9月8日発送のコーヒー定期便はエチオピアとグアテマラ!BDS MAGAZINE vol.187

2021.09.08


多種多様なコーヒーの違いとその個性、そしてなによりそのコーヒーの美味しさに夢中になれる、そんなコーヒー体験を毎月お届けする、コーヒー豆の定期便”Beans Delivery Service“(BDS)。

9月8日発送の2種類のコーヒーについてお知らせいたします!

9月8日発送のコーヒー定期便エチオピアとグアテマラ!BDS MAGAZINE vol.187

9月10日(金) 19:00〜 Instagram、YouTubeライブ配信で、お送りしたコーヒーについてご紹介します!(※配信日時が変更になりましたのでご注意ください!)

Instagram ライブ配信
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今回お届けのコーヒー豆の詳細、おすすめの抽出方法や、フードペアリングなども企画中。
配信はどなたでもご覧いただけます。ぜひチェックしてくださいね!
※配信後はアーカイブでご覧いただけます。

ごあいさつ

こんにちは!
2021年9月8日発送のBEANS DELIVERY SERVICE MAGAZINEです!

先日9月1日、THE COFFEESHOPがお届けするORIGINAL DRIPBAG SERVICEが大幅リニューアル致しました!

自分だけのオリジナルデザインで世界にひとつのコーヒーギフトが作れる本サービス、今回のリニューアルで新プランやオプションが増え、これまで以上に楽しく、頼みやすくなったと思います!

実に足かけ3年以上(!)を費やした今回のリニューアル。
きっと楽しんでいただけると思いますので、ぜひ一度オーダーサイトをご覧くださいね!

▼ORIGINAL DRIPBAG SERVICE
www.dripbag.jp

それでは、BDS MAGAZINE9月8日号、スタートです!

9月8日発送のコーヒー紹介

Ethiopia/Guji Messina Natural(エチオピア/グジ・メッシーナ・ナチュラル)

世界中で愛されているエチオピアのコーヒー。
言わずとしれたスペシャルティコーヒーの名産地ですが、もちろんエチオピア国内においても生産エリアによって独自のテロワールがあります。

Ethiopia/Guji Messina Natural(エチオピア/グジ・メッシーナ・ナチュラル)

今回ご紹介するのはエチオピア中南部に位置するGuji(グジ)ゾーンのロット。
古くからエチオピアのコーヒーとしてその名を広く知られていたのは、グジに隣接するSidamo(シダモ、近年ではSidamaシダマと呼ばれることも多い)というエリアでした。

また、同じくGujiに隣接するGedeo(ゲデオ)ゾーンは、YirgacheffeやGedebなど著名な生産地を有し、特にスペシャルティコーヒーの世界で有名なエリアです。

Ethiopia/Guji Messina Natural(エチオピア/グジ・メッシーナ・ナチュラル)

対して今回お届けのGujiのコーヒーは、かつてはSidamoのコーヒーとして流通しており、細かいロット分けがされず、少々地味な立ち位置でした。 しかし、2017年にエチオピアでのコーヒー流通の規制緩和をきっかけに(それ以前も一部ではありましたが)、より細かいロットに分けた状態での取引が可能になりました。

Ethiopia/Guji Messina Natural(エチオピア/グジ・メッシーナ・ナチュラル)

結果、Gujiゾーンの中でも素晴らしいテロワールをもったロットが数多く見つかってきており、年々より細かいトレーサビリティが実現。
現在では、かのYirgacheffeを有するGedeoゾーンと肩を並べて紹介されるほどになってきています。

Ethiopia/Guji Messina Natural(エチオピア/グジ・メッシーナ・ナチュラル)

今回お届けのロットも素晴らしいフレーバーをもったコーヒー。
ストロベリーや熟した桃、紫色の花を思わせる芳醇な風味があり、クリーミィな質感、チョコレートのような甘さと、実にコンプレックスなカップです。
良い意味でGujiらしくない、まさしくトップクオリティのエチオピアナチュラル。
ぜひゆっくりとお楽しみください!

【プロデューサー】Wete Ambela Coffee
【農協】MB Coffee
【地域】グジ、メッシーナ
【標高】1,950〜1,980m
【品種】Heirloom
【生産処理】ナチュラル

Guatemala/Santa Cruz(グアテマラ/サンタ・クルス)

Guatemala/Santa Cruz(グアテマラ/サンタ・クルス)

今回お届けのコーヒーは、グアテマラ南部に位置する生産エリア、アンティグアにあるサンタ・クルス農園のご紹介です。
このアンティグアというエリアは、スペシャルティコーヒーという概念の先駆けと言える地域で、その黎明期から素晴らしいテロワールと生産処理技術で、広く世界中に知られています。

また、アンティグアには17世紀から18世紀にかけてのスペイン統治時代の遺跡が数多く残っており、観光地としても人気のエリア。
サンタ・クルス農園にも遺跡があり、美しい景観が広がっています。

Guatemala/Santa Cruz(グアテマラ/サンタ・クルス)

地形的には、アンティグアには珍しい急勾配の地形にあります。
農園面積は15ヘクタールと非常に小さく、今までは単一農園としてではなく、アンティグア・ブレンドとして世に出回っていました。
火山のミネラル分を多く含んだ土壌は、農業技師達を驚かせました。

Guatemala/Santa Cruz(グアテマラ/サンタ・クルス)

さらに農園内のコーヒーは90%以上がティピカ種、ブルボン種の原生種で構成されており、独自の澄んだフレーバーを醸し出します。
これらの特徴は、スペシャルティコーヒーとして必要な諸条件を満たしているため、単一農園として取引されるようになりました。

仕上がったコーヒーは、まさしくアンティグアのテロワールと言えるようなすっきりとした明るい酸味があり、ストーンフルーツのような印象を持ちます。
優れた飲み口のバランスで、いつ飲んでも安心できるようなカップは、まさしく伝統あるアンティグア・スペシャルティと言えるでしょう。

【生産者】レヒナ・ポンセ・デ・レアル
【農園】サンタ・クルス農園
【地域】アンティグア
【標高】1,550m
【品種】ティピカ、ブルボン、カトゥーラ
【生産処理】フリーウォッシュド

物議を醸している”インフューズドコーヒー”とは?


画像参照元:PERFECT DAILY GRIND

つい先日、Perfect Daily Grindというイギリスのニュースサイトに投稿された、”What’s the problem with infused coffee?”という記事が物議を醸しています。

日本語に訳すと、”インフューズドコーヒーの問題とは?”

インフューズドコーヒーとは、簡単に言えば生豆に添加物を加え、味や香りを人工的に加えらもの。
生豆の状態でウイスキーに浸したり、シナモンフレーバーを添加したり、発酵の途中で他の果物を入れたりと、いろいろな手法がありますが、どれもに共通するのが明らかにはっきりと個性的なフレーバーがするということです。

今回の記事は、2015年のワールドバリスタチャンピオン、Sasa Sesticによって書かれたもので、彼が世界中でカップをとった中で出会った『特殊な』コーヒーについて紹介、あるいは暴露するような内容になっていました。

彼は、2015年WBCで優勝したのち、世界中の競技会や品評会に出品されたコーヒーを飲むようになります。
それらの会場において、明確に特異なフレーバーをもつコーヒーといくつか出会ったのだそうです。
まるでシナモンスティックを直接口の中に入れたのかと思うほど強烈なシナモンフレーバーを感じるエスプレッソや、明らかにトロピカルフルーツの風味が支配的なカップなど、通常の生産処理・発酵工程では生み出すことが難しいと思われるフレーバーでした。

その中のとある生産者にプロセスを聞いたところ、特殊な条件での発酵によってこのカップができたのだ、と説明があったそうですが、詳しく調査をしてみると他のフルーツフレーバーを添加したり、なかにはエッセンシャルオイルを加えていたこともあったそうです。

世界的なコーヒーの競技会や品評会では、香りや味わいを添加するインフューズドコーヒーの使用は当然許可されていません。
しかしながら実際にその現場では、フレーバーが添加されたロットが出品されて失格になっていたり、はっきりとそうであると確証は持てないものの、疑わしい可能性があるロットが評価されてしまっていたりと、混乱が生じているといいます。

もちろん、一般の消費者にとってインフューズドコーヒー=悪いもの、ではなく、明るい明確なフレーバーは実際に人気があります。

問題は、生産者がフレーバーを添加したことを意図的に黙っているなど、スペシャルティコーヒーの根幹をなすトレーサビリティ(追跡可能性)やトランスペアレンシー(透明性)を揺るがす事態になっているということです。

Sasaは記事の中で、
”私の最大の懸念の1つは、特別な条件でコーヒーを栽培し、希少で高価な品種を栽培している農家が、これらのインフューズドコーヒーのために将来逃す可能性があることです。
同時に、エスプレッソショットを完璧に抽出できる技術を持っていても、香りと風味を完璧にコントロールできるインフューズドコーヒーに負けてしまうブリュワーやバリスタがいます。”

と語っています。

ここ数年でスペシャルティコーヒーの生産は、発酵や添加などの技術・知見の発達に目覚ましいものがあります。
なにを隠そう、今回のレポートをしてくれたSasa Sesticは、2015年WBCでカーボニック・マセレーションという特殊な精製のロットを使用して優勝、世界にその手法を知らしめ、以後自身の会社でその研究を続ける第一人者です。
そんな彼だからこそ、間違った形で特殊な精製や発酵が広まってしまうことを危惧したのだと思います。

やはり肝心なのは、どんな加工処理がなされたロットなのか、ロースターやバリスタ、消費者にきちんと明示されること。
その説明さえあれば、華やかでユニークなフレーバーをもったインフューズドコーヒーも、魅力的な商品として価値あるものです。
スペシャルティコーヒーとして正しく公平な形で技術が発展していくのは喜ばしいことなので、今後の動向にも注目していきたいと思います。

Sasaのレポート原文はこちらからどうぞ。
https://perfectdailygrind.com/2021/08/infused-coffees-experiments-with-fermentation/
(リンク先英語サイトです)

それでは良いコーヒーライフを!

次回発送予定

BEANS DELIVERY SERVICE 次回発送→ 9月22日(水)予定

毎月1〜2回(※)お届け!とっても便利で美味しいスペシャルティコーヒーをお届けする、コーヒー豆の定期便。
THE COFFEESHOPが直接ホンジュラスで買い付けた、日本初上陸のコーヒー豆など、よりマニアックな内容を楽しむことができますよ♪
(※プランによって異なります。)

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