいくつも見つかっています。

今回のロットは、Cultivarというエクスポーターから紹介を受けたコーヒーです。Cultivarのロットは昨年2021年にもいくつかお届けいたしましたので、覚えている方も多いかもしれませんね。

約23万世帯あると言われているペルーの生産者のうち、90%以上は農園面積0.5haにも満たない小規模生産者。経済的に貧しく、自分たちだけではスペシャルティコーヒーとしての販路を築けない生産者がほとんどというなか、Cultivarは小さな地域ごとにマイクロロットを作り、私たちロースターへ紹介してくれています。

今回お届けするのは、「アグアス・ネグラス」と名付けられたマイクロロット。ペルー北部、カハマルカ県フアバルという地域でコーヒー生産を営む13の小規模生産者から集めたロットです。名前の由来は、地元に流れる小川の色を指し、それは偶然にもコーヒーの色をしています。

ここ数年カハマルカはそのコーヒーの品質の高さで際立っており、その中でもフアバル地区は国内外に認められる高品質コーヒーの発祥地として、先駆者的な役割を担ってきました。これはフアバルの地理的・気候的特性と生産者の献身的な努力によるものであり、素晴らしいボディ、複雑さ、風味を持つコーヒーが生産されています。

フアバルは、海抜1,700メートルと2,000メートルの間に位置し、最高気温は12℃と22℃の間で推移します。険しい地形のフアバルには近くの川に水を供給する雲霧林があり、猿、鹿、鳥、森林種など、重要な動植物の生息地になっています。このような気候的・地理的条件により、フアバル・コーヒーは素晴らしい品質を獲得しています。

カップを取ると明確に感じるのはグレープフルーツのような風味。シトラス系の酸味とハーブのようなフレーバーが合わさり、一口飲んだ瞬間に「グレープフルーツだ!」と感じました。
また、甘さの印象も強く、温度帯によって蜂蜜や上白糖、キャラメルのように甘さの質が移り変わっていきます。今回のロットは標高でいうと約300mの幅があるエリアから集積されており、それが風味の複雑さを生んでいるのかもしれません。

多様な可能性を秘めているペルーのスペシャルティ、ぜひゆっくりとお楽しみください!

【ロット名】アグアス・ネグラス
【地域】フアバル・ジャエン、カハマルカ
【生産者】13の小規模生産者
【標高】1,700〜2,000m
【品種】ブルボン、カトゥーラ、イエロー・カトゥーラ 【生産処理】36〜48時間の発酵、ウォッシュド

Nicaragua/Limoncillo Natural(ニカラグア/リモンシージョ・ナチュラル)

今回お届けするリモンシージョ農園はニカラグア中部のマタガルパに位置し、熱帯雨林を彷彿とさせる山奥の山林にあります。美しく管理された竹林や滝、コーヒーの木々の佇まいはあたかも庭園のような趣です。

品種ごとに区画分けが綺麗になされ、今回ご紹介するブルボン種以外にもジャバニカ、パカマラ、カトゥアイなど多品種栽培に取り組んでいます。

農園のオーナーであるエルウィン・ミエリッヒ氏は、ドイツ系移民でコーヒー農園グループとドライミルを統括する地元の名士です。お父さんの代でもコーヒーを栽培していましたが、自身の農園のブランディングや設備投資により、ビジネスを拡大したのは彼の代からになります。

ドライミルは彼の妹であるエレアナ氏が担当。彼女はもともと看護師をしていましたがコーヒーの道へと進み、現在はドンエステバン・ドライミルの責任者として品質管理やCOEのヘッドジャッジなども担当しています。

収穫したチェリーはウェットミルで比重選別にかけられ、エルウィン氏が所持するドンエステバン・ドライミルへと運ばれます。そこでロット毎に管理され、以下の項目が記載されたカードとともにその後の工程へと進みます。

1、量(チェリーの重さ、乾燥後の重量)
2、農園名・品種
3、水分値(平均56%の水分値のものを受け入れ、
11〜12%に仕上げる)
4、乾燥方法
5、クオリティ・欠点など

そして2日間天日乾燥させた後、グリーンハウス内のベッドにチェリーを薄い層にして広げます。チェリーは1日に3~4回攪拌され、水分値が12%以下になるまで気象条件に応じて10~30日間かけて乾燥させます。

温度が高いときにはチェリーやレッドアップルのようなフルーティな印象があり、冷めるにつれてプルーンのような風味へと変化していきます。
また、同居するナッティな印象もアーモンドのようなオイルを含んだナッツ感で、甘さのある程よい香ばしさとして味の奥行きになってくれます。

なめらかな質感、バランスの良い風味で毎日飲みたいと思わせてくれるような1杯になっていると思います。

【農園名】リモンシージョ
【農園主】エルウィン・ミエリッヒ
【地域】マタガルパ、ヤシカ スール
【標高】850〜1,110m
【品種】ブルボン
【生産処理】ナチュラル

『WBrCファイナリストになるための5つのステップ』

先日、オーストラリア・メルボルンのコーヒー情報サイト『Brew Methods』に、興味深いエントリーが掲載されていました。
『5 Steps to be a WBrC Finalist(ワールドブリュワーズカップ・ファイナリストになるための5つのステップ)』という表題のこの記事は、2021年WBrCファイナリストで見事4位入賞を果たしたカルロス・エスコバー氏と、彼のコーチを務めたサイモン・ゴトラン氏による寄稿文です。

今回はその内容を、簡単にまとめてお届けしようと思います!


▼Step1:Pick a concept(コンセプトを決める)

コンセプトを決めることは常に最初のステップとしてとても重要なことコンセプトがきちんと決まっていれば、成功へと近づくことができると言えます。
コンセプトを決めるにあたっては、いくつかの質問に対しての応えをきちんと持っておく必要があります。
・なぜコンテストへ参加するのか?
・具体的に伝えたいメッセージは何か?
・人々に何を印象付けたいのか?
これらの質問への応えは、決して哲学的であったり深いことである必要はなく、自分の素晴らしい体験の共有や新しい発見の紹介で構いません。ただ、コンセプトが自分の中で明確でない限り、見ている人々にとっても明確に伝わることはありません。

▼Step2:Find a team to support you(サポートしてくれるチームを見つける)

コンテストに備えるための準備には天文学的な作業量が必要で、その全てを自分ひとりで行うことは相当な苦労が伴います。
まずは自分の長所と短所を見つめなおし、出来ること・出来ないことを整理すること。例えば抽出が得意ならば、自分の時間とエネルギーのほとんどをそこに注ぎ込むべき。焙煎が不得意ならばそれは信頼できるチームのメンバーに任せるべきです。
また、大会で成功するためには必ずしもコーヒーの大企業と一緒に取り組む必要はなく、大切なのは信頼でき、同じ目線、同じ熱意をもって取り組めるメンバーを見つけることです。経験上、コーヒー業界で働いていない人々からのフィードバックにも素晴らしいものがいくつかありました。

▼Step3:Build a plan(プランを組み立てる)

チームが完成したら、競技会本番までの細かなタイムラインを設定しましょう。どこから始めれば良いかわからないときには、実際の競技本番の準備から逆算していくことをおすすめします。
そして、プラン作成の時点で、後からタスクを追加することができるだけないように、事細かにプランを組み立てることが大切です。綿密な計画があれば、今何をするべきかについて心配したり考えたりする必要がなくなり、準備や練習に集中することができます。
また、チームで動く以上、一つ一つのタスクの締め切りを各自がしっかり守ることがとても重要です。一人が締め切りに間に合わなかった場合、それはチーム全体に大きな影響を及ぼします。
特に競技当日のプランに関しては、最悪の事態を想定して綿密に準備しておきましょう。

▼Step4:Select your coffee(コーヒーを選ぶ)

使用するコーヒーを選ぶときに大切なのは、自分が好きなコーヒーや縁のあるコーヒーではなく、競技会のプロトコルに則ってスコアが高くなるコーヒーを選ぶこと。競技会のプロトコルから、コーヒーのどの項目が重要視されるのかをしっかり読み込んで選択することが大切です。
過去に受賞歴があるロットや、昨年のWBrCで優勝したロットを味わってみて、世界レベルのコーヒーとはどんなものかを経験によって理解することも大切です。
自分たちのコンセプトを表現でき、高いスコアを獲得できるコーヒーを決定するまでには、時間をかけて膨大な数のサンプルと向き合う必要があります。

▼Step5:Brewing variables and dialing-in(抽出レシピを組み立てる)

ここまで来て、ようやく抽出レシピの構築です。
使用するコーヒーが高価で量が限られていることも多いので、ここでも一貫した計画を立てることが重要です。焙煎・挽き目・ブリューレシオ・湯温・ミネラル含有量など変数は多岐に渡りますが、自分の抽出レシピのうち影響力が大きいと思われる項目から順番に、ひとつずつ取り組むことをお勧めします。
また、すべての項目についてあまりに掘り下げすぎないよう、計画したタイムラインに沿って進めていくことも大切です。
競技当日に完璧なパフォーマンスをするために、前もって豆を挽いておいたり、ある動作を毎回同じタイミングで行うようにするなど、練習と同じ条件を揃えられるように準備することが必要です。


この記事の面白いところは、これらの5つのステップの内容はコーヒーの競技会においてだけではなく、様々な仕事やプロジェクトにとってもきっと参考になるところだと思います。
原文は英語でもっと長い記事なのですが、興味を持った方はぜひ以下のリンクからご覧になってみてください!
Brew Methods『5 Steps to be a WBrC Finalist』

5 Steps to be a WBrC Finalist

※リンク先英語サイトになります。
それでは良いコーヒーライフを!

次回発送予定

BEANS DELIVERY SERVICE 次回発送→ 3月9日(水)予定

毎月1〜2回(※)お届け!とっても便利で美味しいスペシャルティコーヒーをお届けする、コーヒー豆の定期便。
THE COFFEESHOPが直接ホンジュラスで買い付けた、日本初上陸のコーヒー豆など、よりマニアックな内容を楽しむことができますよ♪
(※プランによって異なります。)

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