カッピングをやってみよう|自宅でできる簡単手順

2016.08.10


コーヒーの風味を評価判断するカッピング。手順さえ覚えてしまえば、ご自宅でも簡単に行なうことが出来ます。通常の飲み比べから一歩踏み入れたコーヒー豆の比較に、ぜひやってみてください。

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目次

  • カッピングの役割
  • カッピングの手順1、準備するもの
  • カッピングの手順2、ドライ
  • カッピングの手順3、クラスト
  • カッピングの手順4、ブレイク
  • カッピングの手順5、テイスティング
  • 評価スコアリングに便利なコーヒー手帳

スペシャルティコーヒーってなに?という方はまずこちら
→ スペシャルティコーヒー入門まとめ

カッピングの役割

カッピングは、コーヒーの風味や味を評価するために行ないます。コーヒーの品質の善し悪しを同じ条件下において判断します。

そもそもなぜカッピングという方法で評価するのかというところに戻ると、例えばハンドドリップで抽出したコーヒーでは、抽出条件(蒸らし時間など)によって、味が毎回均一になりづらいからです。カッピングであれば、耐熱グラスに決まった量の豆とお湯を入れて一定時間抽出する方法を取るため、淹れる人による味の差がなくなり、比較評価が正確に行いやすく、1度に多くの量を評価できるのです。

カッピングの役割については、<コーヒーの評価方法|カッピングってなに?>をご一読ください。

カッピングの手順1、準備するもの

コーヒー カッピング 準備

準備するもの
・評価したい挽き豆 各10g
・耐熱グラス
・沸騰したお湯(挽き豆10gに対して166g使用)
・カッピングスプーン(スープスプーンなどで代用可)
・白湯(スプーンを洗う用)
・キッチンペーパー
・キッチンタイマー

評価したいコーヒー豆ですが、初めは3種類くらいで行なってみると良いでしょう。(あまりたくさんを一度に比較しようとすると、途中で分からなくなってしまいます。)
→ クリックしてコーヒー豆を購入する。

耐熱グラスは同じ大きさのものをご用意ください。同じ大きさでないと、同じような冷め方をせず、比較がしにくくなります。

写真のカッピングスプーンは専用のものですが、スープスプーンでも代用可能です。吸い込むように口に運ぶので、深めのスプーンが使いやすいです。

抽出用のお湯は沸騰したものを使用します。それとは別に、スプーンを洗う用に、ピッチャーやボウルなどの別容器に入れたものもご用意ください。

カッピングの手順2、ドライ

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それでは、カッピングを行なっていきます。まずは豆を計量し、中粗挽きに挽いていきます。

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この状態で一度香りをチェックします。粉の状態『ドライ』というタイミングでの評価です。

評価というと難しそうですが、ご自身で感じたままに表現してみてください。難しく考えず、芳ばしい香りとか、深みのある香りとか、ご自身がわかる言葉で表現できればOKです。

本格的に評価を行ないたい方は、こちらの記事をご参照ください。
>> フレーバーの表現を知ると コーヒーの世界はもっと楽しくなる

カッピングの手順3、クラスト

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続いて、沸騰したお湯を注いでいきます。挽き豆10gに対してお湯150gを注ぎ、タイマーをスタートします。

今回は3種類のコーヒー豆を比較する流れで紹介していますが、ROAST WORKS の日常業務では、焙煎のバッチごとで行うので10〜12個を一度に行なっています。

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コーヒー豆とお湯が触れ合っている状態での評価「クラスト」というタイミングです。お湯を注いでから1分くらいが目安時間です。

カッピングの手順4、ブレイク

コーヒー カッピング ブレイク

お湯を注いでから4分後。浮かんでいる豆を沈めるように撹拌していきます。ここが「ブレイク」という評価タイミングです。

手早く撹拌し、白湯でスプーンを洗い、ペーパーで水気を落として、次のカップを撹拌する。この繰り返しで3カップとも同じように豆を沈めていきます。

浮かんでいた豆を崩すように沈めていくので、封が切られたように香りが一気に解放されます。

カッピングの手順5、テイスティング

ここからテイスティングに移っていきます。ドライ、クラスト、ブレイクまでは香りのみの評価(アロマといいます)ですが、ここからは口に入れた時に感じる香りと味(フレーバー)や、質感などを評価します。

コーヒー カッピング フレーバー評価

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ブレイクの後、表面に浮かんだ泡を丁寧に取り除きます。このときも味が混ざらないように、1カップごとにスプーンを洗い、ペーパーで水気を落として次のカップへ、という流れで行なってください。

コーヒー カッピング THE COFFEESHOP

テイスティングはコーヒーが熱いときから冷めていくまでの過程も評価します。最初にお湯を注いで10〜12分から始め、冷めるまで続けます。

スコアや感想はカッピングシートに記入

ROAST WORKS でのカッピングは専用のスコアシートを使用しています。上記はCup of Excellenceの品評会に使われているもの。

COEを運営しているACE(Alliance for Coffee Excellence)のサイトからDLすることもできます。

>ACEのサイトへ

まとめ

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飲み比べから一歩プロの領域に踏み込んでみると、コーヒーを楽しむ幅がグッと広がります。

カッピングは決して難しいものではありませんので、どんどんチャレンジしてみてくださいね。

より詳しくカッピングを学びたい方はコーヒー屋さんで行われているセミナーに参加しましょう。ローストワークスでも定期的にカッピングセミナーを行なっていくので、随時お知らせしていきます。

BEANS NAVIバナー記事下


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