水が違うとコーヒーの味も変わるのか?硬度別で比較してみた

2017.07.18


コーヒーを淹れる上で絶対に必要となる『水』。スーパーやコンビニに行くと、いろいろな銘柄の水が並んでおり、味も様々です。水の違いによってコーヒーにも違いが出るのか。硬度別に複数ブランドの水で比較してみました。

コーヒーと水の関係

硬度違いで6つの水を用意

今回検証に使用した水は以下の通りです。

白神山地の水
生産国:日本
硬度:0.2
pH:6.6

サンタンナ Sant’Anna
生産国:イタリア
硬度:8.1
pH:6.9

南アルプスの天然水
生産国:日本
硬度:30
pH:約7

ヴォルヴィック Volvic
生産国:フランス
硬度:60
pH:7.0

エヴィアン evian
生産国:フランス
硬度:340
pH:7.2

コントレックス Contrex
生産国:フランス
硬度:1468
pH:7.4

(硬度順)

水違いによるコーヒーの違い|カッピングで比較

コーヒーに出る違いを検証するため、カッピングにて味やフレーバーを比較しました(抽出でのブレを防ぐため)。

カッピングの手順や詳細についてはこちらをご覧ください。
→ カッピングってなに?

あれ???

泡立ち方が違うやつがある。

↑ コントレックス 細かくふんわりしている

↓ 他の5つ

今回使用した水でもっとも硬度の高いコントレックスだけが、お湯を注いだ後のタイミングでの泡の立ち具合に違いが見られました。細かくふんわりとした気泡で、あまり見慣れない感じです。

続いてブレイク(浮いている粉を撹拌する工程)。ここでの香りにはあまり違いがありませんでした。

結果|水によって変わるコーヒーの味

さて、では実際に味を評価していきます。

結果は以下の通り。ロースター成澤コメントより。

白神山地の水 で淹れたコーヒー

熱いうちは印象が薄くインパクトにかける味ですが、冷めてくると変化があります。酸の印象が良く、雑味の無さが際立って感じられました。

南アルプスの天然水 で淹れたコーヒー

熱いうちからフレーバーを感じることができ、バランスもよかったです。冷めても特に変化はなく、美味しく飲めました。

コントレックス Contrex で淹れたコーヒー

渋みと苦味が支配的で、フレーバーは感じにくいです。冷めても変わらず、香りの少ない苦い水といった印象です。抽出自体がうまくいってないと思われますので、ここまで硬度が高い水はコーヒーには向いていないのでしょう。

まとめ

↓ 最初は気のせいだと思っていたコーヒーの色も、後で並べて比較して見ると、コントレックスのみ濃い色をしていました。

違いとして表現しやすい3つをピックアップしてコメントしましたが、厳密には6つとも微妙な差がありました。

評価まとめ

コントレックス:×
エヴィアン:△
ヴォルヴィック:◯
南アルプス:◎
白神山地:◯

ただし、コントレックス以外は飲み比べればわかる程度の差であり、実際に単体で淹れた場合にはわからないレベルです。もはや好みの問題としか言えません。

また、THE COFFEESHOP の豆は、ふだんお店の水を使用してカッピングしており、たまたまそれに近いのが南アルプスの天然水であったため、違和感なく感じたという意味も込めて南アルプスの天然水に ◎評価 をつけました。

言い方を変えると、THE COFFEESHOP のコーヒー豆は、南アルプスの天然水で淹れていただくと、お店で提供している味に近くということになりますので、オススメです。

その他の水についても、水によって焙煎方法を変えることで、最適な味にできるのかもしれませんので、今後の検証課題にしてみたいと思います。

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